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HUNTER×HUNTERが連載再開!今こそ考えたいクリエイターの持続可能な働き方

HUNTER×HUNTERが連載再開!今こそ考えたいクリエイターの持続可能な働き方

#TREND
  • 働きがいも経済成長も

人気漫画「HUNTER×HUNTER」(集英社)が、10月24日の発売の「週刊少年ジャンプ」で連載再開。 ファンは“連載再開”がTwitterトレンドに入るたびに、「ハンターハンターのこと?」「いや、違うやつ(作品)や」とお決まりのやり取りを繰り返し、約3年11か月のあいだ連載再開を待ち望んでいました。読者にとっては嬉しいニュースですが、長期休載になってしまう漫画家の働き方を危惧する人も少なくないのではないでしょうか。
実際に「HUNTER×HUNTER」作者の富樫義博氏は椅子に座れない状態が続き、休載を余儀なくされていました。そこで今回は、クリエイターの持続的な働き方について考えていきたいと思います。

体調不良で連載を休むことになった漫画たち

冒頭では「HUNTER×HUNTER」の富樫義博氏の例を少し紹介しました。改めて、富樫氏を含む漫画家たちの体調不良による休載の例を、本人のSNSなどでの発言も含めてご紹介します。
(1)富樫義博氏「HUNTER×HUNTER」
「HUNTER×HUNTER」は、度々休載をしています。休載期間を合計すると、1000日以上になるよう。1998年から続く本作品は、今年で24年目。ずっと書き続ける大変さは想像しきれませんが、休みなしに週刊誌に掲載し続けるスケジュールは持続可能とはいえないかもしれません。
冨樫氏は以前、画業35周年を記念した展覧会「冨樫義博展 -PUZZLE-」が開催されることが決定した際、直筆メッセージで「私自身思っておりますよ。「いや話の続き描けよ。」って思われてんだろうなと。確かに2年ほど椅子に座れない状態で描けませんでしたが、従来のやり方をあきらめることで現在は何とか執筆を再開しております」と告白。
人気作品ゆえに、待っている読者からのプレッシャーを感じているように受け取れます。しかし、富樫氏が休載中の2022年5月に公式Twitterを開設。本人が原稿の進捗具合をシェアし、国内外のファンからは体調を気遣うコメントや応援のメッセージが寄せられています。無理のないスケジュールで制作が進められるのが理想的ですが、一般のファンにできることは、作者にプレッシャーを与えず温かく応援することかもしれません。
(2)芥見下々氏「呪術廻戦」
「呪術廻戦」も近年大人気の作品で、多くのファンが続きを読みたくてたまらない漫画の一つ。しかし2021年6月には、一時休載することとなりました。週刊少年ジャンプのTwitterに掲載された、芥見下々氏による直筆のメッセージを読むと、<(一部抜粋)告知にあった通り、この度一か月ほどの休載を頂きました。そもそもペーペーの作家が長期の章と章の間でもないタイミングで休むのはどうなのか、大変なのは私だけではないという気持ちもあったのですが、呪術のスケジュールの遅延から本当に多方面の方々に迷惑をおかけしているということもあり、ありがたくお休みをとらせていただきます。>と、本人の作品への強い思いや関わる人への配慮を感じます。その一方で同メッセージ内には、作業に取りかかるのに二日半ほど動けないような状況であったことが示されていました。

漫画家も会社員も、チームで持続可能な働き方を

漫画家の持続可能な働き方の一例として、「ドラゴン桜」や「宇宙兄弟」の編集者である佐渡島庸平氏が提案しているのが、“チームでの漫画作り”。佐渡島氏は自身の「note」にて、リクルートが営業を、マッキンゼーが経営を細分化して仕組み化して新しい世界を切り開いたように、漫画も作業を細分化してチームでできるようにすることを提案しています。
佐渡島氏によると漫画の作業は、次のものがあります。
1)設定、キャラクター
2)美術、キャラクターデザイン
3)ストーリーの原案、あらすじ
4)ストーリーの脚本
5)ストーリーの演出
6)作画
全ての工程は作者一人が行うのが一般的のよう。これを佐渡島氏が担当した「ドラゴン桜」の制作時には、1~5を作者の三田紀房氏が行い、6は外部に委託する方法を取ったのだそうです。佐渡島氏は単に作業を割り振るというよりは、作者個人のアイディアとその他のクリエイターがアイディアのラリーをするように制作を進めることで、世界で戦えるよりよい作品が出来上がる可能性があるかもしれないと示唆しています。作業を細分化してチームで漫画を作れれば、作者が体調を崩さず自身のアイディアをスピーディーに形にして、長く作品を届けていくことが叶えられるのではないでしょうか。持続可能な働き方と物語を早く読者に届けたい作者の思いを実現する、新しい働き方かもしれません。
作者一人の負担が大きい漫画制作。素晴らしい作品を長く楽しむためにも、新たな人気作品を生み出すためにも、過酷な漫画家の働き方やプレッシャーとなり得る世の中の雰囲気は変えていけるとよいですね。

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