• トップ
  • 記事一覧
  • 戸田建設が手掛ける「五島洋上ウィンドファーム」が発電を開始! 新内眞衣さんが「現在」と「未来」に迫る~前編
PR RADIO

戸田建設が手掛ける「五島洋上ウィンドファーム」が発電を開始! 新内眞衣さんが「現在」と「未来」に迫る~前編


この記事に該当する目標
7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに 9 産業と技術革新の基盤をつくろう
戸田建設が手掛ける「五島洋上ウィンドファーム」が発電を開始! 新内眞衣さんが「現在」と「未来」に迫る~前編

当WEBメディアと連携し、パーソナリティの新内眞衣さんとともに未来の地球をより良くするための17の持続可能な開発目標からなるSDGsを楽しく分かりやすく学べるニッポン放送のラジオ番組『SDGs MAGAZINE』。3月15、22日の放送では戸田建設株式会社(東京・中央区、大谷清介社長)が手掛ける「浮体式洋上風力発電」を特集した。SDGsの目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、目標9「産業と記述確信の基盤をつくろう」につながる取り組み。その「現在」と「未来」を深掘りするべく、新内さんが話を聞いた。

1・5発電を開始

戸田建設のサステナブルな挑戦が、長崎県五島市沖で歴史的な一歩を刻んだ。昨年9月に番組で取り上げた浮体式洋上風力発電所「五島洋上ウィンドファーム」が、今年1月5日に発電を開始。前回の放送時(https://sdgsmagazine.jp/2025/09/26/16970/)はまだ準備段階だった同施設が、いよいよ動き出したことを受け、新内さんがその「今」と「未来」について話を聞くべく、同事業を担当する戸田建設の浮体式洋上風力発電事業推進部長の牛上敬さん、企画プロジェクト推進課の工藤謙輔さんを直撃した。

新内 「よろしくお願いします」

2人 「よろしくお願いいたします」

新内 「ベテランの牛上さんと、フレッシュな工藤さんですけれども…牛上さんはおいくつですか」

牛上 「もうすぐ、赤いちゃんちゃんこを…」

新内 「えっ、本当ですか? 現役バリバリな感じですけど」

牛上 「ありがとうございます(笑)」

工藤 「まだまだ働いていただかないと(笑)。私は5月で28歳になります」

新内 「では、フレッシュな面々で、よろしくお願いします」

「浮体式」とは?

カーボンニュートラル社会の実現に向けて欠かせない再生可能エネルギー。それを生み出す発電システムの切り札として、洋上風力発電が大きな注目を集めている。中でも、深い海に囲まれた日本に向いているといわれるのが、今回「五島洋上ウィンドファーム」に採用された「浮体式」という世界最先端の技術だ。これまでは海底に支柱を立てて風車を設置する「着床式」が世界の主流だったが、風車本体を海に浮かべ、チェーンで係留する「浮体式」には、強い風が期待できる一方で海底が深く支柱が届かないような沖に設置できるメリットがあり、今後の普及が期待されている。

牛上 「私どもは長崎県の五島列島、五島市の海域で浮体式、すなわち浮いているタイプの風車を建設して売電するといった事業に取り組んでいます。技術的にはスパー型というもので、円筒形の筒を、下を重くすることで安定して浮かせたものです。2100キロワットの風車を8本設置して運転を開始したところです」

新内 「2100キロワットというと、皆さんに分かりやすい指標みたいなものはありますか」

牛上 「われわれは一般家庭で約1800世帯分としています」

新内 「1800世帯分…2100キロワットの風車が8基あるんですね」

牛上 「そうです。つまり1万4400世帯分です」

新内 「すごいパワーを持った発電機ということですよね」

牛上 「寸法でいうと筒の大きさは直径7.8メートル。いわばトンネルですね」

新内 「結構大きいですね! トンネルぐらいの大きさがある」

牛上 「下がコンクリートでできていて、上が鉄でできています。下が重たいので、おきあがりこぼしの原理で安定しているんです。当然、風を受けると傾いたりもしますが、風がなくなると元に戻る。浮いているんだけども漂流してしまったら困るので、チェーンで係留しているという構造ですね」

新内 「意外と考え方はシンプルですけども、理にかなった設計なんですね」

牛上 「水面から下が76メートル、水面から上はナセル(タワー上部に設置された発電機などを収納したボックス)まで60メートルぐらいで、ブレードが40メートル…つまり100メートルぐらいの高さなんですけども、全体で176メートルあります」

新内 「そんなに大きいものを海に浮かべているんですか!」

牛上 「そうですね」

新内 「すごい技術ですね」

重要なのは地元の理解

長崎県五島市崎山沖の周辺海域に建設された「五島洋上ウィンドファーム」は、2022年8月に本格的な海上工事が始まり、昨年9月に最終の8号機の設置が完了した。

新内 「(9月の)前回の放送の時には、まだ発電開始前だったのですが、今年1月5日についに発電を開始したということで…おめでとうございます!」

2人 「ありがとうございます」

新内 「実際に発電が開始されて、いかがですか」

牛上 「ホッとしましたね、私は」

新内 「すごく長い年月をかけて、いろんな施策を重ねて、ようやくっていう感じでしょうか」

牛上 「そうですね。地元の方も期待されていたので、皆さんから声を掛けていただいたりして、本当に良かったと思っています。福江島から肉眼でも(風車が)見られるので、『今日、まわっているね』といった話も当然聞こえてきますからね」

