• トップ
  • 記事一覧
  • 戸田建設が手掛ける「五島洋上ウィンドファーム」が発電を開始! 新内眞衣さんが「現在」と「未来」に迫る~後編
PR RADIO

戸田建設が手掛ける「五島洋上ウィンドファーム」が発電を開始! 新内眞衣さんが「現在」と「未来」に迫る~後編


この記事に該当する目標
7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
戸田建設が手掛ける「五島洋上ウィンドファーム」が発電を開始! 新内眞衣さんが「現在」と「未来」に迫る~後編

当WEBメディアと連携し、パーソナリティの新内眞衣さんとともに未来の地球をより良くするための17の持続可能な開発目標からなるSDGsを楽しく分かりやすく学べるニッポン放送のラジオ番組『SDGs MAGAZINE』。3月22日の放送では前週の前編に続き、戸田建設株式会社(東京・中央区、大谷清介社長)が手掛ける「浮体式洋上風力発電」を特集した。SDGsに直結する再生可能エネルギーの普及など社会課題の解決に向けた取り組みや、プロジェクトに携わった若い世代の社員の思いに注目。大きな可能性が広がる「浮体式洋上発電」の未来について、新内さんが取材した。

水産学部から戸田建設へ

今年1月5日、浮体式洋上風力発電所「五島洋上ウィンドファーム」が発電を開始した。前週に続き、新内さんが同事業を手掛ける戸田建設の浮体式洋上風力発電事業推進部部長の牛上敬さん、企画プロジェクト推進課の工藤謙輔さんに話を聞いた。

新内 「今週もよろしくお願いします」

2人 「よろしくお願いします」

新内 「今週は、五島洋上ウィンドファームを通じて行っている社会課題の解決に向けた取り組みについてうかがっていきます。エネルギーの観点以外に地域とのつながりというのも、すごく大きなポイントになっている中、工藤さんは入社前から五島の方々とのつながりがあったとのことですが」

工藤 「そうですね。私は大学時代、長崎にいまして」

新内 「あっ、そうなんですね」

工藤 「水産学部で海洋生物、海洋環境、それらとの水産業の関わりみたいなところを学んでいたんです。魚のブリに電子タグをつけて放流し、どこまで泳いでいったかみたいなことの研究、調査をしていたのですが、五島がその研究フィールドになっていて、五島の漁師さんにお願いして漁に同行し、海に出て横目に浮体式洋上風力発電の実証機『はえんかぜ』を見ていました。それをきっかけに論文を読んだり、調べたりして、(洋上風力発電に)興味を持つようになったのが入社したきっかけです」

新内 「地元は長崎なんですか」

工藤 「地元は関東です。千葉県の一番南、南房総市というところです」

新内 「そこから大学で長崎に。それは、学びたい部門があったということですか」

工藤 「そうですね。釣りが好きだったので、長崎に行ったら釣りをたくさんできるかな、みたいな不純な動機もありつつ(笑)」

新内 「でも、こうやって海に携わるお仕事をしている、洋上風力発電に関わりたくて戸田建設に入って、それがかなっているのは本当にすごいことではないですか」

工藤 「そうですね。良かったなと思っています」

新内 「一番好きなお魚は?」

工藤 「一番好きな…食べるのはあまり好きじゃないんですけど」

新内 「ちょっと待ってください(笑)。なんで釣りが好きなのに。釣って食べるのがいいんじゃないですか」

工藤 「釣って、さばいて、人にあげるみたいな感じで。研究の対象はブリだったので、ブリの回遊に興味がありました」

牛上 「ブリ、美味しいのにね」

新内 「私も大好きですけどね。五島といったら、美味しいお魚がいっぱいありますよね」

工藤 「五島のお魚は本当に美味しいので、苦手な方でも食べられます」

牛上 「種類が多いっていいますよね」

新内 「そうなんですね。私も、五島に行かせてもらえませんか。ダメですか?」

工藤 「魚だけじゃなく、五島牛という名産もあります」

新内 「えーっ! 今年絶対に行きますよ!」

牛上 「お持ちしています(笑)」

さらなる技術革新へ

新内 「実際に、入社してみていかがでしたか」

工藤 「やりたいことがしっかりできているなという印象があります。地元の方とのお付き合いもしながら、環境面にも配慮して事業を進めていくというのは、大学にいた頃から大事なことだと思っていたので、それが今できていて非常にいいなと思っています」

牛上 「われわれ建設会社には、私もそうですけど工学部とか建設の学科を出ている人が多いんです。今回、水産学部の学生を採用したのは彼が初めてで、環境、魚に関する知識もそうですけど、海全般に関わる業務として活躍してくれると思っているので、すごく心強いですね」

今年2月21日には五島洋上ウィンドファームの運転開始記念式典が行われ、戸田建設の大谷清介代表取締役社長が出席。世界的に年々規模が大型化する洋上風力発電設備の現状に言及し、「大型化すれば発電効率も良くなる。大型化に向け、浮体スパー型の建造技術を磨いていきたい」との展望を示した。

