日本は資源の前借り中。 年々早まるアースオーバーシュートデーを遅らせるためにできること
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アースオーバーシュートデーをご存じでしょうか。これは、地球が1年間に供給できる資源を、人間が使い切ってしまう日のことです。近代化が進んでいることによって人間の資源消費は年々増えています。その結果、1年間で地球が供給できる限界量を使い果たすまでにかかる時間が、年々早くなっているのです。そして2022年、日本では1年間かけて消費しなくてはならない資源を早くも使い果たし、5月6日をもって私たちは地球から資源の前借りを始めてしまっています。このままでは、日本は1年で地球約3個分もの資源を使用することに。このまま行くと前借りの赤字が増え、地球の危機を感じますね。
資源枯渇…世界で見るアースオーバーシュートデーの現状
Global Footprint NetworkによるEARTH OVERSHOOT DAYサイトの情報によると、1971年の時点では、世界のオーバーシュートデーは12月でした。つまり、地球が1年で生産できる資源を、ちょうど1年くらいで消費していたことになります。
しかし、50年のあいだに人間の暮らし方は様変わりしました。消費の時代に入り、モノが溢れ、街は眠らなくなり、2022年のアースオーバーシュートデーは7月28日まで早まりました。2022年の国ごとに見たアースオーバーシュートデーは以下になります。
アメリカ・カナダ:3月13日
韓国:4月2日
スウェーデン:4月3日
ドイツ・イスラエル:5月4日
日本:5月6日
なぜアースオーバーシュートデーが早まっているのか
では、なぜ年々アースオーバーシュートデーは早まっているのでしょうか。主な理由をみていきましょう。
(1)温室効果ガスによる温暖化
消費に伴う温室効果ガス排出量の増加も、アースオーバーシュートデーを早めています。気温が高くなり、日本でも夏は常時クーラーをつけていなければ熱中症になってしまいそうな時代。ますますエネルギー消費が増え、悪循環になっています。
(2)森林破壊によるバイオキャパシティの低下
開発に伴う森林破壊は、資源を生み出す土地を少なくしてしまうこと。地球の資源生産量を減ってしまうことに。CO2の吸収量も下がり、アースオーバーシュートデーを早めます。
(3)生態系バランスの崩れ
温暖化や森林破壊などの結果、動物が絶滅し、生態系のバランスが崩れることも問題。生活排水や工業排水、マイクロプラスチックやごみの処理問題で川や海が汚れ、漁業にも深刻な影響が出ています。
今の暮らしを持続可能にするためには、これらの問題を解決することが急務。アースオーバーシュートデーを遅らせるためにできることはなんでしょうか。
今すぐチャレンジ!アースオーバーシュートデーを遅らせるためにできること
資源の消費が進むとともに、地球が生産できる量も減っています。他人ごとではないこの事態を何とかするために、今すぐできることからチャレンジしましょう!
(1)エネルギー消費を減らす
家族がそれぞれの部屋でエアコンを使用しているとしたら、リビングに集まって過ごす時間を増やすとよいでしょう。また、できるだけ公共交通機関を利用したり、電気自動車を選んだりするのも手。日本は火力発電でCO2を多く排出しているので、自然エネルギーに切り替えるのもおすすめです。
(2)地産地消を心がける
自分が住む地域で生産されたものを選ぶことで、輸送にかかるエネルギーを減らすことに繋がります。海外から輸入されるもの、長距離輸送のものより、フレッシュで保存料や防カビ剤などの不安が少ないので、より心地よく食べられるメリットも。
(3)環境に配慮されたものを購入する
ファッションなどにおいても、リサイクル素材が使われているものや、CO2排出に配慮されたもの、大量生産しないものなどが、続々と市場に出ています。安く購入して気兼ねなく捨ててしまうのではなく、思いやストーリーのあるものに対価を払って、大切に使うのも楽しいものです。
(4)プラスチックを減らすためのアクション
マイボトルを持ち歩いたり、簡易な包装のものや詰め替えられるものを選んだり、プラスチックを減らす心がけも重要。ビニール袋やビニール傘などは、安易に購入しないようにしたいものです。
地球の資源を守れるのは、紛れもなく私たち。しかし、知らず知らずのうちに未来の資源貯蓄を使用してしまっているのが実情です。資源枯渇を止めるべく、今日からライフスタイルを見直してみましょう!