地域とともに進化する船橋競馬場が「ホースパーク」として目指す街づくり
この記事に該当する目標


全国的に少子高齢化や地域コミュニティの衰退といった社会課題が深まるなか、千葉県船橋市の船橋競馬場が新たな取り組みで注目を集めています。長年にわたり地域の娯楽施設として親しまれてきたこの場所は、今、単なる競馬場ではなく、地域に根ざした「ホースパーク」としてリニューアルしています。
周辺地域との連携を図りながら、街全体を盛り上げる拠点となることを目指しているということです。
船橋競馬場が“新しいホースパーク”としてリニューアル
今年75周年を迎える船橋競馬場は、約5年の歳月と総工費150億円をかけて全面リニューアル。
2025年3月にはグランドオープンを迎え、かつての「競馬場」という枠を超え、競馬ファンだけではなく、家族連れや地域住民、観光客など、誰もが気軽に楽しめる“ホースパーク”に生まれ変わりました。
新設された「キャロッタ門」は、近隣の大型商業施設や、プロバスケットボールチーム・千葉ジェッツの本拠地がある南船橋エリアと競馬場をつなぐ新たなシンボル。街と競⾺場をシームレスにつなぐデザインで、「スポーツ&エンタメ都市」でもあるこのエリアにおいて、「街に開かれた存在になりたい」という想いが込められています。
地域との連携!B.LEAGUE・千葉ジェッツとのコラボイベント開催


ゴールデンウィーク期間中の5月4日(日)には、LaLa arena TOKYO-BAY(船橋市)に本拠地を構えるB.LEAGUE・千葉ジェッツの試合に合わせて、コラボイベントを実施。船橋競⾺場の公式マスコットキャラクター「キャロッタ」と千葉ジェッツの公式マスコットキャラクター「ジャンボくん」の共演や来場者向けのコラボグッズ抽選会、子どもたちが主役のドリブル競争など、内容が盛りだくさんで、地域住民の笑顔と活力を引き出す貴重な機会となっていました。


試合のオープニングセレモニーではキャロッタがフリースローに挑戦。キャロッタがコートに⼊場すると会場からは⼤きな歓声と温かい拍⼿が。そして、会場中の応援を受けながら、横からの独特なフォームでシュート。しかし、ゴールに向かって投げたボールは惜しくもリングに届かず。それでもリバウンドを千葉ジェッツの瀬川琉久選⼿が決めると会場からは⼤歓声が上がりました。


ハーフタイムショーとして行われた「千葉ジェッツ×船橋競⾺コラボ記念、ジャンボくん&キャロッタとドリブル競争」では、試合を観戦に来た⼦どもたち8人が、キャロッタ、ジャンボくんとドリブル対決を⾏いました。
⼤観衆も注⽬を集める中、早速競争がスタートすると、⼦どもたちは⾒事なドリブルを披露し、ゴールまで駆け抜けました。残るはキャロッタとジャンボくん。ドリブルが上⼿くできないキャロッタとジャンボくんに会場中から応援の拍⼿が送られる中、先にゴールしたのはジャンボくん。その後、すぐにキャロッタもゴールし、⼦どもたちが勝利という形でドリブル競争は幕を下ろしました。
地域のスポーツとエンタメを牽引する船橋競⾺場と千葉ジェッツがタッグを組んだ試合当日は、10000人を超える来場者でにぎわい、船橋・千葉の街をともに盛り上げました。
船橋競馬場を街づくりの拠点に
船橋競馬場は現在、馬の美しさと感動を届ける場であると同時に、街と連携しながら持続可能な街づくりを目指す「ホースパーク」として、新たな一歩を踏み出しています。
これは、まさにSDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」に該当しています。
今回、競馬場のリニューアルを牽引した、株式会社よみうりランド 船橋競馬事業部の山田俊彦氏は、「街と競馬場をつなぐという想いを込めた『キャロッタ門』が象徴するように、今後は地域と積極的に連携し、船橋の街づくりに貢献していきたいと考えています。ぜひホースパークとして生まれ変わった船橋競馬場で、馬の美しさや躍動を肌で感じてほしいです」と語っています。
多世代が集い、交流できる場所として、船橋競馬場はSDGsの理念にもとづいた持続可能な社会の実現に貢献しています。今後も地域とともに歩むその取り組みに注目していきたいものです。