CO2が洗濯洗剤に?TAKANAWA GATEWAY CITYが挑む「つくる・つかう」の究極循環
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【画像提供:JR東日本】
高輪ゲートウェイ駅周辺でJR東日本がまちづくりを進めているTAKANAWA GATEWAY CITY 。この新しいまちが、「12.つくる責任 つかう責任」というSDGsの目標をこれまでにない形で体現していることをご存じでしょうか。
なんと、街で排出した二酸化炭素(CO2)をその場で回収し、洗濯用洗剤の原料として生まれ変わらせるという、驚きのサーキュラーエコノミーの仕組みが導入されているのです。エネルギーを消費するだけだった都市が、資源を循環させるプラットフォームへと進化する最先端の取り組みを、詳しくご紹介します。
なぜ、これほど大規模な環境・エネルギー施策が高輪の地で始まったのでしょうか? その背景には、都市生活が抱える莫大なエネルギー消費と温室効果ガス排出という極めて深刻な課題があります。
JR東日本グループは、2050年のCO2排出量「実質ゼロ」を目指す「ゼロカーボン・チャレンジ2050」を掲げています。


その中核的な挑戦の場として、高輪の街は「100年先の心豊かなくらしのための実験場」と位置づけられ、環境、モビリティ、ヘルスケアの3つを軸にした「地球益」の実現を目指すことになりました。
この壮大な挑戦をエネルギー面から支えているのが、グループ会社の「株式会社えきまちエナジークリエイト」です。“being Energy” をコンセプトに、街全体で省エネ、創エネ、そして高度なエネルギーマネジメントを一体的に実装しています。
その中でも特に新規性が高く、社会的に注目を集めているのが、都市型炭素循環(“CCU”)の技術です。通常、建物の冷暖房などを担うエネルギーセンターから排出されるCO2は、そのまま煙突から大気に放出されてしまいます。
しかし、この街では、エネルギー供給設備から排出される排煙の一部を最新のCO2回収装置 “CarbinX™” (カービンエックス)へ直接送り込みます。排煙に含まれるCO2の一部は「炭酸塩」という物質に変換され、なんと私たちの生活に欠かせない洗濯用洗剤などの原料の一部となるのです。
出来上がった洗剤は、街の中で有効利用される予定で、これまでにない「都市型の資源循環モデル」を実現しています。


さらに、この街の地下には驚くべき秘密が隠されています。各街区間を網の目のように結ぶ地下トンネル「設備洞道」が構築されているのです。この洞道には、電気や情報のネットワークだけでなく、地域冷暖房のための配管が通っており、街区を越えてエネルギーを面的に無駄なく供給することができます。
また、国内最大級の水蓄熱槽も備えており、災害時にも一時滞在施設などに熱を安定して供給できる自律性の高いインフラとなっています。これらは、エネルギーを「無駄なくつかう」ための徹底したこだわりから生まれた技術なのです。


この取り組みで特筆すべきは、単に「環境に優しい技術」を導入しただけにとどまらず、都市生活者が何気なく生活するだけでサステナブルな活動に参画できる仕組みを作り上げた点にあります。
本来、「12.つくる責任 つかう責任」を実践するためには、企業側の努力だけでなく、消費者の意識改革や行動の変容が求められます。しかし、日々の暮らしの中で、常に環境配慮を意識し続けることは容易ではありません。
TAKANAWA GATEWAY CITY が提示したモデルは、つくり手であるJR東日本グループがエネルギーや資源の循環インフラをあらかじめ街の仕組みとして「つくり」、生活者がその中で普通に暮らしたり、洗剤を「つかったり」するだけで、自然とサーキュラーエコノミーの一部になれるという、極めてハードルの低いデザインです。
エネルギーをただ消費するだけだった私たちが、気付けば「CO2を洗剤にして再利用する」という壮大な地球の課題解決に貢献している。この「無意識の循環」こそが、これからの都市開発におけるつくる責任とつかう責任の、一つの完成形なのではないでしょうか?
100年先を見据え、2026年にグランドオープンを迎えたTAKANAWA GATEWAY CITY。
私たちが何気なく暮らす街の中で、目に見えないCO2が洗剤に生まれ変わり、エネルギーが地下を駆け巡る。そんな新しいライフスタイルが、もうすぐそこで始まろうとしています。地球を守り、未来につなぐ「つくる・つかう」の新しい形を、ぜひ高輪の地で体験してみてはいかがでしょうか?





