LIFEHUB開発の階段昇降ができる次世代電動車いす「AVEST Launch Edition」が未来のモビリティを変革。いよいよ予約がスタート!
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モビリティ製品の研究開発を行うスタートアップ企業 LIFEHUB株式会社 が、次世代の電動車いす型パーソナルモビリティ 「AVEST Launch Edition」(以下AVEST) の先行予約(限定50台)を2025年3月27日(木)に開始しました。
行動範囲が 平地・階段の両方に対応する電動車いすは、国内では珍しい製品となります。1回の充電で走れる航続距離は世界最長の40km、車重は世界最軽量の95kg。最先端テクノロジーを駆使した電動車いすが、軽自動車1台分の165万円 で購入できることになります。本記事では、次世代型パーソナルモビリティ「AVEST」がどのような テクノロジー で社会課題を解決するのか解説します。
高齢者や障がいを持つ人たちが抱える7つの課題をAVESTが解決


自らバリアフリーを生み出し、好きな場所に自由に移動できるAVESTは、単なる移動手段にとどまらず、SDGsのゴール達成に貢献する社会変革ツールともいえる革新的な次世代電動車いすです。
【AVESTが解決する7つの課題】
- 車いすで電車に乗る際、駅員の補助待ち30分が0分に
- 電車・バスの乗車が補助なしで可能になり、移動の自由が拡大
- 車いすのまま階段昇降が可能に
- プリクラッシュセーフティにより、障害物を自動認識して減速
- 自動車同様の衝突防止システムで、不意に横切る歩行者との衝突を未然に防ぐ
- 重心制御システム(A G C)で常に同じ姿勢を保ち、安全性を確保
- 1回の充電で40km走行可能なサスティナブル設計


さらに今後の展望として、「エスカレータ昇降機能」を実装した次期モデルの販売も予定しており、実現すれば、世界初のエスカレータ対応車いすモビリティとなる見込みです。
開発者本人の腰痛経験がAVEST誕生につながる


かつてひどい腰痛で電動車いすを利用した経験を持つLIFEHUBの中野裕士CEOは、 AVESTの開発経緯を次のように話しました。
「私自身、腰痛が原因で電動車いすを使っていた時期があります。外出時、段差や階段があると迂回を強いられ、電車に乗るときは駅員さんの補助が必要でした。その不便さとストレスの大きさから、『誰の補助もなしに、バリアフリーを自ら生み出し、好きな場所へストレスなく自由に移動できる電動車いすを作ろう』と思い立ちました」
AVESTを予約した人からは、次のような声が寄せられています。
「災害時は命を諦めていた。AVESTがあれば生存の希望が持てる」
「駅員待ち時間の30分がなくなるだけで、外出のストレスが軽減する」
「補助なしで階段や段差を昇り降りでき、行動範囲が大幅に広がる」
「介護保険利用なら(準備中)、1〜3割負担でレンタルできるので助かる」
「自分の足のように移動できるので、元気な頃の自分に戻った気分になる」
ミッションは「すべての人に移動の自由を」
LIFEHUBは、2021年創業のモビリティ製品の研究開発を行うスタートアップ企業です。ミッションは、最先端のテクノロジーを駆使して、「すべての人に移動の自由を届ける」こと。障がい者や高齢者の移動の自由を支援し、よりインクルーシブな社会の実現を目指しています。
◼️「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」での取り組み
LIFEHUBは、三菱自動車工業株式会社とコラボレーションし、未来の小型モビリティ「Last 1 mile Mobility」のプロトタイプを開発しました。特徴は3点です。
・電動車の使用済みバッテリーを搭載したバギータイプ
・AIによる環境認識機能や姿勢安定化技術を搭載
・悪路でも安定した走行が可能で、アウトドアに不慣れな人でも安心して移動できる設計


平地・階段が行動範囲の電動車いすは、スイス、ロシアなど海外ではすでに展開されています。LIFEHUB社の価格は上表のとおり165万円という圧倒的低価格を実現しています。*高い職人技と最先端技術が融合したAVESTはすべて、精密で革新的な製品を生み出す力を持つ東京(墨田区)で製造されます。
*LIFEHUB調べ


ビジネスモデルとして、今後はAVESTを日本から世界へ展開。LIFEHUBはグローバルな地位確立して、世界を牽引するパーソナルモビリティカンパニーを目指しています。
【まとめ】
人々が感じていた不自由を、AVESTのロボット工学・デザイン・モビリティ技術が解決し、すべての人に自由を届ける社会へ


AVESTは、高齢者や障がい者の移動をサポートし、生活の質(QOL)を向上させる未来型モビリティです。自立支援やリハビリの一環として、ゴール3「すべての人に健康と福祉を」に貢献します。
また、バリアフリーな社会の実現に貢献し、移動の制限を受けている人々の社会参加を促進し、ゴール10「人や国の不平等をなくそう」のゴール達成の期待がふくらみます。AVESTが公共交通や都市インフラと連携して誰もが移動しやすい都市環境が実現すれば、アクセシビリティの向上につながり、ゴール11「住み続けられるまちづくりを」も叶えます。日本の技術がモビリティを進化させ、より豊かな世界中のウェルネスライフを支えることにワクワクします。


LIFEHUB株式会社代表取締役CEOの中野裕士(なかの ひろし)氏。東北大学大学院工学研究科は博士後期課程修了。リビティクスと次世代モビリティに関する研究にて博士(工学)を取得。日立にて制御デザインエンジニアとして自動運転をはじめとするさまざまな自動車生後システムの研究開発に従事。ドローンテック系ベンチャーにて、次世代モビリティ開発プロジェクトの立ち上げから製品化まで一貫して経験。世界最大手CAEベンダーにて、自動車会社向け開発コンサルタントとして数々の自動車システムの開発プロジェクトを主導。
取材・執筆/脇谷美佳子