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一人一人が世界を救う。FAOが訴える深刻な食品廃棄物問題

一人一人が世界を救う。FAOが訴える深刻な食品廃棄物問題

#SHOW CASE
  • つくる責任つかう責任

皆さんは、FAOをご存知でしょうか。
FAOとは、英語でFood and Agriculture Organization of the United Nationsの略称であり、日本語では、国際連合食糧農業機関と呼ばれています。FAOは現在、イタリアのローマに本部を構え、約3,400人の職員が在籍。「すべての人々が栄養ある安全な食べ物を手にいれ健康的な生活を送ることができる世界」を目指し、主要な3つのゴールを掲げて活動を続けています。
①飢餓食料不安及び栄養失調の撲滅
②貧困の削減と全ての人々の経済・社会発展
③現在及び将来を担う世代の利益のための天然資源の持続的管理と利用

先日、そんなFAOからショッキングな事実が発表されました。なんと、2019年には、本来美味しく食べられるはずである食糧の17%が破棄されていたというのです。貧困による飢餓や食糧難が問題視されている中で、皮肉にも、5分の1ほどの食べ物が破棄されていました。

食品廃棄物というと、富裕国に限った問題と思われがち。ですが、FAOの食糧・栄養部門 経済社会開発ストリームの副所長であるナンシー・アブート氏は、ジュネーブで行なわれた記者会見にて、「これは裕福な国に限らず、世界的な問題である」と表明しました。
彼女によると、約8億1,100万人もの人が飢餓に苦しんでおり、20億人の人がビタミンとミネラル不足、そして何百人もの子どもたちが、発育障害や栄養不足に苦しんでいるとのこと。
FAOは、栄養価の高い食べ物のコストが高すぎることがヨーロッパを含め、世界中の国でこのような問題が起こっている原因だと警告しています。

さらにナンシーは、廃棄物を減らすためにもっと多くの国でリノベーションを行うべきだと言っています。例えば、スマートフォンのアプリを使い、ダイレクトに消費者と生産者をつなぐことなどです。この仕組みはまさに良いことだらけで、人件費の削減や収穫から食品提供までの時間の短縮、新鮮な状態で必要な分だけ消費者に届けることで、廃棄を未然に防ぐことにつなげます。 

食品ロスや廃棄物をを減らすことは食品システムの持続可能性を強化し、地球環境を守ります。必要なものだけ買う、テクノロジーを駆使する、そもそもの社会資本に投資するなど、出来ることはたくさん。システムを挿入する生産者だけでなく、消費者である私たち1人1人も、買う相手を選んだり、発信することで、少しずつ世界を変えていくことができます。

FAOが訴えかける、食品廃棄物の深刻な問題。住む国や、話す言語、貧困の差に問わず、自分が取り入れられることから世界を変えていきしょう。

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