牛上 「われわれがやっている風車は2100キロワットの風車で、ブレードの長さが40メートル、くるっと回ると直径80メートルのものなんですけども、今は大型化していて、1本の長さが100メートルぐらい、直径が200メートルぐらいあるような風車が主流になっています。われわれがやっているのは全然小さい風車で、国内でもつくっていないですし、つくってくださいとメーカーさんに頼んでもつくってくれないんです。注文もできない状態です。100メートルのブレードなので、当然これを運ばなきゃならないし、それを支える浮体も大きくなるので、海に沈んでいる部分もすごく大きくなる。それをまた建設しなければならないということで、そういった大型化に向けた技術的な挑戦も今、続けられています」

新内 「世界から見たら日本の風車よりもっと大きいものがいっぱいあるということなんですね」

牛上 「ヨーロッパだったり、中国だったり、先にそういうところは取り組んでいいて、着床式といわれる海底に基礎を建てた柱のタイプのものが世界では主流なんです。それは日本でもやっていますけど、日本は遠浅の海が少なく、すぐ海底が深くなるので浮体式が向いている。水深100メートルでは全然ダメで、200メートル、300メートル、あるいは1000メートルのところまで行って設置をして、数を増やしていく。われわれは、そうしたチャレンジしています」

新内 「相当な技術が必要ですよね」

牛上 「そうですね。当然、それを運ぶ船も必要になりますし、その船をきちんと操作する技術者も、まだまだ少ないんです。そういったところが今の課題で、逆に言えばそういうところがやりがいにもつながりますし、関わってくれる人が増えるといいなと思います」

今回の五島洋上ウィンドファームのシステムは1基の出力が2.1MWだが、世界の主流は既に15MWに移っており、20MWも視野に入っている。世界の潮流が大型化へと進む中、それを把握しながら、深い海に囲まれている日本の海洋環境に合った方向性を考え、実現していくことが重要になる。

大切なのは「知ってもらう」こと

新内 「式典には石原宏高環境大臣も出席され、『海上の発電所という社会インフラの実装は日本のものづくりの力を強く示す』というコメントもあったとうかがっています。日本の再生エネルギーの観点からも、さまざまな地域での(浮体式洋上発電の)実用化が期待されますが、もっともっと広がっていく可能性があるのでしょうか」

工藤 「われわれは五島に建てましたけれども、全国各地で建設が始まってきています。その中で、やはり地元の方々との合意形成、『環境に悪いんじゃないか』とか『お魚が取れなくなるんじゃないか』とか、そういった懸念をされる方がいらっしゃるので、そういう方々と丁寧に対話をしながら一個一個解決していくというのが、まず最初の課題だと思います。そこに関しては、われわれは地元の方々と五島ですごく良好な関係を築けてきたので、その歩みを受け継いでいって、新しい候補地の方々とも真摯に向き合っていきたいと思います。建った後も、環境にいいだけじゃなく、建ったことによって雇用が生まれたりだとか、そこに視察に来た方々がお金を落とすことだったりとか、地域の方々にいろんな良いことがある。そうしたことを、もっともっと皆さんに知っていただくことが大事なのかなと思っています」

新内 「それこそ、お子さんたちが風車の名前をつけたり(※五島洋上ウィンドファームの8基の風車の名称は五島市と新上五島町の小中学生による公募で命名された)ということで、ウィンドファームを見に行くツアーとかも…」

牛上 「そういうのもやっていきますし、もっと言えば修学旅行とか」

新内 「それは、めちゃくちゃ勉強になりません?」

牛上 「いわゆる勉強で五島に来る、みたいなことが考えられますよね」

新内 「そして、魚を食べて…とても贅沢な修学旅行ですね。地域の皆さんと密な関係を取ってきた戸田建設さんだからこそですし、これからまた各地でそういった関係性が増えていったら素敵ですね」

そして最後に、新内さんは五島洋上ウィンドファームや浮体式洋上風力発電の事業を通して「今後、どのような未来になっていてほしいか」をたずねた。

牛上 「昨年応募した地球環境大賞で先日、大賞をいただくことができました。今年1年、一番環境活動をした会社ということで」

新内 「すごい! おめでとうございます」

戸田建設による浮体式洋上風力発電事業は、今年3月にフジサンケイグループ主催の第34回地球環境大賞において、建設会社としては初めて最高位となる「大賞」を受賞。再生可能エネルギー普及に向けて、日本の海洋環境における高い潜在力を持つ「浮体式」の技術が高く評価された。

牛上 「そういうことも含めて、弊社の名前だけじゃなく、洋上風力のことを皆さんに知っていただくことは本当に大事だなと、つくづく思っています。もちろん、まだまだ先は長いし、やらなきゃならないことがたくさんありますが、まずは知ってもらうことが大事だなと思っています」

工藤 「私も、知ってもらうというのはすごく大事なことだと思っていますし、ちゃんと海と共存するエネルギーとして、浮体式というのはいいものなんだよというのが五島でお示しできるような、いい前例をつくっていけたらと思っています。そのいい前例が日本国内、あるいは海外でも広まっていくきっかけになれたらいいなと思っています」

新内 「先週、今週と五島洋上ウィンドファームについてお話をうかがってきました。牛上さん、工藤さんありがとうございました」

2人 「ありがとうございました」

五島洋上ウィンドファームがもたらす地域とのつながりや、浮体式洋上風力発電の未来について話を聞いた今回の放送。新内さんは「以前から戸田建設さんの五島洋上ウィンドファームについて取材させていただいていますが、実際に運用が開始されて、これからまたいろいろな課題や利点も出てくると思うので、引き続き見守っていきたいなと思います」と、今後の展開に大きな期待を寄せた。