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【現地レポート】アメリカでは当たり前。犬用トイレが空港に普及する理由


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3 すべての人に健康と福祉を 11 住み続けられるまちづくりを
【現地レポート】アメリカでは当たり前。犬用トイレが空港に普及する理由

アメリカでは、エモーショナルサポートアニマル(通称ESA)が心の健康を支える役割として受け入れられていることを知っていますか?ESAとは精神疾患のある方の情緒面をサポートする動物のことを指し、医者の診断書を元に各機関に申請することで米国政府が認める証明書を取得することができます。近年、アメリカではESAの申請が増加している傾向が見られ、特にコロナ禍によりESAを通じて新たな方法で心の健康を支える姿勢があります。その例がアメリカの空港内のペットトイレ設置のスタンダード化です。

旅行者とペットのための便利な空港アメニティ

アメリカの主要空港では、旅行者とESAのために、犬用トイレやアニマルリリーフエリアの設置が進んでいます。アメリカの文化では、ESAは心のサポートを行う重要なパートナーとされており、旅行者がペットと快適に過ごすための配慮が施されています。実際に筆者が今年8月にアメリカに行った際にも、カリフォルニア州のジョン・ウェイン空港空港と、オレゴン州のポートランド国際空港では犬のマークのペットリリーフエリアを発見しました。

ペットリリーフエリアには共通して、人工芝と洗い場と排泄物用の袋とゴミ箱、そしてホースが設置されていました。

このような空港内のペットトイレの存在は、飼い主とESAがストレスなく、快適な旅行を楽しむための環境整備の一環として重要視されています。

ディズニーランドもESAの受け入れに前向き

アメリカのESAの受け入れ体制は、空港のみならずあらゆる公共の場において変化しており、注目されています。その一つが、ディズニーランドなどの大型テーマパークにおけるESAの受け入れです。近年、ディズニーランドもESAを受け入れる方針に前向きな姿勢を見せており、ESAと飼い主の快適な体験を両立させようとしています。現在ではパークへの入場は禁止されているものの近隣のホテルやペット可のレストランなど、彼らが快適に過ごせるようなサポート体制を整え始めています。

新しい視点からの持続可能な未来

アメリカの空港におけるペットトイレの設置は、エモーショナルサポートアニマルの利用に留まらず、持続可能な社会への取り組みとしても評価されています。この取り組みは、ESAと心の健康を考えるだけでなく、未来の持続可能性を見つめるきっかけとしても新しい視点としても捉えることができます。

日本のこれから

近年、日本国内でもカフェやレストラン、ホテルなどでのペット同伴利用が増えています。特に東京などの大都市圏では、飼い主が愛犬や愛猫と共に楽しむことができる機会が増加しており、施設側もそれに応じたサービスや設備を整備しています。また、公共交通機関においても一部地域では、小型犬などをキャリーバッグに入れて同伴できる車両やルートが設定され、ペットフレンドリーな取り組みが増えています。ペットとの外出がより気軽になることで多くの方の暮らしに豊かさをもたらしています。新たな文化と価値観が生まれつつあり、これがアメリカの空港のように人間の垣根を超えた”多様性”が広がっていくのかもしれません。