五島市沖で発電された洋上風力の電力を五島市内の特定の需要家へ供給することで、大規模な再エネ電源を活用した「電力の地産地消」を実現する仕組みもつくられている。「それを使うことでSDGsの宣言ができるというか…」と牛上さん。複数機設置の商用浮体式洋上風力発電所として国内初の施設でもある「五島洋上ウィンドファーム」は、再生可能エネルギーを実現するモデルケースとして注目を集めている。

新内 「事業として成立させるのに、さまざまな苦労があったかと思います。特に、どういった点に苦労されましたか」

牛上 「今からもう15年ほど前になるんですけど、この事業の前に環境省の実証事業があって、私はその頃から携わってきました。最初は『ちゃんと風車が浮くんですか』とか、『魚が逃げるんじゃないんですか』とか、そういった心配の声がある中で五島市の方々が受け入れてくれて、『やっていいですよ』っていう話から始まりました」

新内 「これだけ大きなプロジェクトになると、五島市の市民の皆さんとか漁業関係者の方の理解も深めないと、なかなか前進させにくいものだと思うので、その辺りを重要視しながら着工していったということなんですね」

牛上 「そうですね」

画期的な施工技術

新内 「コストを減らしていく上でも、さまざまな工夫をされたとお聞きしています」

牛上 「先ほど言いました実証事業で、ちゃんと浮くのかとか、ちゃんと発電するのかということを一生懸命やってきたわけですけども、『ここをちょっと改良した方がいいんだよね』とか、『もっとやり方を工夫して、大量生産だとか、安全にできる方法を考えよう』ということで、いろんな船をつくったり、施工方法を変えたりといったことをやってきました」

新内 「船というのは、どういったものなんですか」

牛上 「(風車は)150メートルを超えるような構造物で、重さも2000トン~3000トンという重たいものなんですね。それを海に浮かべるためには、海に持っていかなきゃならない。でも、海の上は道路があるわけじゃないから、大きい船で運ぶんです」

そこで使われたのが「FLOAT RAISER(フロートレイザー)」と呼ばれる半潜水型スパッド台船。ここに浮体を載せ、運ぶことで風車を完成させた。

牛上 「この台船は中に水を溜めると沈むことができる船なんです」

新内 「あえて沈めるってことですね」

牛上 「そうですね。船が沈むので、船上に置いてあった浮体が、中は空洞なのでふわっと浮くわけです。浮いた浮体を船から離して、海の上に浮かべた状態で、この中にポンプで水を入れていく。そうするとだんだん下が重たくなってきて、おきあがりこぼしのように立ち上がるんです。ペットボトルに水を入れて、お風呂に浮かべるような感じですね」

新内 「初めて聞いたんですけど、これは戸田建設さんの独自の技術なんですか」

牛上 「そうです。最初の実証事業はクレーンで釣るような方法をとっていたんですけど、そのクレーンがなかなか日本に数少ないというのもありますし、重たいものを釣る作業ってすごく気を遣うわけです。海の上で揺れていますので、なるべくこれを減らすことを考えて、この方法が編み出されたということです」

新内 「台船の大きさって、どれくらいなんですか」

牛上 「寸法でいうと長さが110メートル、幅が43メートルになります。台船なので平べったいわけですけど、分かりやすく言うとサッカーのコートぐらいの大きさですね」

新内 「そんなに大きいんですか!」

牛上 「そうなんです。走り回れるくらいの大きさですよね」

新内 「サッカーもできる…」

牛上 「(笑)できますね…ボールが海に落ちちゃうけど。言葉だけだと、なかなか伝えづらいですけど、とにかく大きいんですよ」

新内 「風力発電の機械は、陸上で一度全部つくってから持っていくんですか」

牛上 「そうですね。もちろん、ブレードといわれる羽の部分だったり、発電機の部分だったりは後から設置するんですけど、浮体といわれる浮く部分、基礎部分は陸で全部つくって、なるべく陸の作業を多くして、海の仕事を減らす発想で工夫しています」

新内 「そのほうが確実ですもんね」

牛上 「その通りです」

新内 「こうして、さまざまな技術を結集してできているということですけれど、現状の課題として何かありますか」

牛上 「長崎県の五島に8本で16.8メガワットの発電所をつくりましたけど、国が目指している、あるいはこれから必要となる発電施設はまだまだたくさんあります。『ここでやっていいですよ』という海域がたくさんあれば、そこで風車をまた建てていけますが、まだ手続きだったり、地元の合意形成がなかったりで、意外と進んでいないんです。九州だけじゃなく、風の強いところで今計画が進んでいますので、いずれ風車がたくさん建つようなお話が聞こえてくると思いますし、進んでいったらなと思っています」

新内 「これから、また戸田建設さんのニュースもたくさん聞くことになりそうですね」

牛上 「そうですね。取り上げていただいて、ありがとうございます」

工藤 「取り上げていただけるようにしないといけないですね」

施設の概要や発電開始を受けての現状など「五島洋上ウィンドファーム」の“今”を聞いた今回の放送。
次週は、社会課題の解決に向けた“未来”に迫る。

(後編につづく)