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“クルエルティーフリー”な世の中へ。メキシコにて化粧品の動物実験が禁止に


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12 つくる責任つかう責任
“クルエルティーフリー”な世の中へ。メキシコにて化粧品の動物実験が禁止に

メキシコにて上院から満場一致の支持のもと、化粧品の動物実験が禁止されました。動物実験の工程のある化粧品の製造はもちろん、動物実験を行っている製品の輸入・販売も禁止となるこの新しい法律は、北米では初めての取り組みとなります。

動物実験って何?

そもそも動物実験とは何でしょう。聞いたことはあるけれど、実際どういったものなのかあまり分からない、または全く聞いたことのない方もいるのではないでしょうか。 動物実験とは、医学または今回のような化粧品の研究において、薬物や化学物質への反応をテストするために、侵襲的処置(外部から何らかの刺激を与えること)を動物に行う事です。実験によく取り扱われるのは、モルモットやウサギ、ラットやネズミなど。具体的には、動物の眼や皮膚に薬品を塗布したり、注射したりするだけでなく、物質を食べさせたり吸わせたりします。Humane Society Internationalによると、この動物実験によって毎年世界中で約50万頭もの動物が亡くなっているそうです。

動物実験ってやめられないの?

人が実際に使う製品や医薬品になる前に、有害反応の事故を未然に防ぐのは大切なことです。しかし、こんなにも多くの動物の命を奪う動物実験に代わる策はないのでしょうか。
これに対して、イギリスの医学研究慈善団体Animal Free Research UKのベイリー博士は、近年の科学の進歩のおかげで動物実験の代替手段は多いと声明しています。例えば、実験室でヒトの細胞を作ったり、計算生物学によるデータ分析などが挙げられ、これらは動物実験に匹敵する効果や信頼性もあると言います。

動物実験を禁止する国として、メキシコは41カ国目(2021年9月現在)。
残念ながら日本では、国としてはまだ禁止されていませんが、最近は動物実験を行わないことを表明しているコスメティックブランドが多く存在します。このような残虐性のない手段は、クルエルティーフリーと呼ばれています。

クルエルティーフリーでSDGsな世の中に

人々の有害反応を防ぐために、他の生命を危険に晒し、最悪の場合死に至る残酷な実験を行うのは、同じ生命を扱う上で矛盾をはらんでいるのも事実。SDGsが目指す、持続可能でみんなが生きやすい世の中づくりのために、クルエルティーフリーのブランドを選択するのも、私たちに出来る事の1つなのかもしれません。