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KPMGコンサルティングが湘南ベルマーレと共に楽しくSDGsを学ぶビーチクリーンイベントを開催

KPMGコンサルティングが湘南ベルマーレと共に楽しくSDGsを学ぶビーチクリーンイベントを開催

#SHOW CASE
  • 海の豊かさを守ろう

2023年6月18日(日)、神奈川県平塚市にある湘南ベルマーレひらつかビーチパーク多目的広場にて、KPMGコンサルティングと湘南ベルマーレによる「緑と青のビーチクリーンプロジェクト−未来の地球と海のためにいまできること−」が開催されました。

ゴミ拾いをもっと楽しくがキーワード

当日は139名がイベントに参加。天候は晴れで日中は29度まで気温は上がりましたが、日差しの強さはそれほどでもなく、絶好のビーチクリーン日和となりました。集まったゴミは、可燃ごみが38袋(約45リットル)、75袋(25リットル)、不燃ごみが7袋(45リットル)におよびました。わずか1時間ほどの短い時間でしたが、これほどの量のゴミが集められたことに驚かされました。
海には様々なゴミが漂流してきたり、飛ばされてきたりします。街中のゴミ拾いと大きく違う点はゴミの種類に多様性があることです。街中ならビンや缶、ペットボトル、タバコの吸い殻などがほとんどですが、ビーチには木々など海や川から流されてきたもののほかに、プラスチックゴミの多さが目立ちました。毎年、世界では800万トンもの海洋プラスチックゴミが生まれていると言われていますが、今回のイベントからも、ビーチのゴミの多くが街から生み出されていることがよくわかりました。

写真提供:湘南ベルマーレ

今回のイベントをサポートしたNPO法人海さくらは、湘南・江ノ島エリアを中心に「楽しい」「体験」「体感」をキーワードに海をきれいにする活動のほか、湘南ベルマーレの毎試合後には「LEAD TO OCEAN」というスタジアム周辺のゴミ拾い活動なども行っています。イベント開催前のブリーフィングでは、「海に流れ出たゴミは、さらに微細なプラスチックゴミ、いわゆるマイクロプラスチックとなり、それ自体が海洋生態系に影響を与えるだけでなく、それらを食べてしまった魚を我々が口にしているということをよく考えてみてください」と、海洋ごみの問題について丁寧に説明していました。
なお、今回のイベントで参加者に配布されたごみ袋は、廃棄されてしまうお米由来のバイオマスプラスチックを使った素材でできている袋とのことで、徹底した環境配慮に対する姿勢に皆驚いた様子でした。
イベント内では「楽しむこと」をキーワードに、単にゴミを拾うのではなく、楽しみながらゴミ拾いができるように、プラスチックゴミを使ったアートワークショップ「面白いゴミ拾った選手権」も開催。自身が集めたゴミの中で、変わったものを発表するという催しで、ゴミそのものの珍しさだけでなく、自分なりに面白い表現で発表してもいいというもので、もっとも珍しいゴミに認定された人には、湘南ベルマーレの選手のサイン入り記念グッズが贈呈されていました。
また、湘南ベルマーレのチームキャラクター「キングベルI世」が描かれたボードに、集めてきたプラスチックゴミを色別に貼り付けるという催しも行われ、様々な色のプラスチックゴミが貼り付けられた作品はメッセージ性の強いアートと言えるものでした。

写真提供:湘南ベルマーレ

企業と企業を繋ぐSDGs

現在、Jリーグには国内41都道府県に本拠地を置く60チーム(2023年シーズン開幕時)がありますが、その中でも湘南ベルマーレは9市11町のホームタウンのうち約半数が海沿いということもあり、海と密接な関係があるチームです。そのため、海を守り、海を大切にすることへの意識が根付いていて、それらを使命の一つと捉えています。今回のようなビーチクリーンイベントにとても積極的で、サッカー以外のフィールドでも地域と共に発展するための様々な取り組みを行っているチームです。2023年5月には、湘南ベルマーレが中心となって「INCLUSIVE HUB SHONAN」という障がい者との共生を目指す組織も立ち上げました。今回のビーチクリーンイベントにも、平塚市内の特別支援学校に通う子どもたちが招待され、一緒にごみ拾いを体験しています。

写真提供:湘南ベルマーレ

イベントを主催したKPMGコンサルティングは2020年より湘南ベルマーレとオフィシャルクラブパートナー契約を締結。今回のようなイベントを開催するのは初めてのことですが、オフィシャルクラブパートナーとしてチームとの関係性をさらに進化したものにするべく、今回のイベントを企画しました。現在湘南ベルマーレの支援企業(個人・団体含む)は700にも及びますが、オフィシャルクラブパートナー同士の横のつながりは限定的な状況とのことです。同社はこの課題解決に着手することで、単なるチームとスポンサーという関係性だけではない価値を企業に生み出せると考えており、その鍵となるのがSDGsだと捉えています。決まった形が無いSDGsの活動を企業が取り組むのには難しさもありますが、この活動を共創モデルとして効率的かつ効果的に実現するためのデジタルプラットフォームを構築し、SDGs活動で発現した社会的インパクトを数値化・可視化したうえで、参加したオフィシャルクラブパートナーにレポートという形にして還元する取り組みを実施しています。なお、同社は2022年に「サステナビリティ&シチズンシップ室」という専門部署を立ち上げ、全社を挙げてサステナビリティ活動に取り組んでいます。
企業による積極的なSDGs活動の加速は、企業そのものの発展だけでなく、サポートするチーム、そして地域を発展させていくことは間違いありません。サッカーチームに限らず、プロスポーツと企業が連携することの価値の生み出し方の新しいモデルケースが今回のイベントにはあると言えるでしょう。

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