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備えるのが苦手!な人必見。非常時も普段使いもOK、新生活は「フェーズフリー」を取り入れよう


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11 住み続けられるまちづくりを 12 つくる責任つかう責任 13 気候変動に具体的な対策を
備えるのが苦手!な人必見。非常時も普段使いもOK、新生活は「フェーズフリー」を取り入れよう

東日本大震災が発生した3月11日。この日起きたことを次世代につなぎ、そして震災で得た教訓を忘れないためにという想いから「防災意識を育てる日」として制定されています。
近年、災害への危機感は非常に高まっており、昨年度「オレンジページくらし予報」が行った調査によると約97%もの方が「近年災害が増えていると感じる」と回答しています(そう思う、ややそう思うの回答計)。

画像出典:「オレンジページくらし予報

災害が増えていると感じる、今こそ「フェーズフリー」

高まる危機感から「非常時のために何かを備えている」という人は多いはず。しかし備えを常に万全にすることは簡単ではありません。そんな葛藤から生まれたのが「フェーズフリー」です。
「フェーズフリー」とは日常用と災害時用にフェーズを分けず、いつも使っているものや環境を非常時に活用していくという考え方。備蓄用としてわざわざ買い足す必要もなく、常に備えているという安心感も得られることができます。しかしこの新しい防災キーワードはまだ浸透していないのが現状です。そこで特に知っておきたい「フェーズフリー」な商品を編集部でピックアップしました。

画像出典:「オレンジページくらし予報

1.防災関連商品が3倍増!ハンドメイドマーケット「Creema」

日本最大級のハンドメイドマーケットプレイス「Creema(クリーマ)」では防災関連商品の販売数がここ3年で3倍も成長しており、その数なんと2,000点。なかでも人気なのが、デザイン性に優れた暮らしに溶け込む防災アイテムです。

画像出典:Creema

たとえば、チョコレートの形をした「もしもクロック(クリエイター名:佐藤工芸)」は、中に本物のチョコレートを非常食として保管しておくことができるユニークな時計。備える事の大切さをさりげなく想起させたいと願って作られたこちらの商品は大切な人達の連絡先をメモできるカードも付いています。そのほかにもCreemaにはデザイン性の高いフェーズフリーな商品が満載です。

画像出典:Creema

「izatoki トートバッグ(クリエイター名:7eme ciel)」は持ち手をロープとして使える仕様になっています。ほどくと6mの長さのロープにもなる持ち手はキャンプやパラシュートで使われる丈夫なパラコードのロープを使用しており、非常時の備えとしても最適。

画像出典:Creema

災害時の必需品といわれる笛をおしゃれに身に着けられる「お守りホイッスル(クリエイター名:plusjack)」。鯖江市防災課から届いた「メガネの素材はとてもきれいなのでアクセサリーのような笛はできないでしょうか?」という声から生まれたという、こちらの商品はデザイン性の高さはもちろん救助犬にも聞こえる高音域の音にもこだわっているのだとか。

2.【衣料品として初認証】洋服の青山の「AOYAMAフェーズフリー」

次に注目するのは、衣料品として初めてフェーズフリー認証を取得した、洋服の青山。ビジネスウェアが非常時に?と疑問に感じる方も多いはず。そういった今までの価値観をガラリと変えるのが「AOYAMAフェーズフリー」です。
首枕(ネックピロー)としても使えるジャケット、「ネックピロージャケット」や、買い物バッグに早変わりする「エコバッグジャケット」をはじめとする計8品目が一般社団法人フェーズフリー協会によるフェーズフリー認証を取得しました。日常や災害時にはもちろん、移動が多い出張時にも使いやすく、まさにフェーズを分けない商品となっています。

画像出典:AOYAMAフェーズフリー

3.コストもスペースも削減するアスクル「フェーズフリーオフィス」

フェーズフリーの考え方はオフィスにも広がっています。オフィス用品通販のアスクルでは、「いつものオフィスが非常時にも活躍する」と題し、フェーズフリーなオフィスづくりのための商品を数多く揃えています。

画像出典:アスクル

例えば、コクヨの持ち運べるホワイトボード機能付きパネルは、簡単に持ち運ぶことができ、普段はホワイトボードとして、非常時には仕切り板としても使える優れもの。

画像出典:アスクル

また、heart bridge(ハートブリッヂ) のバッグは水を運搬することができるほどの効果を持つ超撥水生地を表と裏の両面に使用しているため、災害時はバケツ代わりに水を運ぶことができます。普段は雨にも強いエコバックとして活躍し、使わないときはコンパクトに収納することも可能です。

画像出典:アスクル

さらにはティッシュペーパーまで。「スコッティ ウエルネス」には簡単にできる8種類の運動方法が描かれています。運動方法を見ながら身体を動かすよう意識向上に貢献する商品は、日常時の健康維持のほか、非常時の避難生活時における運動不足の予防にも活躍が期待されます。

4.子供の防災意識を高める!フェーズフリーアワード受賞「学校のフェーズフリー」

最後に、一番驚きだった事例は、考えや行動そのものに働きかける、鳴門市教育委員会による「PHASE FREE CONCEPT & GUIDEBOOK for School」。
たとえば、算数の授業で津波の速さを学ぶことにより、自分の50M走の速さと比較して全速力で走っても追いつかれることが具体的にイメージできるように。学校生活のあらゆる場面で得た知識や体験が非常時に役に立つように、実践事例やアイデアを紹介するガイドブックです。
教員がフェーズフリーの考え方を理解し、子どもたちの災害対応力を高めることを目指したこちらの取り組みは2021年のフェーズフリーアワードを受賞しています。

「いつも使うものを代用する」「“特別な何か”を変えるのではなく日常的に溶け込む意識から変える」そんなフェーズフリーの考え方はSDGsにも繋がります。大切な人と自分を守るために、身近なものから見つめ直す時が来ているのかもしれません。