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4月2日世界自閉症啓発デーに合わせ、ヘラルボニーがイベント開催


この記事に該当する目標
3 すべての人に健康と福祉を 10 人や国の不平等をなくそう 16 平和と公正をすべての人に 17 パートナーシップで目標を達成しよう
4月2日世界自閉症啓発デーに合わせ、ヘラルボニーがイベント開催

4月2日に東京が青く染まり、自閉症への関心が高まりました。
2007年の国連総会で毎年4月2日が「世界自閉症啓発デー」と定められて以来、毎年世界各国で自閉症への理解を広める取り組みが行われています。
その象徴的な取り組みが「Light It Up Blue」キャンペーン。世界ではニューヨーク、パリ、ロンドン、シドニー、エジプトなど各国のランドマークが青にライトアップされています。日本では毎年東京タワーがライトアップされます。今年は、主に知的障害のある作家のアートライセンスを管理し、IP事業を展開するヘラルボニーが参画し、当日イベントが実施されました。本記事では、イベントの様子をレポート形式でお届けします。

麻布台にヘラルボニー契約作家の「青」のアートが終結!作品を深掘りするアートクルーズが開催

3月30日から4月12日までの間、神谷町駅直結の麻布台ヒルズ「駅前広場」に、ヘラルボニー契約作家の様々な「青」のアートが掲出されました。4月2日の世界自閉症啓発デー当日には、アートを巡るガイドツアーが実施され、筆者も参加してきました。

作品に囲まれた空間で話を聞くことで、作家の強いこだわりが凝縮された、個性をも超越する「異彩」を肌で感じられました。通行人も、思わず立ち止まって作品に釘付けの様子。ヘラルボニーのSNSなどを通じた告知により、一般の方も約20名ほど参加しており、平日にも関わらず大盛況。ヘラルボニーの注目度の高さを実感しました。

ツアーでは、今回アートが掲示されている10人の契約作家の制作過程や性格などが解説されました。特に印象的だったのは「どのような環境であれば、作家本来の力を発揮できるか日々福祉施設の方々と模索している」という締めの言葉です。作家への理解を深めることが、「異彩」を発揮できる環境形成につながるように、私たちもまた、自分自身や他者への理解を深める事で、それぞれの能力を最大限発揮できる環境を追求できる、という気づきが得られました。
4月12日(日)にも、アートクルーズやアートワークショップを開催予定とのこと。自閉症について理解を深める貴重な機会。これを機にぜひ参加してみてはいかがでしょうか?

【ヘラルボニー契約作家による「青」の作品OOH掲出概要】

会期:3月30日〜4月12日
会場:麻布台ヒルズ – Azabudai Hills

【4月12日(日)イベント概要】
①Beyond Blue Project アートクルーズ
「この青も、誰かの世界。」というメッセージのもと、障害のある11名のアーティストが描いた”青”のアート作品を、ガイドのナレーションとともに約30分かけて巡ります。
集合場所  :麻布台ヒルズ 神谷町駅前広場
時間    :①11:30-12:00 ②14:00-14:30
参加費/予約:無料/事前申し込み不要

②Beyond Blue Project アートワークショップー「あなたの青の世界」をポストカードにしよう
会場に用意された青を中心とした様々な画材を使って、ポストカードサイズの作品を制作するワークショップです。Beyond Blue Project 起用作家・小林泰寛をゲストに迎え、同じ空間で制作を行います。
開催場所:麻布台ヒルズ 神谷町駅前広場
開催時間:11:00〜15:00(出入り自由)
所要時間:15分〜30分
参加費/予約:無料/事前申し込み不要

東京タワー点灯式、今年は新たにヘラルボニーが参画。自閉症のある契約作家も登壇

毎年厚生労働省と日本自閉症協会が主催する「東京タワー・ライト・イット・アップ・ブルー」には、今年から新たにヘラルボニーが参画しました。4月2日の東京タワーを青色に染める点灯式に合わせ、ヘラルボニーの松田崇弥代表や契約作家の伊賀 敢男留さん、セサミストリートのキャラクターたちがトークショーを行いました。アメリカ合衆国で誕生した子供向け教育テレビ番組セサミストリートには、2017年に自閉症のキャラクター「ジュリア」が登場し、自閉症のキャラクターが登場する数少ない作品で、日本では2018年から世界自閉症啓発デーの発信に起用されています。

トークショーのあとは、いよいよ点灯式。カウントダウンに合わせライトアップのボタンが押されると、東京タワーが青く染まりました。会場では参加者から歓声の嵐が。人気キャラクターであるセサミストリートやヘラルボニーの参画によって、当日のイベントは大盛況の中、幕を閉じました。

多様な「青」が教えてくれたインクルーシブな社会への第一歩

今回のイベント取材を通して最も印象に残ったのは「世界の見え方はひとつじゃない」という力強いメッセージです。麻布台ヒルズに展示されていた「青」の作品一つをとっても、ヘラルボニー契約作家によって表現される「青」は多種多様であり、異なる感性が世界をいかに豊かに彩っているか、肌で感じることができました。多様なものの見え方を認め合うことで、SDGs「10.人や国の不平等をなくそう」の達成に少しでも近付くのではないでしょうか。
また、ヘラルボニーとセサミストリートによる国境や枠組みを超えた取り組みは、まさにSDGsの「17.パートナーシップで目標を達成しよう」に当てはまります。個別に啓発活動を行うだけでなく、想いを共にする団体同士が手を取り合いシナジーを生み出すことが、社会の意識を変える原動力になると言えるでしょう。
世界自閉症啓発デーは、私たちのものの見方を改めて考えるきっかけになるのではないでしょうか。

※本記事では、「障害の社会モデル」の考え方に基づいたヘラルボニーの表記方針および思想を尊重し、社会の側にある課題を指す意味を込めて『障害』と表記しています。