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廃棄物に新たな価値を与える「アップサイクル」とは?カカオハスクの可能性に注目


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12 つくる責任つかう責任
廃棄物に新たな価値を与える「アップサイクル」とは?カカオハスクの可能性に注目

気持ちをホッとさせてくれるチョコレート。冬はより美味しく感じますよね。
チョコレートの原材料でお馴染みの「カカオ」はみなさんもよく知っていると思いますが、実はそのカカオの約90%は製造過程の中で廃棄されていることをご存知ですか?
またその他の食品でも、さまざまな過程や場面において不要となり廃棄されてしまう部分は多くありますが、そんな不要部分を良い形で活用していこうという取り組みも増えてきています。

リサイクルとは違う?アップサイクルとは

食品業界でも注目度が高まっている「アップサイクル」をご存知でしょうか。
アップサイクルは、「ごみ」つまり廃棄物をまったく新しい製品として生まれ変わらせる取り組みのことを言います。リサイクルは不要になったものを「原料」の段階まで戻して利用する一方、アップサイクルは不要になったものの「素材」を異なる分野で新しく活用します。
アップサイクルは、リサイクルと違い原料に戻すためのコストがかからず、再利用におけるコストを抑えることが可能なため、新たな資源活用法として、食品業界やその他の業界の企業も含めて数多くの取り組みを進めています。

【参考記事】
ごみを減らすアップサイクルとは。おうちでも簡単にできるSDGsアイデアを紹介!

製造過程で捨てられてしまう「カカオハスク」を救え

冒頭でもお伝えした、チョコレートの製造過程で不要部位として排除されてしまう、カカオ豆の薄い外皮「カカオハスク」。苦味成分があり、チョコレートに混ぜてしまうと本来の味を損なってしまったり、繊維質が残って口当たりが悪くなってしまうため、ローストしたカカオ豆からは、25~30%程がカカオハスクとして分離されます。
現状このカカオハスクは、堆肥などで多く活用をされていますが、まだまだ生産量に対して有効活用できている割合としては少ないのが現状。このカカオハスクを、リサイクルやアップサイクルなどで有効活用する方法が求められています。

カカオハスクを有効活用。ロッテのカカオ専門店がオープン

そんな中、約60年もの間チョコレートと向き合ってきたロッテが、カカオの可能性を広げることを⽬的に2015年からスタートさせた「DO Cacao PROJECT」の情報発信を⾏う場所として、カカオ専⾨店「LOTTE DO Cacao STORE」を2022年10⽉29⽇(⼟)にオープンしました。

カカオの原風景をイメージした落ち着きのある色味とポップさが融合したおしゃれな内装が印象的な店内では、カカオの特徴を生かしたドリンクやスイーツが楽しめます。

またそれだけでなく、この「LOTTE DO Cacao STORE」では、店舗の内壁の塗料にカカオハスクが織り交ぜられていたり、アルコールスプレーがカカオハスクから⽣成したエタノールを⼀部使⽤して作られていたりと、サステナブルの観点から様々な部分でカカオハスクが有効活⽤されています。
美味しいチョコレートをいただきながら、子どもから大人までSDGsについて考えられる、素敵な機会になりそうですね。