美しい海の裏側にある現実と向き合う— アシックスが石垣島で見せた「スポーツ×環境保全」の新たな循環
この記事に該当する目標




青い海に囲まれ、心地よい風を感じながら汗を流す。そんな「身体を動かす喜び」が、もし地球の裏側の森を育む力に変わるとしたら、日々のランニングはもっと特別なものになるはずです。
日本発のグローバル企業のアシックスが取り組む「Run for Reforestation Challenge 2026」は、“いつもの運動”がそのまま地球環境へのアクションへと変わる循環を形にしたプロジェクトです。今回は、4月に石垣島で開催された「プロギング」のアクションを通じて、誰もが参加できるサステナブルな実践の形を紐解きます。
美しい海の裏側にある現実と向き合う——石垣島での“プロギング”体験


今回、アシックスジャパンが実施したのは、ゴミ拾いとジョギングを掛け合わせたフィットネス「プロギング」のチャレンジイベントです。
舞台となったのは、美しいサンゴ礁を有する石垣島の海浜エリア。 パラトライアスリートの宇田秀生選手や保田明日美選手、元日本代表の庭田清美氏らを含む23名のランナーが参加し、約5kmのコースを走りながらゴミを拾い集めました。
一見すると息をのむほど美しいビーチですが、実際に歩みを止めて目を向けると、そこには深刻な海洋ゴミ問題が広がっていました。 わずか5kmの距離で回収されたゴミは、合計約40袋分。
参加者からは「思ったよりいろいろな場所にゴミがあることに気づいた」との声が上がり、スポーツを通じて地域の自然環境を“自分ごと”として捉える貴重な機会となりました。
ゴミが価値へと生まれ変わる。循環型社会を体感する仕組み


本イベントの意義は、清掃活動だけにとどまりません。参加者には、環境保全への貢献を象徴する「特製のキーホルダー」が配布されました。
このキーホルダーの素材は、石垣島に漂着した海洋プラスチックです。行き場を失い、環境を脅かしていた「負の遺産」を回収し、美しいマーブル模様のアシックスロゴ入りアイテムへと昇華。ネガティブなゴミ問題をポジティブな価値へと転換させるこの取り組みは、参加者が「循環型社会」のあり方を肌で感じるきっかけとなりました。
トップアスリートと共に走る——“共生社会”を体現する場に


本イベントのもう一つの大きな意義は、トップアスリートと一般参加者が同じ目線で環境課題に向き合った点にあります。パラアスリートも含めた参加者全員が同じコースを走り、同じように身をかがめてごみを拾う姿からは、障がいの有無や競技レベルといった違いを超えた“共生”のあり方が感じられました。
一歩のアクションが未来につながる——プロギングから植樹へ


石垣島で生まれた23名の歩みは、そのまま世界の森へと繋がっています。 本イベントは、世界規模で展開されるプログラム「Run for Reforestation Challenge 2026」の一環で、イベント開催により23本植樹されることになりました。
「Run for Reforestation Challenge」は、ランニングやウォーキング、プロギングといった日常的な運動を通じて、環境貢献につながる仕組みを提供しており、2023年の開始からこれまでに累計約25万本の植樹を実現しており、2026年は10万人の参加を目標に掲げています。
特別な準備は必要なく、誰もが自分のペースで参加できる点も大きな特徴で、今回の石垣島での取り組みは、その象徴ともいえる実践例でした。走ること、拾うこと、そして未来へつなぐこと。それぞれの行動が重なり合い、環境と社会の両方にポジティブな変化をもたらしています。
「何かしたい」と思ったその気持ちを、まずは一歩の行動に。スポーツを通じた環境アクションは、私たちの日常の中にすでに存在しているのかもしれません。





