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SHOW CASE

ノイハウス萌菜さんに伺う、斗々屋のあり方と目指すべき未来


この記事に該当する目標
12 つくる責任つかう責任
ノイハウス萌菜さんに伺う、斗々屋のあり方と目指すべき未来

今回は、前回の記事、「日本初、Zero Waste のスーパーマーケット斗々屋へ行ってみた!」でも紹介した、斗々屋の広報を担当されている、ノイハウス萌菜さん(以下、ノイハウスさん)にご取材させていただきました。ノイハウスさんに伺う、斗々屋のバックグラウンドや、斗々屋を通して目指される将来の日本、世界とは…!

斗々屋のDNAと生い立ちとは?

日本初の“Zero Waste”スーパーマーケットとして、この夏京都にオープンした斗々屋。はじまりのはじまりは、16年前、レストランやショップにむけて海外からオーガニック食材を輸入する卸事業だったそうです。
斗々屋代表の梅田さんはフランスで料理人として働いたご経験があります。フランスは、使い捨てプラスティックを禁止する取り組みがあったりと、サステナブルな取り組みに先進的な国。そんなフランスで暮らしてきた梅田さんは、自然とともに育ったオーガニックの食材に拘って輸入しながら、小包装しがゴミを増やしてしまっている事に矛盾を感じられたそう。こうして斗々屋は、環境にも意識した、量り売りの事業へ展開したと言います。

卸売り専門の事業であった斗々屋は、2019年9月に日曜日のみ営業する量り売り販売のモデルショップ「nue by Totoya」を東京・代々木に開店しました。おいしい食材とごみを出さないコンセプトが人々の支持を集め、今年の1月には代々木から東京・国分寺に移り、「nue by Totoya 国分寺」がオープン。
そして、今年7月31日、モデルショップからわずか2年足らずで、“Zero Waste”スーパーマーケット、斗々屋京都店が誕生しました。

京都店の店長は2人。堀真理子さん、關つぐみさんです。堀さんはドイツ、關さんはドミニカ共和国にて、それぞれ目のあたりにした背景を通して日本で斗々屋と出会い、メンバーに加わりました。誕生からとどまることなく成長をし続ける斗々屋ですが、そのエネルギーは、偶然なのか、必然なのか、同じ想いをもって集まった世界中のDNAをもって合わさった計7人のメンバーの強い想いが作っているのだと感じました。

国分寺にあるnue by totoya

斗々屋を形成するのは・・・人とのつながり

7人の社員の皆さんで運営されている斗々屋ですが、そこに関わる人は数知れません。例えば、スーパーマーケットにとって最も大事な食料は、日本各地、世界各国から取り寄せられたもの。その中でも三重県にある余野ファームからは野菜だけでなくこんなものまで提供されています。

例えば、斗々屋オリジナルのこのカート。実は余野ファームから届けられた古材が使われています。余野ファームからの古材は、お店の家具やテーブルにも使われています。

このようにカートに丸テーブルをかぶせ、足に滑り止めをつければ可動式テーブルに。夜はこのテーブルを好きな場所にセットして、お酒や食事が楽しめます。

また、斗々屋が利用している最新鋭のはかりやレジシステムは、老舗秤メーカーの寺岡精工によるもの。今では切っても切れ離せない両社の関係は、代々木のモデルショップに寺岡精工の会長がお客さんとして訪れたのが出会いのきっかけであったそう。

京都本店に導入された、寺岡精工開発のモーションセンサー、「e. Sense」

このように、斗々屋には様々な業界、世界で生きる人々が出会うべくして出会い、力を合わせて手掛けられる背景がありました。筆者が初めてお店に伺ったときに感じた、いるだけで自然と温かくなる優しい雰囲気は、こうした人々のつながりにあるのではないかと思います。

斗々屋が目指していくこれからの形

最後に、これからの斗々屋の夢について、ノイハウスさんにお伺いしました。

ノイハウスさん、国分寺店にて。

オンリーワンの“Zero Waste”スーパーマーケットとして一人歩きするのではなく、これからの新たなビジネスモデルとしてありたいというノイハウスさん。そのため斗々屋では、これから量り売りを開業したい人々に向けて、オンライン講座を開始するなど、量り売り事業を展開するお店が増えていくための活動をされています。

斗々屋のシンボルに秘められた意味とは?

斗々屋の玄関口の看板でも見られる、斗々屋のマーク。

誕生当初からあるこのマークのテーマは『循環』だそうで、よくみれば、お花、動物、お野菜に果物など、様々な生命が描かれています。まさに、人と人、人と自然、今と未来をつなげて巡り合っている斗々屋のあり方です。

私たちにできることって?

私たちは、人、社会、自然と、あらゆるつながりの中にいます。繰り返し使えるものを選択し、できる限りゴミがでないように配慮するなど、一人一人が出来ることから環境問題に取り組むことで、みんなが持続可能に共存できる来へと向かっていけるのではないでしょうか。
ノイハウスさん、貴重なお話をありがとうございました!

インタビューした人:ノイハウス萌菜さん

サステナビリティ・コンサルタント / のーぷら No Plastic Japan 代表 / 一般社団法人530(ゴミゼロ) 理事 / J-Wave ナビゲーター
サステナビリティに関する活動を行うグローバル企業との連携プロジェクト、コンサルティング、広報を務めるなど、より持続可能で循環型のビジネスやライフスタイルを提案している。