世界No.1アプリが日本上陸。フードロスを「おいしい選択。」に変える気候変動対策の最前線
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世界で生産される食品の約40%が廃棄されているという現実に、私たちはどう向き合うべきでしょうか。食品ロスに伴う温室効果ガス排出量は世界全体の約10%を占めるとされ、これはSDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」においても極めて深刻な課題です。
こうした地球規模の課題に対し、デンマーク発の「Too Good To Go(トゥー・グッド・トゥ・ゴー)」がアジア初の拠点として2026年1月に日本での展開を開始しました。同サービスは、公益性の高い企業に与えられる国際認証「B Corp」を取得しており、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」の達成においても実効性の高いビジネスモデルとして、現在世界21カ国で支持されています。
なぜ、アジア初の展開国が日本になったのか
日本国内の食品ロス量は年間約464万トンに及び、その削減は喫緊の課題です。特に「3分の1ルール」といった日本独自の商習慣は、まだまだおいしく食べられる食品の廃棄を招く構造的な要因にもなり得ます。一方で、日本には古くから「もったいない」という、ものや食べ物を大切にする精神が深く根付いています。この精神的背景がありながら、社会システム上の課題で廃棄が生じてしまうというギャップを埋める解決策の一つとして、日本でのサービス展開が開始されました。
Too Good To Goのサービスは元々”Win-Win-Win”、「売り手(企業)よし」「買い手(消費者)よし」「世間(地球)よし」のすべてに利益をもたらすサステナブルな仕組みです。日本で古くから大切にされてきた「三方よし」の考え方と同じであることも日本がアジア初の展開国として選ばれた理由の一つです。
「三方よし」を実現する具体的なメリットとは?
本サービスの核となるのが、食品を詰め合わせた「サプライズバッグ」です。中身をあえて固定しない福袋形式にすることで、店舗側はその日の状況に応じて柔軟に出品でき、消費者は本来の価格の半額以下(一部店舗を除く)の安価で購入できるだけでなく、開けるまでのワクワク感を楽しむことができます。
また、日本独自の機能として「駅名検索機能」が追加されました。これは、鉄道網が発達した日本の生活に寄り添うものです。忙しく働く世代が仕事帰りに駅で受け取るなど、日常の中で無理なくフードロス削減に参加できる工夫が施されています。


加盟店舗にとっても、メリットは多岐にわたります。まず、本来はまだまだ美味しく食べることのできる食品を廃棄せず、収益化できるため、廃棄コストの削減に直結します。さらに、マーケティングツールとしての側面も強く、利用者の約6割がアプリをきっかけに初めてその店舗を訪れ、そのうち4割は受け取り時に他の商品を追加購入するというデータが出ています(同社調べ)。環境活動に取り組む姿勢はブランド好感度を高める効果もあり、大手チェーンから地域の個人店まで、多様なパートナーが参画しています。
もちろん、本サービスは環境負荷の低減に直結します。食品ロスの削減は、生産や輸送、廃棄時に発生するCO2排出を抑え、まさに目標13が目指す気候変動への具体的なアクションとなります。アプリ内のマイページで自身の貢献によるCO2削減量が可視化される機能は、コーヒーカップ1杯分換算など、消費者にわかりやすい指標で表示されており、日々の選択が地球を守る力になっていることを実感させ、持続可能な消費行動を後押しするきっかけづくりにもなっています。
ライフスタイルに溶け込むサステナビリティ
本サービスが日本で注目を集めている背景には、SDGsという大きな目標を、個人の努力だけではなく、お得で楽しい体験として提示している点があると考えられます。タグラインに掲げられた「おいしい選択。」という言葉が示すように、利用者が価格や味、楽しさといった自身のメリットを追求することが、結果として社会課題の解決につながるような仕組みになっているのです。
実際に、ローンチからわずか1週間で登録ユーザー数25万人を突破し、App Store総合ランキング1位を記録するなど、日本においてもToo Good To Goの価値観は着実に受け入れられ始めています。
利用可能店舗も、ファミリーマートやクリスピー・クリーム・ドーナツ、かっぱ寿司をはじめとする大手チェーンが続々と導入。地元に根付く個人店も増加しており、展開エリアを拡大しています。


Too Good To Goが掲げる「フードロスのない地球を目指す」というビジョンは、実は、誰もが参加できる身近なものになりつつあります。
一人ひとりの手元にある「こと」や「もの」への向き合い方を少し変える。その積み重ねこそが、次世代に豊かな地球を引き継ぐための、最も持続可能な解決策になるのかもしれません。
世界No.1*:フードロス削減アプリにおけるユーザー数の世界No.1調査
・調査期間:2025年10月時点
・調査対象プラットフォーム:最大65か国にまたがるB2C向けフードマーケットプレイス88社
・調査方法:各競合について、ニュースフィード、プレスリリース、公式サイトにて公開されたユーザー数情報を調査(Too Good To Go社調べ)





