与えるのは夢と感動だけじゃない!?ガンバ大阪が取組むSDGs
この記事に該当する目標
2月18日から開幕しているJリーグ2022、サッカーファンお待ちかねのシーズンが到来しました。「Jリーグ新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン」によると、スタジアムでの観戦には、入場制限や声出し禁止など、サポーターにとってはなんとももどかしい規制が設けられています。それでもやはり、スタジアムの雰囲気や生でみる選手達の迫力あるプレーは、自宅観戦では味わえないスタジアムだけの魅力です。
スポーツ界でもSDGs
2021年から取り組まれてきたガンバ大阪のSDGs。今年の新たな取組みとは?
ガンバ大阪は創立時から「スポーツ文化の振興に寄与する」「サッカーを通じて、社会に夢と感動を創造する」「地域と密着し、地域社会の活性化に貢献する」という3つの柱を経営基本方針に掲げており、2021年にはSDGsプロジェクトも立ち上げています。スローガンは「SDGsmile」。「ガンバ大阪が社会を、そして地域を、より健康に、より笑顔にする」ことを目的とし、地域の人々が、より良い暮らしを実現するために、ファン・サポーター、そしてパートナー企業の懸け橋となり、関係する全員で取り組み、よりよい未来を実現するために行動することを目的としています。
そのプロジェクトの新たな取り組みとして、「2030年までに試合日にスタジアムから出る廃棄ゴミゼロ化に向けて!」がスタートしました。
①「スタジアムで発生する使用済みペットボトルのリサイクル活動」
ガンバ大阪のホームスタジアムであるパナソニックスタジアム吹田では、2017年から帝人フロンティア株式会社と、追手門学院大学経営学部・水野浩児ゼミの学生に協力してもらい使用済みペットボトルのリサイクル活動をしており、今年も引き続き実施。
②「生分解性プラスチック(セルブレンEC)使用カトラリー(フォーク・スプーン)の導入」
株式会社ダイセルが展開している、植物由来プラスチック「セルブレンEC」をスタジアム内飲食売店で使用するフォークやスプーンに導入予定。
③「Gスマイルカップ(紙コップ)が土に還る!」循環型システム実証実験
スタジアムで販売するドリンクに、三菱ケミカル株式会社が開発した生分解性樹脂Bio PBS™️が内側にラミネートされた紙コップ「Gスマイルカップ」を導入し、この容器が堆肥化する循環型システムの実現に向け、日本で初めて年間を通して実証試験開始。
スタジアムで1番多いゴミは、ビールなどのドリンクを入れるプラスチックカップだそうです。
プラスチックごみが地球に与える悪影響は甚大です。まずは焼却する際に発生する有害物質による大気・水質汚染、そして生物の健康被害、そして意外と知らないのが海への影響です。プラスチックごみは最終的には海に行きつくと言われており、紫外線や川、波の流れによりマイクロプラスチックとなり海を漂い続けます。そして海洋生物の生態系を崩してしまうのです。そこで脱プラスチックを掲げたガンバ大阪の「Gスマイルカップ」。
「Gスマイルカップ」が使用されることで、ゴミではなく全量資源回収し、循環されるのだとか。三菱ケミカル株式会社の生分解性樹脂Bio PBS™️(バイオポリブチレンサクシネート)は、自然界の土中の微生物の力で水と二酸化炭素に分解される生分解性樹脂。自然環境にもとても優しい樹脂素材で、耐熱性と柔軟性にも優れているそうです。
この取り組みによって、従来のプラスチックカップ約10万個(2019年実施)が堆肥化されるとあれば、地球への負担が大きく軽減されるのではないでしょうか。
実はスポーツとSDGsはとても深い関わりがあり、国連では「スポーツは持続可能な開発における重要な鍵となるものである」とされています。その中でも目標13「気候変動に具体的な対策を」では、スポーツイベントを通じて、環境への理解を深めていくことができるとしています。(出典:国際連合広報センター(UNIC)「スポーツと持続可能な開発(SDGs」2016)
さらに日本のスポーツ庁でも、「スポーツの持つ、人々を集める力や人々を巻き込む力を使って、SDGsの認知度向上、ひいては、社会におけるスポーツの価値のさらなる向上に取り組みます。」と表明しています。(出典:スポーツ庁「関係省庁と連携したスポーツ行政の総合的な推進」)
ガンバ大阪も地球にも愛を届けよう。ただ応援するだけではなく、観戦しながら地球への愛も届けられる。スポーツを通じてサポーターも、地球の環境問題に目を向けられるこのような取り組みは、とても素敵な事ですよね。
普段はあまりSDGsを気に留めていない人でも、大好きなチームが取り組んでいる事なら興味や関心を引くきっかけになりますし、サポーターは団結力もあるので進んで協力してくれることでしょう。
このような相互にとって価値の高い取り組みや活動は、今後さらに増えていき、次世代のスポーツ界へ大きな功績を残していけるのではないでしょうか。
ガンバ大阪公式HPはこちら