スウェーデン公式ウェアもサステナブル!北京 オリンピック・パラリンピック
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新型コロナウイルスにより開催が遅れた昨年の「東京2020 オリンピック・パラリンピック」の記憶が新しい中、今年は冬の祭典「北京2022 オリンピック」が予定通り開幕。ご自宅で観戦された方も多いのではないでしょうか。 選手のパフォーマンスを最大限発揮する上で欠かせないウェアにも、じつはサステナビリティに配慮されたウェアが採用されています。
環境先進国スウェーデンが採用したサステナブルウェア
スウェーデンは、「北京2022 オリンピック・パラリンピック」において、ユニクロと自国のアスリートが共同開発した公式ウェアを採用しました。
開発には、実際にスウェーデンのアスリート、パラアスリートらが参加。サステナビリティに配慮した素材の使用や加工に加え、選手たちの声を汲んだ、着心地も追求したウェアです。一見すると普通のウェアとの違いはわかりませんが、編集部が注目したサステナブルなポイントは下記の4つです。
編集部注目!スウェーデン公式ウェアのサステナブルな特徴
1.ウェアの約7割に、回収したペットボトルを使った、リサイクル素材を使用
2.工場の製造過程で廃棄される糸を利用してつくったリサイクルナイロンを一部使用
3.染色には天然素材の植物を活用
4.フッ素を使用しない撥水加工により、人の肌への負担を回避
リサイクル素材によって作られていることで環境にやさしく、かつそれを着る選手にとってもやさしい着心地を実現しているのです。
青と黄のスウェーデンカラーを基調としたウェアは、アウター、ミドラー、ベースレイヤーの重ね着(レイヤリング)を可能にするラインナップになっています。
ユニクロがスウェーデンの公式ウェアの開発に着手したのは、2019年。なんと約3年の歳月をかけています。ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、こう語ります。「ユニクロは、美しくシンプルなデザインと、現代的なライフスタイルを尊ぶ“スウェーデンの文化”と、ウィンタースポーツの強豪国であるスウェーデンの選手たちから多くのことを学び、革新的なコレクションを開発しています。選手団とともに、スポーツとウェアを通して、よりよい社会の実現に向け貢献していきます」
ちなみに、昨年開催された「東京2020 オリンピック・パラリンピック」で採用された日本の公式ユニフォームはアシックスが手掛けていましたが、こちらもサステナブルをテーマに開発されていました。
特徴は大きく3つ挙げられます。
1.従来の染色工程より水の使用量を削減した、“ソリューションダイ”という染色方法を採用
2.植物由来の糸や衣料品をリサイクルした再生ポリエステル材などを採用
3.着なくなったスポーツウェアを回収し「ASICS REBORN WEAR PROJECT(アシックス リボーン ウェア プロジェクト)」によって作られたリサイクル糸(再生ポリエステル材)を活用
オリンピック・パラリンピックの公式ウェアとしてこうしたウェアが採用されるようになったことで、より多くの人びとに環境にやさしい“サステナブル”な考え方が広まるきっかけになるとよいですね。