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あなたの会社はもう導入済み?福利厚生に○○ケアを入れるべき理由

あなたの会社はもう導入済み?福利厚生に○○ケアを入れるべき理由

#SHOW CASE
  • ジェンダー平等を実現しよう
  • 働きがいも経済成長も

不妊治療の保険適用拡大というルール改正がようやく4月から施行される一方、避妊という女性のカラダを守るために必要な目的で使用されるピル等は未だ保険適用範囲には入らず。
さらに大切な、女性特有の疾患を予防するための婦人科受診はハードルの高いものとして認識されています。
性への不必要なタブー視や、男性社会で決定された法律に基づく社会のなかではまだまだジェンダー平等は感じられないのも事実。そんな中、注目が集まっている「プレコンセプションケア」とは。広告・メディア業界で働く女性を支援する福利厚生事例、最新の動きを見ていきます。

プレコンセプションケアってそもそも何?

画像出典:プレコンセプションケアセンター公式サイト

簡単に言うと、妊娠(コンセプション)の計画の有無に関わらず、早い段階から妊娠・出産の知識を持ち、自分の身体への健康意識を高めること。つまり、ブライダルチェックという結婚に紐づく妊孕性の検査受診よりも前に、自分たちの生活や健康に向き合う(=誰しも健康であるために必要なケアをさします)ための対策を行うことです。WHO(世界保健機関)や国も、プレコンセプションケアを広める活動を推進しています。
ここでいくつか事例を見てみましょう。

広告・メディア業界の働き方はどう変化?

画像出典:株式会社Kids Publicプレスリリース
画像出典:株式会社サニーサイドアップグループHP

【株式会社日テレアックスオン】
メディア業界初!福利厚生にオンライン医療相談サービスを導入勤務時間が不規則になりがちで、多忙な日々を送る社員が多くいます。身体の不調を感じていても病院に行くタイミングがとりづらい、妊娠時期や不妊に悩んでいるなどの悩みを持つ社員の不安解消や、子供をもつ社員が育児をしながら安心して働ける環境を作りたいという思いから、オンラインで気軽に医療相談を受けることのできる本サービスが導入されました。

【株式会社サニーサイドアップグループ】
PR業界初!福利厚生にAMH検査費用補助制度を導入。2015年7月に「Dear WOMAN」制度を制定し、国内の民間企業で初めて「卵子凍結補助」を福利厚生に導入。渋谷区の条例改正に先駆け制定した「パートナーシップ」制度では、同性婚および事実婚を行ったメンバーにも結婚休暇などの権利を付与するなど、ダイバーシティ&インクルージョンの精神を体現する「一人ひとりが自分らしく働ける環境づくり」を推進。そして2022年4月に、「Dear WOMAN」制度を拡張する形で「AMH検査補助」を導入しました。不妊治療を行っていない人にとっても、自分自身のカラダを知り労わるプレコンセプションケアがあたりまえの世の中になるよう、すべての女性メンバーのライフプランを考える機会を創出していきます。

実際に広告・メディア業界で働く現場の声「いかに健康に働くのか」

株式会社日テレアックスオンニュース・ライブセンターニュース部報道担当・和田弘江さんは、テレビ番組の制作に携わっている社員が多く、早朝や深夜の勤務もあり不規則な時間帯に働くことも珍しくありません。そのため、「いかに健康に働くのか」ということに興味を持ちました。婦人科系の病気は、見た目では分かりにくいことや、通院したくても男性の上司に言いにくいという声があり、専門医にオンラインで相談できるサービスに魅力を感じました。また、男女ともに子育てをしながら働く社員も多いため、24時間いつでも小児科の医師に相談が出来ることは、会社全体にとって大きなメリットだと感じております」とコメント。

「仕事も頑張り時で、高齢出産といわれる35歳ももうすぐ」

株式会社サニーサイドアップグループソーシャルグッド推進室中野萌さんは、「プレコンセプションケアは30代前半の私自身がまさにターゲット世代。仕事も頑張り時で、高齢出産といわれる35歳ももうすぐ、今一番子供を授かることが出来るのか不安です。福利厚生に入るまでは、そもそもそういうAMH検査という血液検査があることを知らなかったのですが、今回の導入を機に自分自身のカラダの現在地を知ること、日々のケアの大切さに気付かされました。だからこそ絶対検査を受けてみたいと思いました。他の企業に勤める友人にも知らせていきたいです」と打ち明けてくれました。

地方自治体・市からクーポンが発行!婦人科に行きやすくなる動きも

こうした動きは企業だけではなく、行政でも。日本でいち早く動いたのは茨城県笠間市と福岡県福岡市。プレコンセプションケアの一つとして、婦人科検査費用の一部を助成。笠間市では、通常2万円かかる検査を市内女性は 5,000円で受診できるように。福岡市では、通常7,000円かかる血液検査を500円で受診可能に。いずれの市も検査結果を基に医師から健康づくりに関わるアドバイスを受けることができます。

ジェンダー平等達成へ向けて、女性活躍を考える企業にとっても、様々な業界で働く女性にとっても、人生の選択肢が広がるように。国内の動きに今後も注目していきたいですね。

ライター:井口有紗

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