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使い捨て“ない”テイクアウトカップ「CIRCLE CUP」とは


この記事に該当する目標
12 つくる責任つかう責任 15 陸の豊かさも守ろう
使い捨て“ない”テイクアウトカップ「CIRCLE CUP」とは

みなさんは、普段どのような時に紙コップを使うでしょうか。日常的に家で使っている、という人はあまりいないかもしれませんが、ホームパーティーや学校の文化祭、お店で飲み物を買った時などに使った記憶はあるのではないでしょうか。紙コップやプラカップは、その特徴から、大人数に対して使い捨てで使用する場面に用いられることがほとんどです。使う側からしてみれば軽くて安くて便利ですが、その製造・廃棄においては様々な問題があるのをご存知でしょうか。

紙コップは、比較的簡単にリサイクルができ、プラカップに比べれば環境負荷は少ないとされています。しかし、ほとんどの紙コップはプラスチック樹脂でコーティングされており、この部分のリサイクルは困難です。紙コップは、紙や紙管の材料として木材を切り出し、生産・出荷に至る過程から、一個あたり0.11キロのCO2を排出しています。さらに、捨てられた後の焼却などの際には石油資源を浪費しCO2を排出するのです。プラカップに至ってはさらに環境負荷が大きいことは想像に難くないでしょう。

持続可能な世界の実現を目指す国際目標であるSDGsには、大きく17の目標があり、それぞれに更に細かいターゲットが設定されています。目標12の「つくる責任 つかう責任」には「2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する」というターゲットが、目標15の「陸の豊かさも守ろう」には「2020年までに、あらゆる種類の森林の持続可能な経営の実施を促進し、森林減少を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で新規植林及び再植林を大幅に増加させる」というターゲットが設定されています。紙コップ・プラカップのリサイクル問題は、SDGsで設けられた上記のような複数の目標において悪影響を及ぼしていることが問題視されています。

紙コップの使用は、私たちが意識しているよりも地球環境に大きな影響を与えています。大量に生産・使用されている現在の状況は、そのままにしていてよいものとは言えないでしょう。しかし、ドリンクをテイクアウトするために毎回自分のコップを持っていかなければならないとか、店側が家でずっと使えるようなコップで提供し、持ち帰って使用してもらうというのも非現実的な考えに思われます。そこで今回紹介したいのが、「CIRCLE CUP」という、使い捨て“ない”テイクアウトカップです。

CIRCLE CUPは、合同会社ブルドーザーにより7月にリリースされた、飲食店がパートナー契約することによって利用できる貸与専用のテイクアウトカップです。ドリンク代に加え利用料の300円を払うことで利用することができ、使い終わったら購入店舗に限らずパートナー店舗のどこかに返却することでエコ協力金として300円を受け取れる仕組みになっています。カップは返却されると洗浄され、繰り返し使用されます。このため、利用者は実質0円で環境保護に貢献できるのです。また、CIRCLE CUPは竹害を予防するために伐採された竹を主原料としたバイオマスプラスチック製で、従来のプラスチック製品と比べて廃棄時の二酸化炭素排出量を46%削減できるだけでなく、竹の特性である抗菌・抗ウイルス効果もあり、食洗器で洗浄できる上、電子レンジで温めることも可能です。環境にやさしいだけでなく、パートナーとなった飲食店にとっても、実際に利用する人にとっても、様々なメリットを実現できるようになっています。

現在は都内4店舗で展開されているこのCIRCLE CUP。今後より多くの飲食店に導入され、私たち消費者が使い捨てない習慣を身につければ、社会全体で紙コップおよびプラカップの使用・廃棄を限りなく減らすこと、原料となる紙や石油資源を節約することが可能になります。より便利で、より環境にやさしい社会の実現に、みなさんも貢献してみませんか。


「CIRCLE CUP」利用可能店舗
・BERTH COFFEE
住所:東京都中央区日本橋大伝馬町15-2
営業時間:8:00~20:00
定休日:不定休

・BERTH COFFEE ROASTERY Haru
住所:東京都墨田区横川2-7-2
営業時間:平日11:30~18:30、土日祝8:00~18:30
定休日:不定休

・New York Vendorz
住所:東京都港区赤坂2-2-21永田町法曹ビルB1
営業時間:11:00~20:00
定休日:土日祝

・RAD BROS CAFE
住所:東京都杉並区高円寺北1-4-2
営業時間:10:00~20:00
定休日:不定休