渋谷スクランブルスクエア14階~45階の移行空間「SKY GATE」、日本最大級の屋上展望空間「SKY STAGE」、46階の屋内展望回廊「SKY GALLERY」 ……これら3つのゾーンで構成されている展望施設「SHIBUYA SKY」。渋谷最高峰とも言える地上229mに広がる360度の景色は、観る者の心を魅了すること間違いなし。また、ただ渋谷の街並みを眺めるにとどまらず、様々な体験ができるのも魅力の一つです。例えば、毎月開催されている天体観測イベント「ROOFTOP 天体観測」では、皆既月食観賞イベントや親子向け「渋谷上空の天体教室」など、多彩な天体イベントを展開しているのだとか。今回は、そんな天体観測イベントを通して、SDGsが掲げる目標「4. 質の高い教育をみんなに」、「11. 住み続けられるまちづくりを」について考えていきましょう。
知的好奇心・想像力を刺激する特別な体験
まず改めて「ROOFTOP 天体観測」とは、SHIBUYA SKY屋上に天体望遠鏡を設置し、東京の夜空を楽しむイベントのことを指しています。総合光学機器メーカー「ビクセン」の協力により、本格的な天体観測体験を叶えてくれるのだそう。渋谷で最も宙に近い場所で、足元に広がる東京の景色、そして神秘に満ちた静かでゆったりとした天文現象を味わえるのが醍醐味。

2025年度のうち、2025年9月・2026年3月には「皆既月食観賞 MIDNIGHT SHIBUYA LUNAR ECLIPSE」というイベントが。ここでは、深夜のSHIBUYA SKYが特別開放されるというドキドキ感を味わいながら、月の神秘を体感することができるのも面白いポイントです。さらに、7月7日(月)には、七夕の星空観賞も。織姫星(ベガ)、彦星(アルタイル)といった夏の星座と天の川を楽しむロマンティックな体験できるそうで、季節に合わせた企画が用意されていることが分かります。眩い光が街にあふれる渋谷では、その真っ暗な夜空を見上げようと思うきっかけがなかなかありません。だからこそ、この本格的な体験が、自然の美しさ・豊かさに改めて気づく機会になるのはないでしょうか。なお、2025年度の音声ガイダンスは俳優・水上恒司氏が担当。来場者に宙の神秘を伝える新たな試みとして、様々なアプローチが取り入れられています。
座学だけでは味わえない上質で贅沢な自然学習を親子で
さて、いま触れたように、その月ごとに季節に合った企画を楽しむことができる「ROOFTOP 天体観測」ですが、直近だと3月25日(火)・26日(水)に、「渋谷上空の天体教室―オリオン座徹底考察―」と題した親子で学べるプログラムが組まれています。

星座の中でも知名度が高い「オリオン座」に関する知識を広く深く学ぶことができる場として、様々なコンテンツを実施。SHIBUYA SKY屋上にて星のソムリエの解説を聞きながら、天体望遠鏡と双眼鏡を使ってオリオン座を観察したり、自分だけのオリジナルデザインの「手作り望遠鏡」を作成したり……。さらには、オリオン座のほかにも木星やプレアデス星団、写真撮影専用の望遠鏡にて「オリオン大星雲」を撮影し、スクリーン投影が行われるそうです。ただ星々を観察するだけでなく、体験型の要素を多く含んだワークショップも併せて経験することで、子どもたちの科学への関心を多角的に高める効果が期待できるでしょう。普段の学校では出会えない学びを味わうことは、子どもたちはもちろん、大人にとっても、きっとかけがいのないひと時になるはず。
大都会で自然の美しさを知るということの意味

「渋谷上空の天体教室―オリオン座徹底考察―」に続いて4月以降のイベントも盛りだくさん。改めて、月に1回ほどの頻度で、定期的に夜空と人を繋ぐ機会があるというのは、貴重だと感じます。渋谷の中心で都市の光と自然の星空を両立させること、それは新たな夜の観光資源を創出として、都市型の持続可能な観光の形を提示しているのはもちろんですが、夜空の変化から地球環境について考える時間を我々に与えてくれるという意味でも重要です。都市部でも空を見上げる文化を育み、環境意識を高める試みにも繋がるでしょう。
教育×観光×文化が融合したエンターテインメントの可能性が広がる

展望施設プラスαのイベントや企画が随時展開されているSHIBUYA SKY。この場所が秘める可能性は実に無限大。渋谷の新たな夜間観光コンテンツとして、また、教育・観光・文化といった複数の要素が融合する未来型エンターテイメントとして、今後の発展が気になるところです。今回は、天体観測イベントを中心に、教育の機会や環境意識向上の面などを取り上げましたが、あらゆるカテゴリーにおいて、持続可能な都市開発のモデルケースとして位置づけられるのではないかと思います。渋谷最高峰の高さを誇るこの開放的な空間で、ぜひ非日常的な学び・経験を噛み締めてみてはいかがでしょうか?SDGs的な観点をはじめ、自分自身とも深く向き合うきっかけになりそうです。
執筆/フリーライター 黒川すい