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SHOW CASE

「ゴミ」から「未来をつくる材料」へ。ヒトとモノの未来を提案する体験型展示「捨てない。展」


この記事に該当する目標
12 つくる責任つかう責任 14 海の豊かさを守ろう
「ゴミ」から「未来をつくる材料」へ。ヒトとモノの未来を提案する体験型展示「捨てない。展」

突然ですが、皆さんは1日あたりどのくらいの量のゴミを出していると思いますか?環境省の平成30年度の調査結果によると、日本のゴミ総排出量は4272万トン。一人1日あたりのゴミ排出量は918gであることがわかりました。自分が1日で1kg近いゴミを出しているなんて…と驚いた方も多いのではないでしょうか。

ゴミ排出量の減少がなかなか進まないことや最終処分場の不足など、日本には様々なゴミ問題があります。日本のプラごみの有効利用率(リサイクル率)は85%と発表されていますが、その内のほとんど、約70%は燃やされています。日本では燃やして熱を回収することを「リサイクル」としているのですが、これは他の多くの国ではリサイクルとはされていません。ごみの総量も多いため、リサイクルの質を向上させていくだけではプラスチックごみの問題の根本的な解決にはなりません。

そもそもリサイクルするためには大きなエネルギーが必要になります。これはプラごみに限らず全てのごみに言えることです。そのため、「リサイクル」も大切ですが、そのままで何度も再利用をする「捨てない」=「リユース」を促進させていくことの方がより大切なことなのです。

では、私たちにできることとしてどのようなことがあるでしょうか?

そんなゴミの問題を解決する方法を、楽しみながら知ることができる展示があります。ヒトとモノの未来を提案する体験型展示「捨てない。展」です。

「捨てない。展」は「ゴミじゃない。未来をつくる材料だ。」を合言葉にした、ヒトとモノの未来を提案する体験型展示。会場内には株式会社モノファクトリー/株式会社ナカダイとのコラボレーションによる「廃材」を使ったインテリアが設置されていて、それらに実際に触れながら「リサイクル/リユース/アップサイクル」などサステナブルな     在り方について楽しく学ぶことができるようになっています。

小さなお子さんでも楽しめるミニワークショップもあり夏休みの学習体験にもぴったりです。ワークショップでは廃材を使った「廃材フォント」作りの体験ができ、参加者にはもれなく、サステナブルなパッケージの水やコーヒー、オレンジジュース、りんごジュースのうちのなかから1杯を無料でプレゼントしてくれます。

(再生の文字を廃材でつくってみました!)

「捨てない。展」を通してゴミ問題について考えることは、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」の12.5「2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。」12.8「2030年までに、人々があらゆる場所において、持続可能な開発及び自然と調和したライフスタイルに関する情報と意識を持つようにする。」の2つに最も深く結びつきます。また、ゴミは時には川や海にも流れていきます。そのため、目標14「海の豊かさを守ろう」の14.1「2025年までに、海洋ごみや富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大幅に削減する。」にも良い影響があると考えられます。

「捨てない。展」の開催期間は2021年7月23日から8月29日まで、入館料は無料です。展示の会場は、伊藤忠商事株式会社の東京本社敷地内にある『ITOCHU SDGs STUDIO』。こちらは生活者ひとりひとりが自分なりのSDGsとの関わり方に出会える場として、今年の4月に開設された場所です。SDGsに関する情報発信・体験の場として利用したり、SDGsに関わる活動をしている団体等へ展示やSNS発信等の撮影スペースとして無償提供をしたりするなど、『「SDGs」への貢献・取組強化』に取り組んでいます。

展示やミニワークショップを通して、小さなお子さんから大人まで、ゴミの問題を楽しみながら学ぶことができそうですね!自分なりのSDGsへの取り組み方を知るきっかけになる、ヒトとモノの未来を提案する体験型展示「捨てない。展」。夏休みにぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。


【編集後記】    
「環境問題やSDGsに関することについて考える」と聞くと、なんだか深刻そう…難しそう…と身構えてしまう人も少なくないと思います。 今回紹介した「捨てない。展」のように、「楽しみながら知る・考える」ということができるのは、初めの一歩としてとても魅力的だと思いました!普段の生活ではしないような体験をすることで、これまでとは違った視点を得るきっかけになるのではないでしょうか。

「捨てない。展」 開催概要はこちら