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ジュニア大会で国内初!ユニクロ全日本ジュニアテニス選手権2024でついに車いすテニス部門が設立。


この記事に該当する目標
10 人や国の不平等をなくそう 16 平和と公正をすべての人に
ジュニア大会で国内初!ユニクロ全日本ジュニアテニス選手権2024でついに車いすテニス部門が設立。

今年8月26日(月)から9月6日(金)の期間に開催される「ユニクロ全日本ジュニアテニス選手権2024」で、ジュニア大会では国内初となる車いすテニス種目が新設されることが発表されました。
また、今回の全日本ジュニアテニス選手権での同部門新設を機に、元プロ車いすテニスプレーヤーの国枝慎吾氏が大会アンバサダーに就任。国枝氏は競技の実施方法など大会監修に参画していくとしており、同大会が日本のテニス界において大きな意義を持つ大会になることが期待されます。

日本テニス協会が掲げる「多様性と調和のある社会の実現」に向けての取り組みとは

日本テニス協会は、「多様性と調和のある社会の実現」を理念として掲げています。同協会の土橋登志久専務理事は車いす部門の新設について、「(日本テニス協会が主催する大会では)車いすテニスとは2019年からジャパンオープン男子大会、2023年からジャパンオープン女子大会でご一緒させてもらっています。全日本ジュニアでもコラボレーションすることにより、健常・障がいの垣根を超えたインクルーシブな大会の開催となり、本協会の理念である“多様性と調和のある社会の実現”にまた一歩近づくことができました。2024年大会の開催が楽しみです」とダイバーシティの観点における日本テニス界の発展を強調しました。
現在の日本では、日本テニス協会(JTA)と日本車いすテニス協会(JWTA)と競技団体が分かれていますが、アメリカでは、全米テニス協会(USTA)が車いす部門も管轄をしています。まさに健常・障がいの垣根を越えた体制となっており、日本国内でも今後このような動きが出てくるかもしれません。

国枝氏が見据える「ユニクロ全日本ジュニアテニス選手権」とパラスポーツの今後

大会アンバサダーに就任した国枝氏は、「グランドスラムで車いすテニスが採用されてから約20年が経ち、(健常・障がいの)垣根を超えた大会運営については、他のスポーツと比較してもテニス競技はとても進んでいると思います。現在車いすの部門が盛り上がっているのは、同じ時期同じ場所で車いすテニスの選手もプレーできる機会があることが大きいと感じます。伝統と歴史のある全日本ジュニアの舞台で車いすの部が採用されるのは、同じような道のりを辿るチャンスがジュニアの人たちにも来ているので、この大会を最大の目標となるような、そんな素晴らしい大会にできるように僕自身もサポートしていきたいと思います」とアンバサダーとしての意気込みを語りました。これまで、車いすテニスのみならず、日本のパラスポーツの発展に尽力してきた国枝氏の、この大会にかける強い想いが伝わってきます。今後はテニス界からスポーツ界全体へ多様性の広がりが生まれていくことも期待したいですね。

副賞には国枝慎吾氏・錦織圭選手のトレーニングセッションに参加できる「海外派遣プログラム」も

さらに本大会では、特別協賛のユニクロから各カテゴリーのシングルス優勝者とベスト&フェアプレー選手に対し、アメリカで開催される海外派遣プログラムへの参加権利が提供されます。

昨年の海外派遣プログラムに参加したトーナメントディレクターの奈良くるみ氏は、「私も昨年海外派遣プログラムに参加し、合宿を通して選手たちがめざましい成長を遂げるのを間近で見ました。今回は国枝さんが参加されるということで、車いすテニスの選手にとってもまさに夢のような時間になるでしょう」と語りました。

海外派遣プログラムでは、大会アンバサダーを務める国枝氏と錦織選手によるテニスクリニックのほか、世界トップクラスの練習プランが用意されているそうで、本大会から世界を舞台に活躍する選手が誕生する未来も近いかもしれません。

国枝慎吾氏からのメッセージ

国枝氏は会見で、海外派遣プログラムの副賞パネルに「アメリカで待ってるぜ!」と熱いメッセージを書き入れ、参加するジュニア選手へエールを送りました。
今後、「ユニクロ全日本ジュニアテニス選手権」がジュニアの車いすテニスプレーヤーにとって最大の目標となり、大きなモチベーションとなることは間違いなく、パリパラリンピックに出場する小田凱人選手や上地結衣選手に次ぐ、スター選手誕生への期待も高まります。
果たして、車いすテニス部門の初代チャンピオンとなるのはどの選手か、オリンピック、パラリンピックだけでなく、全日本ジュニアテニス選手権にも注目していきましょう。