県内食品製造業者の販路拡大と競争力強化を図る県の取組
この記事に該当する目標




農林水産資源の付加価値化を目指す食品産業の取組


宮崎県は、フードビジネスの振興を図ることを目的として、県産食材を用いて開発した新商品を、県内外の食の専門家が審査・表彰する「MIYAZAKI FOOD AWARD」を開催しています。
県内のフードビジネスのさらなる発展と地域経済の活性化を図る趣旨で運営されており、SDGsの目標8「働きがいも経済成長も」、目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、および目標12「つくる責任 つかう責任」に関わっています。
当該取組による食品製造業者の販路拡大及び競争力強化を通し、フードビジネスのさらなる振興を図ること目的とした取組内容を紹介します。
フードビジネスの振興を目的とした、アワードの仕組みと支援内容


宮崎県が「MIYAZAKI FOOD AWARD」を開催する目的は、県内におけるフードビジネスのさらなる振興を図ることにあります。
本事業は、県産食材を用いて開発した新商品を適切に評価・表彰し、その魅力を発信する機会として運営されています。
対象となるのは、県内の事業者が県産食材を用いて開発した新商品です。
具体的には、概ね1年以内に新発売もしくはリニューアルされた商品、または今後販売を予定している商品がエントリーの対象となります。本事業の仕組みにおける特徴は、一次審査を通過した商品に対する本審査の体制にあります。
審査員には、百貨店やスーパー、通信販売などの流通業界の第一線で活動する県内外のバイヤーや食品の専門家が起用されています。
なお、審査の過程では、味の評価だけでなく、商品のストーリー、見せ方や市場性などの視点から総合的な評価が行われます。事業者はこの審査を通じて、当該審査員から具体的な評価や、商品の改良に向けたフィードバック、アドバイスを直接受けることができる仕組みとなっています。
また、本コンテストは表彰を行うだけでなく、受賞後の販路開拓支援が事業内容に含まれていることが特徴です。
最優秀賞や優秀賞などの各賞に選定された商品に対しては、宮崎県による公式な表彰が行われるほか、メディアなどを活用した情報発信や、バイヤーとのマッチング機会の提供など、事業者の販売活動につながる具体的な支援メニューが用意されています。
地域で生産された資源に付加価値をつけ、その販路開拓を県が後押しする仕組みは、宮崎県のフードビジネス振興構想における施策によるものです。
行政が審査から販売支援までをサポートするこのコンテストは、県内の食品製造業者が市場への展開を試みるための基盤として運用されており、食品産業の発展に向けた取組となっています。
バイヤー等による審査と出口戦略を兼ね備えた「支援インフラ」としての機能
本事業において特筆すべきポイントは、このコンテストが単なる一過性の顕彰イベントに留まらず、地域事業者の商品力を引き上げるための継続的な支援インフラとして設計されている点です。
自治体が主催するコンテストの中には、賞を授与すること自体がゴールとなってしまうケースも見られます。
しかし、宮崎県の取組は、バイヤーによる実践的な審査と、その後のバイヤーとのマッチングといった出口戦略に一貫して重きが置かれています。
行政が事業者のビジネスパートナーとなり、市場で勝負できる環境をトータルでサポートする仕組みは、事業者の自立的な成長を促す上で有効であると考えられます。
コンテストという明確な目標とプロからのフィードバックがあることで、事業者は市場のニーズやトレンドを意識した、より質の高い商品開発に取り組むことが可能となります。
特に、バイヤーから直接アドバイスを受けることができる仕組みは、事業者が単独では得ることが難しい市場の生の声を反映させる機会となります。
賞をもらうことだけを目的にするのではなく、その後の販売に直結する支援が用意されていることが、本事業の特出すべきポイントです。
また、当該取組は、地域の食品産業全体の持続可能性を高めることにつながり、これからの地方創生における産業支援の具体的な手法といえます。
MIYAZAKI FOOD AWARDが示す、食品産業の持続可能な発展
「MIYAZAKI FOOD AWARD」をはじめとするフードビジネスの振興に係る取組は、宮崎県の食の価値を高め、事業者への具体的な販路開拓支援を通じて、地域の食品産業の基盤を強固にする役割を持っています。
商品の付加価値向上と市場への展開を一貫してサポートするこの仕組みは、地域資源を生かした持続可能な経済成長を支えるモデルとして、今後の動向が注目されます。
地域の産業が持つポテンシャルを最大限に生かし、官民が連携して市場に挑む宮崎県の取組は、持続可能な地域社会の実現に向けた着実な一歩を示しています。





