ジェンダーGAPは5歳から始まる?バイアスを育てないおもちゃとしてバービー人形が一新!
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平成から令和へと時代が変わり、2020年も残りあと数か月。
数々の新たな潮流が生まれています。
とある研究によると、女性は5歳頃から男性よりも「自分自身が劣る」と認識し、自信を喪失し始めるといったデータがあります。文化的偏見、潜在的バイアス、メディアを通じた代表性バイアスはこの傾向を増幅させる要因となっています。米国では「Dream Gap」と呼んでおり、世界各国でも同様の兆候が見られるようです。
アメリカの老舗おもちゃメーカーのマテル社は「Dream GAP」の問題に向き合っています。同社は、「Dream Gap Project」を立ち上げ、製品デザインの再編により、女性差別文化の撤廃に向けたアクションを起こしています。
マテル社では、ジェンダーニュートラルなバービー人形コレクション「Creatable World」の発売を2019年9月に発表しました。
これまでのバービー人形はブロンドにロングの巻き髪と代表性バイアスの特性をはらんでいましたが、「Creatable World」コレクションでは、多種多様な髪質・髪色を用意し、バラエティーに富んだスタイルを楽しむことが出来るようになりました。
同社のファッションドールデザインナーでシニアバイスプレジデントを務めるキム・カルモーン氏は、「おもちゃは文化の反映であり、世界が変わってきているなか、今の時代に合わせて先入観を生まないおもちゃを作る時が来たと感じました」とコメントしています。
今年の初めには、車椅子に座っている人形や取り外し可能な義肢を持つ人形など、障害を持つバービー人形も発売しており、より多様性を持った製品を展開しています。
日本のジェンダー平等について考えてみると、世界経済フォーラムが2019年に発表したジェンダーGAP指数において、日本のジェンダーGAP指数が世界的にみても低水準であるというニュースが話題になりましたね。
しかし、20代前後の男女800人を対象にした調査※では、若者のジェンダーに対する関心が、59.6%と非常に高いことが調査でわかっています。加えて、Z世代といった1990年後半から2000年代前半に生まれた若者は他の世代と比較して、多様性の象徴や、自分らしさを大切にする世代だと言われています。
※出典元 SHIBUYA109 lab.
一体のバービー人形が若い世代や社会の流れを変え、ジェンダーGAP指数を改善するような日が来るのかも知れません。
本文画像出典先:Mattel, Inc.