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お肉・ポテチ・入浴にも税金が!?世界のおもしろ税制度から見るお金のアレコレ


この記事に該当する目標
13 気候変動に具体的な対策を
お肉・ポテチ・入浴にも税金が!?世界のおもしろ税制度から見るお金のアレコレ

世界には沢山の国や文化があり、それぞれのルールが存在します。その中でも税金は、国や地域によって様々。アメリカでは州によって税金が異なるため、わざわざ税金の安い州まで出向いてショッピングをする人もいます。日本でも税金の引き上げなどがあり、いつの間にか生活へと響いてくるなど、時代や地域によって多様に変化しています。

今回は、税金について「知りたい!でも堅苦しいのは苦手…」そんな方にも読みやすいよう、世界の面白い税金からみていきましょう。

いくつ知ってる?「世界のおもしろ税金5選」

世の中にある税金制度、それらはいったい何のためにかけられたものなのか。実は、SDGsに役立つ内容もあります。まずは、世界中の面白い税金をご紹介します。あなたはいくつ知っていますか?

1.ポテトチップス税:ハンガリー

ヨーロッパの中央にあるハンガリーでは、通称「ポテトチップス税」(正式名称:健康増進税)と呼ばれる税金が2011年に導入されています。国民の健康維持のため、肥満防止が目的とされています。ポテトチップスだけでなく、スナック菓子や清涼飲料水など、糖分や塩分の高い食品が対象となっています。

2.渋滞税:イギリス

イギリスのロンドンでは、以前から渋滞が社会問題化していました。2003年に「渋滞緩和と公共交通機関の利用促進及び環境対策」として、渋滞税が導入されました。ロンドン中心部に車で乗り入れる際に課金されるシステムで、事前支払いか、当日までに支払いがないと罰金が加算されます。

3.ソーダ税:アメリカ

アメリカ・バークレー州では、2015年に「ソーダ税」が導入されました。肥満大国とも呼ばれるアメリカで健康上の深刻な問題とされる、糖尿病や肥満の対策として導入。低所得者による、清涼飲料水の消費量が減少しました。

4.脂肪税:デンマーク

世界初となる「脂肪税」を導入したのは北欧に位置するデンマーク。2.3%以上の飽和脂肪酸を含む食品、バターやチーズ、牛乳、肉類などを含む食品が課税と対象となりました。しかし、管理コストの増大や、低所得者への悪影響が危惧され、およそ1年間という短期間で廃止されました。

5.入湯税:日本

日本では当たり前に、温泉で支払われる入湯税ですが、海外から来た観光客にとってはビックリするユニークな税金です。1人1日150円が標準税額とされ、その使い道は、環境衛生施設や鉱泉源保管施設の整備、観光振興等に使われています。私たちにとっては慣れて親しんだ入湯税も、世界では驚きの税金となっています。

過去にはこんな税金も?!

過去にも、沢山のおもしろ税がありました。ブルガリアでは、独身税。イギリスで導入されていた、窓税も有名です。日本でも、明治から昭和にかけて犬税が導入されていました。
まだまだ、私たちの知らない税金の世界が古今東西に広がっています。ここからは、現在話題となっている税金や、身の回りに起きていることについても見てみましょう。

「肉税」とは

ここ数年に渡り、ヨーロッパの国々で議論が行われている「肉税」。そもそも肉税と言われる新たな税は、どんな背景が元となり提案されたのでしょう。また、世の中に及ぼす影響はあるのでしょうか?

肉税と悪行税(Sin Tax)
肉税とはタバコ税と同じ、いわゆる「悪行税」と呼ばれる税の一種です。家畜による地球環境への悪影響や、肉の過剰接種による人体への健康リスクを懸念し、肉類の消費を抑制する目的の税金とされています。

気候変動に加担?
畜産業が及ぼす地球環境への負担について、世界中が問題視しています。反すう動物の牛のゲップには、温室効果ガスであるメタンが含まれています。体内での消化の過程で発生したメタンがゲップとして空気中に放出されることによる、地球温暖化の悪化が危惧されています。これらを踏まえ、SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」にも密接に関わる、温室効果ガスや環境負荷への懸念から、課税による肉類の消費削減が目指されています。

また、家畜を育てるためには、たくさんの餌や水、土地面積が必要となります。こういった面でも、環境に負荷がかかってしまうのが現状です。しかし、牛や畜産だけを悪者にはできません。人口の増加や食生活の変化に伴い、家畜を増やしているのは私たち人間です。その消費者である私たちが、肉の消費についてしっかりと考えていかなければなりません。

私たちの税金の行方

集められた税金は、私たちの生活と安全を維持するために使用されます。例えば、医療や介護などの社会保障、警察や消防署、義務教育にかかる費用などがあります。そして、総理大臣をはじめとする議員や公務員の給与です。
また、税金の使い道は地方や自治体により異なります。優先すべき税金の使い方にも、それぞれの見方があり、まずは生活に根ざした「暮らし対策」として使うべきか、国の「防衛費」とすべきなのか、様々な意見が飛び交っています。

国税庁による、税金に対しての関心の有無を問う調査では、「関心がある」60.5%、「あまり(全然)関心がない」38.6%、「不明」が0.9%。
東京都の調査では「税金に関する情報発信が十分だと思いますか」という問いに対して、「不十分」64.3%、「どちらとも言えない」30.4%、「十分」5.3%という解答結果でした。

このアンケート結果を見てみると「関心はあるが、情報を十分に得られていない」という状態が見えてきました。税金と聞くと、少し難しく感じるかも知れません。しかし、生活に密着した大切なものということを改めて感じます。

現代では、高校生に向けた金融教育講座もあり、金融庁が進めているファイナンシャルプランニングも重要視されています。資産形成や金融リテラシーについても学べる、金融経済教育指導教材が公開されているので、是非チェックしてみてください。高校生へ向けた資料ながら、大人もしっかりと学ぶことができますよ。