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ヨーロッパ初!スペインで「生理休暇」の導入が決定。日本は?


この記事に該当する目標
5 ジェンダー平等を実現しよう
ヨーロッパ初!スペインで「生理休暇」の導入が決定。日本は?

月に一度、女性に必ず訪れる月経。人により個人差はあるものの、月経からくる様々な副作用に悩む女性も多いのではないでしょうか。女性特有の体の症状に対して、先月ヨーロッパ・スペインでは、新たな法律が取り決められました。ヨーロッパで初めての取り組みとなる今回のニュースに、世界中から喜びの声が上がっています。

スペインで「生理休暇」が認められる

2023年2月16日、スペイン議会ではヨーロッパで初めて、生理による体調不良を抱える女性が有給の「生理休暇」を取得できるという新しい法案が可決されました。また、この「生理休暇」の権利は16歳以上の女性に与えられ、医師からの診断書などの証明は必要ないとのこと。
投票では、反対票が60票に対して、賛成票が191票と、圧倒的な票数の差をつけたことも喜ばしい結果となりました。しかし、この議論は兼ねてから繰り広げられていたものだったそう。スペイン労働総同盟通称UGTによると、今日まで決議に至らなかった理由には、この法律によって男性雇用がより好まれてしまうのではないかという懸念点があったとのことです。
また、今回の議決ではその他、16歳以上の女性の中絶が保護者の許可をなくして中絶を行えること、また高等学校までの義務教育中は、生理用品、避妊納品を無料で配布することも同時に決定しました。

日本では既に認められていた「生理休暇」

世界中から注目を浴びたスペインにおける「生理休暇」ですが、実は日本では1947年に制定された労働基本法内ですでに認められていたことをご存知でしょうか?日本はまだまだ世界的に見ても、男女格差が少ないとされており、実際に世界経済フォーラム、通称WEFが昨年発表した、各国の男女不平等状況を分析した「ジェンダーギャップ指数」にでも、対象国が146ヵ国のうち、日本は116位と先進国では最下位という残念な結果。しかし、こうして一昔前から「生理休暇」が認められているのは、ジェンダーギャップではまだまだ改善すべき点がある一方で、世界一とも言われる医療システムが備わっていることが、理由の一つとして挙げられるのではないでしょうか。

カラダと社会と向き合うこと

出血、PMS、PMDDなど、毎月体に変化を引き起こす月経。しかし、そもそもそんな症状が起こるのも、生命を産むことができる女性の人体の神秘であり、それだけで素晴らしいことです。その副反応として、辛いことも多いからこそ、自分に合ったその対処法をみつけることや、またそのために周囲がサポートすることは大切です。
日本で「生理休暇」が以前から認められていたとはいえ、それを知る人や実際に利用する女性が少ないことも事実。今回、スペインで新たに「生理休暇」が認められたことをきっかけに、そんな月経との付き合い方について、今一度周囲の人々と話合ってみてはいかがでしょうか?異なる機能を持つ男女が気持ちよく働ける世の中づくりのために、それぞれのカラダについて理解し合うことは、心のジェンダーギャップをなくしていくための方法となるはずです。

サムネイル:Irene Montero Instagramより