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飲食店向け取り皿のサブスクサービス「sarasub」でつくる、「食器のサーキュラーエコノミー」

飲食店向け取り皿のサブスクサービス「sarasub」でつくる、「食器のサーキュラーエコノミー」

#SHOW CASE
  • 産業と技術革新の基盤をつくろう
  • つくる責任つかう責任

最近よく耳にするようになった「サブスク」という言葉。「サブスク」は「サブスクリプション」の略で、製品やサービスなどの一定期間の利用に対して代金を支払う方式のことを指します。「月額〇〇円」、「定額制」などの形で見ることが多いかもしれません。
古くは雑誌や新聞の定期購読がメインだったサブスクリプションサービスは、音楽や動画配信、さらには車や家具、傘など、様々なものを対象に拡大を続けています。矢野経済研究所の調査によると、2020年度におけるサブスクリプションサービスの国内市場規模は、エンドユーザー(消費者)支払額ベースで前年度比28.3%増。今年度は13.8%の増加が見込まれ、2022年度以降も増加の予想となっています。

データ引用元:矢野経済研究所

そんな「サブスク化」の波は、飲食業界にも及んでいます。
飲食店を経営する中で、ブランドイメージは大切な要素の一つです。提供するメニューはもちろんですが、内外装、照明、そして什器や食器もイメージをつくる要因に。これら全てに気を遣いイメージをつくりあげるためには、相当な費用がかかります。
食器の中でも「取り皿」は、お客さんの手に触れる機会が一番多いお皿です。ですが、枚数が多く必要でありコストをかけづらいのが現状。メインの食器をこだわっていても、取り皿にまでこだわることができない店舗も多いのではないでしょうか。

100年以上にわたり食器づくりに取り組んでいるニッコー株式会社は、この課題を解決するべく、取り皿に特化した食器のサブスクリプションサービス「sarasub(サラサブ)」を始めました。
このサービスは、取り皿を購入するのではなく毎月定額でレンタルすることによって、飲食店経営においてかかる初期コストを低減。さらに、欠けや割れで廃棄せざるを得なかった食器を返却できることで、産業廃棄物の処理コストの削減までも可能にします。
ニッコーは、契約満了後などに回収された食器をできるだけリユース(再利用)・リペア(修理)・リファービッシュ(再製造)をすることで、使えなくなったお皿をリサイクルし食器の循環を促進。さらに定額制になったことで、「割れにくいお皿をつくるほど、新しいお皿を買ってもらえなくなる」というジレンマから解放され、食器の耐久性向上への取り組みを加速させていきます。

このサービスは、SDGsの目標9.「産業と技術革新の基盤をつくろう」の9.4「2030年までに、資源利用効率の向上とクリーン技術及び環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を通じたインフラ改良や産業改善により、持続可能性を向上させる。全ての国々は各国に能力に応じた取組を行う。」と、12.「つくる責任つかう責任」の12.2「2030年までに天然資源の持続可能な管理及び効率的な利用を達成する。」、そして同じく12.「つくる責任つかう責任」の12.5「2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。」の3つが最も深く関わっていると言えます。

割れることを前提に強度よりも導入コストを優先してお皿を選ぶと、結果として廃棄量が増えてしまいます。一方で、大量生産・大量消費・大量廃棄の経済システムの影響により、上質な食器づくりに欠かせない土や石などの天然資源の枯渇が進んでいるのも現状です。
生産し、使用したらすぐに廃棄してしまう「リニアエコノミー」から、資源を使い捨てることなく使い続ける「サーキュラーエコノミー(循環経済)」にシフトしていきたい。sarasubは、食器業界における持続可能性を追求して誕生したサービスなのです。


飲食店側は初期コストや追加購入・廃棄の費用を抑えられ、食器を提供するニッコーは安定した収益を得ることによって、資源を回収しリサイクルすることを促進できます。この双方にメリットがある「win-winのカタチ」は、まさに持続可能性を高めるために必要なこと。sarasubのお皿はどれも様々な食事に合いそうな洗練されたデザインで、お店の雰囲気を一つレベルアップさせてくれそうですね。お店でできるサステナブルなアクションの一つの選択肢としてぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

sarasub

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