「働く」を見つめ直す、特別な一日 ~「キリ」と共に考えるキャリアの新しい形~
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勤労感謝の日に合わせ、「働くこと」について考えるウェビナーイベント「私らしいキャリアの作り方」が開催されました。このイベントは、ベル ジャポン株式会社が展開する「キリ」の女性をサポートする取り組みの一環として、女性活躍に向けた啓蒙活動プロジェクト「W society」と共同で実現しました。仕事や育児、プライベートで忙しい毎日を送る女性たちが、自分の頑張りを認識し、より主体的なキャリア選択の一歩を踏み出すきっかけを提供する試みです。「働く」ことに真摯に向き合う内容と実践的なワークショップが詰まったこのウェビナーは、多くの気づきと新しい視点をもたらしました。
「キリ」のブランドメッセージ「自分にやさしく」を体現するウェビナー
イベントの詳細をお伝えする前に、「キリ」が「W society」と一緒に今回のイベントを開催した背景をお伝えします。昨年、日本で発売を開始してから40年を迎えたフランス生まれの「キリ」。同ブランドは、「キリ」を食べるひとときに、自分自身に意識を向け自分を大切にする時間を持って欲しいという思いを込め、ブランドメッセージを「自分にやさしく」としています。このメッセージをもとに様々な活動を進めている中で、女性のウェルビーイング(心身の充実)をサポートする活動の一環として、今回のウェビナーを「W society」と一緒に実施することになったそうです。
ベル ジャポン株式会社 マーケティング コミュニケーションマネージャーの畠中桃子さんは「日本の女性は頑張っているにも関わらず“自分はまだまだ”と思っているところがある。このウェビナーが、自分自身を振り返りながら、自分らしい生き方について考えるきっかけになればいい」と話しました。
自分で舵を切りキャリアを形成していく「キャリアオーナーシップ」の重要性
今回のウェビナーのテーマは「私らしいキャリアの作り方〜これからの時代のキャリアオーナーシップとは〜」。パーソルキャリア株式会社 転職サイト『doda』副編集長の川嶋由美子さんが登壇し、自分で舵を切り、キャリアを形成していくという考え方である「キャリアオーナーシップ」についてお話しされました。
急速に変化する社会環境と、それに伴う働き方の多様化が進む中、かつての「終身雇用」や「年功序列」といった働き方のモデルは急速に崩れつつあります。また以前は転職というと資格を取るなど目に見えるものを求めがちでしたが、仕事や働き方を自らの意思で決めることを意識している人は、社内外での人脈を作っていろんな話が入ってくるようにする、副業で経験を積むことを心掛けている人も増えています。
このような背景の中で、自分の「キャリア」に対して主体性を持って取り組む意識と行動=「キャリアオーナーシップ」という考え方があり、特に、30代後半〜40代で意識するようになるということです。川嶋さんは、「自分で決めることで人生が豊かになる。自分で自分の生き方や働き方を決めていく意識を持つことが大切だ」と強調しました。
自分を知る=棚卸し作業
キャリアオーナーシップは、①「自分を知り、社会を知る」②「未来を想像し、自分で選択する」③「自分のなりたい姿に向けて経験を積む」という3つのステップにより育まれるそうです。特に「自分を知る」ことが非常に大切で、そのためには「棚卸し」という手法を用いた自己理解を行います。今回のウェビナーの中でもワークショップの時間が設けられ、参加者がノートやスマホを使い、過去の経験やスキルを書き出すことで、何が得意で、どのような価値を提供してきたのかを客観的に見直すことができました。「棚卸し」という手法は、働く女性たちが普段見落としがちな自己評価を促進し、何が自分にとって大切かを浮き彫りにする効果的なアプローチだと思いました。
棚卸しのポイントとは
「棚卸し」の際には、快不快にフォーカスすることが推奨され、何が自分を輝かせ、何が違和感をもたらしたのかを深掘りすることで、自身の強みや課題が浮き彫りになるということです。「快不快」という切り口は、単にキャリアの振り返りだけでなく、自分の感情や価値観に向き合う機会にもなりました。例えば、「これが得意」と胸を張れる場面だけでなく、「人より少しだけ上手くやれたこと」「同僚より得意だったこと」など、日々の業務に埋もれがちな自分の力を再発見する視点が新鮮でした。一方で、不快に感じたことを洗い出し、その根源を探ることで、環境の改善や新しいキャリア選択のヒントも得られる実践的な手法だと感じました。
「自分を大事にする意識」が醸成されたウェビナー
今回のウェビナーに参加し、「キリ」のブランドメッセージ「自分にやさしく」との連携により、参加者の「自分を大事にする」意識がさらに高まったのではないかと思いました。日々の努力や小さな成功を認めるという考え方は、特に日本の職場文化において不足しがちな要素で、このウェビナーがその気づきを与えたことは意義深いものでした。
川嶋さんは「これから50代、60代と年代が変わるごとに価値観も変わっていく。自分がその時々にどういう価値観を持っているかということを理解するためにも棚卸しをしてもらえるといい」と話しました。
女性がキャリアに対して主体性を持ち、自分らしい働き方を模索するための一歩を後押しする場として、多くの気づきや具体的な行動のヒントが得られました。このような取り組みが広がることで、個々の選択が豊かになり、結果として社会全体の働き方や価値観がより柔軟に、そして持続可能になる可能性を感じました。