走ることが、地球を育てる力になる|世界で11万人超が参加したアシックスの環境アクションが示す新しいSDGsのかたち
この記事に該当する目標




「環境問題に関心はあるけれど、何をすればいいかわからない。」
そんな声を耳にすることは少なくありません。
一方で、ランニングやウォーキングなど、私たちが日常的に行う運動は、すでに多くの人の生活の一部になっています。もし、その何気ない運動が森林再生につながるとしたら、環境へのアクションはもっと身近なものになるのではないでしょうか。
スポーツメーカーのアシックスが展開するグローバルプログラム「Run for Reforestation Challenge 2026」は、まさにスポーツと環境保全を結びつける新たな取り組みです。2026年の開催では、世界で11万人以上が完走し、日本は参加者数世界2位を記録。世界中を巻き込んだムーブメントの結末と、日本国内、そして石垣島で巻き起こった熱いアクションの様子を振り返ります。
世界で11万人以上が完走!日本は世界2位の参加者数と8割の完走率を記録


「Run for Reforestation Challenge 2026」は、フィットネスアプリ「ASICS Runkeeper」を使い、期間中に5kmの運動(ランニング、ウォーキング、車いす、プロギングなど)を達成するごとに、国際NPO「One Tree Planted」を通じて1本の木が植樹される仕組みです。
2026年のプログラムには、米国やフランス、イタリア、韓国、日本など世界各国から169,890名が参加。そのうち113,506名が5kmを完走し、昨年を上回る成果を記録しました。
その中でも特に注目したいのが日本での広がりです。
日本では延べ23,648名が参加し、完走者は19,119名を達成。昨年比約34%増という大幅な成長を見せただけでなく、完走率は約8割と参加国の中でも最高水準となりました。また、参加者数では米国に次ぐ世界第2位を記録しており、スポーツを通じた環境アクションへの関心の高さがうかがえます。
環境問題は、ともすると規模が大きすぎて自分との関わりを感じにくいテーマです。しかし、本プログラムでは「5km走る」という具体的な行動が、そのまま森林再生という成果に結びつきます。
環境問題を遠い世界の出来事ではなく、自分自身の行動と結びつけて実感できることが、多くの人の参加を後押ししているのです。
石垣島での「海浜プロギング」:美しい海の裏側にある現実と向き合い、未来へつなぐ


本プログラムの象徴的な取り組みとして、日本では2026年4月に沖縄県石垣島で「海浜プロギング」が開催されました。
パラトライアスリートの宇田秀生選手や保田明日美選手、元トライアスロン女子日本代表の庭田清美氏らを含む23名が参加し、約5kmの海浜コースを走りながらゴミ拾いを実施。
一見すると息をのむほど美しいビーチですが、実際に目を向けるとそこには深刻な海洋ゴミが広がっており、わずか5kmの距離で回収されたゴミは合計約40袋分。参加者全員が完走したことで、23本の植樹も達成されました。
また、漂着した海洋プラスチックを再利用した特製キーホルダーも配布され、環境問題を体験を通じて学ぶ機会となりました。捨てられたゴミが新たな価値を持つアイテムへと生まれ変わることで、循環型社会への理解を深め、環境問題を“知る”だけでなく、“自分ごと化する”機会となったのです。
社内にも広がるサステナブルな意識と、これからの未来


「健全な身体に健全な精神があれかし(Anima Sana In Corpore Sano)」という創業哲学を持つアシックス。この想いは社外だけでなく、社内にも深く浸透しています。
実際に、本プログラムの期間中は同社の社員たちも自らプログラムに積極的に参加し、組織全体でムーブメントを盛り上げました。
実際に参加したアシックスジャパンの社員からは、
「いつも自分のリフレッシュのために行っているランニングが地球のためになることに誇らしく感じました。いつもの行動でも地球のことを考えるきっかけになりました」
「チームのメンバーとともに走りました。地球のためになるだけでなく、チームメンバーとの仲も深まり、よりポジティブに業務に取り組めるようになりました」
という声からも分かるように、本プログラムが単なる一過性のエコイベントではなく、働く人々の日常のリフレッシュやチームビルディング、そして一人ひとりの環境意識を高めるきっかけとなっている点が、この取り組みの真の価値と言えます。
1歩のアクションが持続可能な未来を創る


アシックスは、2050年までに温室効果ガス排出実質ゼロを目指し、循環型ものづくりの推進など、環境配慮の取り組みを加速させています。
今回のグローバルプログラムの閉幕にあたり、アシックスジャパン株式会社の取締役マーケティング統括部長である狩野和也氏は、次のように総括しています。
「アシックスは創業以来、私たちが健やかに生きるために必要な『Sound Mind, Sound Body』の実現を追求してきました。この心身の健康は、豊かで持続可能な地球環境があってこそ成り立つものです。
今回、日常的なスポーツの習慣を社会貢献へ繋げたいという高い意識の表れを実感しました。今後も、持続可能な未来を次世代へ引き継げるよう、取り組みを継続して行っていきたいと考えています」
日常の「少し体を動かす」という心地よい行動が、遠く離れた地域の森を再生し、未来の環境を守る確かな力になる。
今回のプログラムの閉幕は決して終わりではなく、私たち一人ひとりが持続可能な未来に向けて行動を続けるための、新たなスタートラインなのかもしれません。





