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ファミマでプラフォーク提供廃止!マイカトラリーを持ち歩く時代に

ファミマでプラフォーク提供廃止!マイカトラリーを持ち歩く時代に

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2022年9月21日、コンビニエンスストアのファミリーマートが「10月4日から、店頭でのプラスチック製フォークの提供を廃止する」と発表しました。プラスチック使用削減を目指すもので、フォークを希望する来店客には竹箸を提供するそうです。

今回は、ファミリーマートのプラスチック製フォーク提供廃止でどれほどの効果が見込めるのか、その背景にある日本の“脱プラ”の取り組みと併せて見ていきましょう。

コンビニでも進む脱プラ!その背景とは

ファミリーマートが発表した、プラスチック製フォークの原則提供廃止。昨年9月から導入されている、穴開きプラスチックスプーン(持ち手の中央部に穴を開けプラスチックの量を減らしたもの)は引き続き配布されます。この動きは、国の政策を受けて2020年7月1日に全国で始まった、プラスチック製買い物袋の有料化と、2022年4月1日に執行されたプラスチック資源循環法を受けてのものでしょう。 プラスチック製買い物袋、つまりレジ袋の有料化は、当初は反対意見も多くありました。しかし、環境省によると、2020年のレジ袋の流通量は2019年から半減しています。一人一人の小さなアクションが、大きな成果に繋がっていると言えます。

次に今年施行されたプラスチック資源循環法は、プラスチック製品の設計から排出、回収、リサイクルにいたるまで、プラスチックのライフサイクル全般に関わる事業者、自治体、消費者で3R+Renewableに取り組もうという政策です。ファミリーマートのプラ製フォーク提供廃止と穴開きスプーンの提供は、この設計と排出においての取り組みといえるでしょう。私たち消費者もマイオークやマイスプーンを使い、分別を徹底することで、この取り組みに貢献することができます。

さらにファミリーマート以外のコンビニエンスストア各社でも、フォーク提供廃止まで行かなくとも、様々な対策を進めています。ローソンは、2022年4月から関東と近畿地方の希望店舗で穴開きフォークとスプーンの導入を開始。木製のスプーンも用意され、全国に広げる意向です。また、セブンーイレブン・ジャパンは、2022年4月1日から順次、植物由来(バイオマス)の素材を30%配合したスプーンやフォークなど環境配慮型カトラリーを全国の店舗で導入しています。
各コンビニストアもそれぞれ“脱プラ”を進めていますが、ファミリーマートのプラスチック製フォークの原則提供廃止は、他のコンビニチェーンにもインパクトを与えるものになるかもしれません。

ファミマのプラ製フォーク提供廃止の効果

ファミリーマートのプラ製フォークの提供廃止によって竹箸やマイカトラリーの利用が進めば、プラスチック使用量は年間で約250トン削減できる見込みです。“原則”フォークの提供を廃止とされていますが、箸に不慣れでマイカトラリーを持っていない海外からの観光客や、フォークを必要とする障がい者や子どもには、これまでどおり無償でフォークを提供するそうです。
さらに2022年10月4日からは、東京都と神奈川県の30店舗でファミリーマートオリジナルのマイカトラリーセット2種類(組み立て式タイプと組み立て不要タイプの2種類)が先行販売されています。このマイカトラリーセットはバイオマス40%配合した素材を使用し、繰り返しの使用も可能。フォークが必要な来店客もその場で購入でき、マイカトラリーを持ち歩く価値観の訴求もできそうです。

ファミリーマートのプラ製フォーク提供廃止によって、「無料だから当たり前のようにもらっていた」人がマイカトラリーを持ち歩くようになり、プラスチック削減の大きなムーブメントに繋がるかもしれません。

企業イメージを左右するSDGs対策

今回のファミリーマートのプラ製フォークの配布廃止によって、ファミリーマートに“進んでいる”イメージをもった人も多いのではないでしょうか。SDGs対策は持続可能な社会を築くために欠かせないと同時に、企業イメージを左右するものでもあります。いつまでもプラスチック製の素材を配布していては、消費者から“時代遅れ”という印象を持たれかねないでしょう。

ファミリーマートのプラ製フォークの配布廃止は、実証実験を経てから取り入れられましたが、店舗オペレーションや売上への影響もなく、好意的なご意見も多数寄せられたといいます。このことから、他のコンビニチェーンや飲食店などもファミリーマートに続いて配布廃止を進めていくかもしれません。

エコバッグ、マイボトルの利用者は多くなってきています。次は、マイカトラリー。常に持ち運び用のカトラリーを一式用意しておく時代がそこまで来ているようです。

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