“日本は水資源が豊か”は間違い 「サントリー天然水」が啓蒙活動 “次世代ウォーター・ポジティブ プロジェクト”を始動
2050年には97億人を超えると言われている世界人口。「世界気象機関2023年」によるとそのうちの約半数にあたる50億人が水不足に直面するということです。こういった状況は日本に住む私たちにとっても人ごとではありません。サントリーは「サントリー天然水」から“次世代ウォーター・ポジティブ プロジェクト”を8月1日の水の日より始動すると発表しました。
水との関係を自分ごとに 水みんフラ持続のために重要な“水の教育”
プロジェクト発表の会見に出席した水ジャーナリストの橋本淳司さんは「日本は水に恵まれた国というのは錯覚」と言い切ります。年間降水量こそ陸地世界平均の2倍ですが、人口密度が高く1人当たりの水資源賦存量は世界平均の約半分だそう。「それでも水にあまり困らなかったのは、水に関するみんなのインフラ『水みんフラ』が長い年月をかけて整備されて来たからです。しかし近年では人工的な構造物が老朽化したり、森林や田んぼを守ってくれる人が少なくなったりと水みんフラの持続が危ぶまれています」と橋本さん。
だからこそ「水資源に目を向け、守る行動を行わなければならない。水との関係を自分ごと化するために“水の教育”の果たす意義は大きい」と橋本さんは話します。“次世代ウォーター・ポジティブ プロジェクト”はまさに気づきを促す活動。具体的な内容を見ていきましょう。
ミネラルウォーターネイティブな若者にアプローチ
サントリーが10代に対し実施したWEB調査(2024年3月)によると、「一番好きな飲料」では1位が「ミネラルウォーター」、2位「お茶」、3位「スポーツドリンク」となっており、ミネラルウォーターが身近な飲み物であることがわかりました。そんなミネラルウォーターネイティブな世代に対して啓蒙活動を行うのが次世代ウォーター・ポジティブ プロジェクト”。具体的に3つの世代にわけた施策が発表されました。
まず幼児から小学生に対して行うのが「サントリー天然水」工場でのイベントや、知育アプリ「ごっこランド」及び、リアルイベント「ごっこランドEXPO」内で楽しく学べるイベントの実施です。
また、小学生に向けて行うのが水の啓蒙授業“水を未来につなごう”です。すでに2024年5月より展開している授業で、社会科「水」単元をターゲットに児童自身が身近なことから水資源を考える参加型授業。すでに上限の5000人を超える応募があったということで、来年からはさらに進化させ今年の10倍以上となる5万人以上に拡張予定だそう。
そして中学生から大学生に向けて理解促進を図る活動が、水が好きな高校生有志チームによる「ウォーターポジティ部」です。有志で集まった高校生約20名がチームとなり、水や水を育む森の大切さについて学び、その気づきを同世代に対して主体的に発信していきます。実際に会見に参加した高校生は「天然水の森にも行ってみたい」と活動に意欲を示しました。
6年連続清涼飲料水売り上げNo.1の「サントリー天然水」を販売するサントリーは、ブランドの責務として水の教育に改めて着目。各世代に応じた施策で気づきを促していくと意気込みます。2026年までに累計10万人へアプローチできるよう、活動を拡張していくということです。