クリエイションの祭典“NEW ENERGY TOKYO” 、ファッションサブスク「アナザーアドレス」展示ブースをレポート!
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日本と世界の素敵なモノ・コト・ヒトが集まるクリエイションの祭典「NEW ENERGY TOKYO」が2025年2月14日(金) 〜16日(日)の3日間、国立代々木競技場 第一体育館で開催されました。今回は、大丸松坂屋百貨店が運営するファッションサブスクリプションサービス「アナザーアドレス」が出展しているブースを取材してきました。
今年で3周年の「NEW ENERGY TOKYO」で「roop Award 2024-2025」初開催
「NEW ENERGY TOKYO」は、ファッション、デザイン、アート、ビューティーなど生活と文化に関連する幅広いジャンルにおいて、国内外から多種多様な出展者が集まるクリエイションの祭典です。3周年を迎えた今年は400組以上のブランドが集結しました。


本イベント最大のエリア「CREATORS ROOM」の中央付近で展開していた「アナザーアドレス」の展示ブースは、コンセプトである“FASHION NEW LIFE”をテーマに、「roop Award 2024-2025」、「ブース展示」、「トークショー」の大きく3つで構成されていました。
アナザーアドレスが2024年8月から推進している衣類循環アップサイクルプロジェクト「roop」は、環境省が選定する「デコ活」推進事業に採択されました。衣類の廃棄を減らし洋服の寿命を伸ばす行動変容の促進を目指すファッションデザインコンテスト「roop Award 2024-2025」を初めて開催。プロ部門・学生/アマチュア部門の計20名がグランプリを目指して作品のランウェイを実施し、2日目の2月15日に最終審査・グランプリほか各賞の授賞式が行われました。


ブース隣に設けられたroopステージでは、業界関係者やジャーナリストなどフロントランナーをゲストに迎え、サステナブルとファッションをテーマに、合計9コマのトークショーやミニライブが実施されました。


アップサイクルに思わずワクワク!「アナザーアドレス」ブース展示
ブース内に大きなパネルで展示されていたのは、2021年3月に誕生したファッションサブスク「アナザーアドレス」のサービス内容と、衣類循環アップサイクルプロジェクト「roop」の取り組み紹介です。パネルには衣類や端切れをアップサイクルした循環型の繊維ボード「PANECO®」が使用されました。


また特設スペースでは、大阪文化服装学院の学生3名によるアップサイクル製作の実演も行われています。3日間で6着のアップサイクル品が製作され、思い入れのある衣類に新たな価値を吹き込む様子に足を止める来場者の姿が見られました。


実作品展示コーナーには、前述したアップサイクルコンテスト「roop Award 2024-2025」で惜しくも最終審査に残ることができなかったデザイナーの個性豊かな作品を、洋服を寄付した人からの想い入れのメッセージと共に展示。展示は日ごとに入れ替えられ、毎日違う作品を見ることができたそうです。


ブース内では3日間を通して様々な参加型コンテンツも実施されました。アップサイクルアートのコーナーには、来場者の手によって洋服や端切れを詰め込むアナザーアドレスのブランドロゴをモチーフにした大きなアクリルロゴボックスがお目見えし、“端切れも含めて最後まで目に見える価値”にこだわったユニークな参加型展示となっていました。


また循環型繊維ボード「PANECO®」を使用したパネルアート制作や、端切れを利用したオリジナル布缶バッジ製作など、3日間を通してアップサイクルワークショップも開催されています。実際に私も空間デザインオフィス「インクロッチェ株式会社」が手がける“ねじねじワークショップ”でバッグチャーム作りに挑戦してみたのですが、童心に返ったように楽しんでしまいました。ワークショップには、連日大勢の参加申込みがあったようです。


廃棄されるものに付加価値を付けて生まれ変わらせる「アップサイクル」。
衣類回収後実際にどう変わっているのか可視化できることは少ないですよね。今回取材した「アナザーアドレス」のブースでは、服飾学生やデザイナーたちの手で生まれ変わったアップサイクルファッションのクオリティの高さに感動すると共に、アップサイクルファッションの明るい未来を実感することができました。
執筆/フリーライター こだまゆき