• トップ
  • 記事一覧
  • 「ヘルプマークの日」に考える、誰ひとり取り残さない共生社会への第一歩
SHOW CASE

「ヘルプマークの日」に考える、誰ひとり取り残さない共生社会への第一歩


この記事に該当する目標
10 人や国の不平等をなくそう 11 住み続けられるまちづくりを
「ヘルプマークの日」に考える、誰ひとり取り残さない共生社会への第一歩

【知ることから始める、誰もが生きやすい街づくり】

赤地に白いクロスとハートが描かれた「ヘルプマーク」。義足や人工関節を使用している方、内部障がいや難病の方、妊娠初期の方など、外見からは分からなくとも配慮や支援を必要としている人々が、周囲に知らせるためのマークです。
東京都が発祥であるこのマークの認知度は広まりを見せていますが、「存在を知っていること」と「実際に街で手助けの行動を起こせること」の間には、まだ壁が存在します。

こうした「知っているけれど動けない」ということに対し、東京都が主催するヘルプマークの理解促進と共生社会の実現に向け、7月20日の「ヘルプマークの日」に開催されたイベント「TOKYO共生社会 理解啓発キャラバン」から、身近にできる配慮について考えます。

ヘルプマーク誕生の背景と、今なお残る「認知と実践のギャップ」

東京都は、すべての人がお互いを理解し、支え合える「共生社会」の実現に向けて「TOKYO共生社会 理解啓発キャラバン」を7月20日(ヘルプマークの日)、9月23日(手話の日)、9月26日(土)、11月7日(土)の4日間にわけて開催します。7月20日に開催されたイベントでは、ヘルプマークやヘルプカードの正しい知識を深めるパネル展示や体験型の企画が行われ、多くの来場者が足を止めました。

そもそもヘルプマークは2012年に東京都が独自に作成し、2017年7月20日にJIS規格へ登録されたことで全国共通のマークへと広がった歴史があります。
外見では判断しにくい内部障がいや難病、妊娠初期の方などが配慮を得やすくするために生まれた取り組みですが、誕生から月日が経った今も「公共交通において席を譲ってもらえない」、「緊急時に状況を伝えづらい」といった認知と実際の行動の乖離が社会課題となっています。

こうした課題に対し、東京都は「知る・体験する」を通し、実際に街でヘルプマークをを持っている方を見かけたときにどう動くべきかという実践的な学びを提供するイベントとして本キャラバンを企画しました。

7月20日の初日会場でも、体験コーナーや展示に多くの来場者が足を止め、「当事者が求める声かけや配慮の具体策が分かった」、「自分にできる第一歩を踏み出したい」といった声が上がるなど、参加者の意識をアップデートする貴重な機会となりました。

「完璧」でなくてもいい。想像力が生み出す、誰一人取り残さない社会

SDGsの根幹には「誰一人取り残さない」という原則があります。ヘルプマークへの配慮と理解は、まさにSDGs目標10の「人や国の不平等をなくそう」や目標11の「住み続けられるまちづくりを」の達成に直結する身近なアクションです。
街で手助けが必要な場面に直面した際、私たちが日常で取り組める具体的な配慮の例として、以下のような行動があげられます。

・電車やバスなどの車内でヘルプマークを見かけた際、優先席に限らず進んで席を譲る
・駅や商業施設などで困っている様子を見かけたら「何かお手伝いできることはありますか」と優しく声をかける
・災害や緊急時には、視覚的・聴覚的な情報支援や安全な場所への誘導を行う

決して完璧なサポートを目指す必要はありません。「声をかけるのが難しければ静かに席を立つ」といった些細な配慮でも十分です。大切なのは、目の前の人が抱えているかもしれない背景に想像力を働かせ、社会全体で支え合う意識を持つことです。
一人ひとりの小さな行動の変化こそが、誰もが住みやすい持続可能な共生社会を築く確実な一歩となります。

ヘルプマークが繋ぐ、誰もが安心して自分らしく暮らせる街へ

ヘルプマークは、支援を必要とする人と手助けをしたい人をつなぐ、思いやりのサインです。

まずは身の回りの困りごとに目を向け、小さな一歩を踏み出してみませんか。一人ひとりの配慮とアクションの積み重ねが、誰もが自分らしく安心して暮らせる共生社会の実現へと確実に繋がっていきます。