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【ローソンストア100、20周年の挑戦】SDGsの視点から考える、地域と暮らしに寄り添うコンビニの未来


この記事に該当する目標
11 住み続けられるまちづくりを 12 つくる責任つかう責任
【ローソンストア100、20周年の挑戦】SDGsの視点から考える、地域と暮らしに寄り添うコンビニの未来

2025年、全国に637店舗を展開する「ローソンストア100」がブランドの誕生から20周年を迎えました。日々の私たちの食卓を支える存在として生活に寄り添ってくれるローソンストア100ですが、プライベートブランドを大きく刷新して、旬を感じる野菜・生鮮カテゴリーがリブランドされます。
本記事では、持続可能な社会の実現に向けて、ローソンストア100がどのようにしてSDGsのゴール達成に寄与しているのかについて深掘りします。

進化するローソンストア100の新ストアコンセプト「あたらしい・おいしい・うれしい」

ローソンストア100は、2005年5月27日に東京都練馬区で1号店をオープンし、スタート当初から「コンビニと生鮮スーパーの融合」を明確に打ち出し、ワンストップ型の利便性を意識した業態設計をしてきました。

2025年、ローソンストア100は20周年を迎え、記念イベントで小栗知義社長は「次の20年も“みんなと暮らすマチ”を幸せにしたい」と語り、新ストアコンセプトとして「あたらしい・おいしい・うれしい」を打ち出しました。

変化し続けるライフスタイルに即した商品・サービスの開発を通じて、消費者のニーズに応える方針が明示されました。「即食商品」と「生鮮食品」の強化、「季節ごとの新商品」や「イベントによる体験価値」の提供などが、新たな価値創出の柱となっています。

青果売り場が刷新!新鮮な野菜と果物の品揃えが1.5倍に増加

スーパーにわざわざ買いに行かなくても、仕事帰りにローソンストア100にちょっと立ち寄れば、タンパク質たっぷりの「よくばりなサラダ」がワンストップで作れます。こんな贅沢サラダが実現するのが新たにスタートするプライベートブランド「LSマルシェ」(LSはローソンストアの頭文字)です。

全てのお店で売り場が刷新され、生鮮分野での品揃えと鮮度管理がパワーアップします。生産者と直接つながる生鮮流通モデルによって、地域の農家から直接買い付けを行い、より鮮度の高い食材が私たちの食卓に届けられます。

物流においては、地元農家との直取引をすることで地域密着型の仕入れ体制が整えられ、“早く届く・新鮮”を実現する物流構造へシフトされます。ロジスティックの面でも、旬の食材を安定供給する短距離・高頻度の配送ルート構築が進められています。

また、規格外野菜の取り扱いを展開し、活用することによって、生産段階での廃棄を減らし、消費者にとってもお得な価格で新鮮な野菜が手に入るWIN-WINな仕組みが構築されます。

必要なものがワンストップで揃うお店へ

メディア向けブランド発表会では、「出汁香るお蕎麦屋さんのカレー丼」と「木の子の酢味噌和え」が試食として提供されました。
他のコンビニとローソンストア100が大きく異なる点は、調味料や日用品、野菜や惣菜にいたるまで、生活に必要なものがコンビニサイズの店舗にほぼ揃っている点です。忙しい毎日を送る人にとって、買い回りの手間が省け、時短と効率化が実現します。

試食として提供された「出汁香るお蕎麦屋さんのカレー丼」で使われている材料は、プライベートブランド「LAWSON VALUE LINE」で人気商品の「たっぷり300g特盛カレー中辛」、長ネギ、サラダチキン、白米、だしの素、めんつゆ4倍濃縮、水、片栗粉。これら全てがローソンストア100で揃います。
「ちょっと足りない」から「全部そろう」まで、幅広いニーズに応える店舗構成で、私たちの日々の暮らしをローソンストア100が支えてくれます。

徹底したコスト削減で“マチの安心価格”が実現!PB商品は3倍に

なにより嬉しいのは、ローソンストア100が掲げる“マチの安心価格”として、卵・牛乳・パンなどのデイリー食品が他社よりもお買い求め安い価格で提供される点です。その陰には、物流の効率化や店舗オペレーションの改善、サイズ無選別やパッケージ仕様の見直し、梱包材の見直しなど、徹底したコスト削減が行われました。

さらに、米の価格が高騰する中、5月21日(水)からおにぎりの価格を下げる取り組み「おにぎり値下げ宣言!」もスタートしました。現在販売している全おにぎりの40%近くの商品が値下げされ、「ツナマヨネーズ」や「辛子明太子」などが対象です。

値下げの背景にあるのは、上記の企業努力のほか商品ローテーションと在庫回転率の最適化です。ビッグデータを活用して、おにぎりの買い合わせなどの販売分析を行い、需要予測の精度向上や配送頻度の適正化を図り、廃棄ロス削減と業務効率化を両立させました。

プライベートブランド「LAWSON VALUE LINE」は、“あたらしい、おいしい、うれしい”をキーワードに刷新され、メーカーとの取り組みを強化することで、厳選した商品や品質に自信がある商品として拡充を図り、これまでの3倍の規模に増やしていく予定だそうです。P Bのリブランディングは、消費者との信頼構築とともに、持続可能な商品の流通を後押しします。

これからの社会における小売業のあり方を示す指標

ローソンストア100の20周年は、単なる記念ではなく、毎日の暮らしをより豊かにする、「ライフスタイル・ブランド」である信念とともに、SDGsという未来への道筋を具体的な形として提案されています。派手な演出ではありませんが、ローソンストア100のSDGsへの貢献は、生活に根ざした実直な取り組みが中心です。

小分けパックや加工野菜の展開による「適量販売」を行ない、必要な分だけを無駄なく購入できるこの仕組みは、フードロス削減に直結しています。
「持続可能性」を商品や売場づくり、流通の工夫を通じて、着実に実現し続けている好例であり、これからの社会における小売業のあり方を示す指標とも言えるのではないでしょうか。


執筆/ フリーライター 脇谷 美佳子