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初代iPhone発売から16年、スマホやSNSの法的ルールが進む。使い方、それで大丈夫?


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初代iPhone発売から16年、スマホやSNSの法的ルールが進む。使い方、それで大丈夫?

今回の記事では、7月13日から施行された「撮影罪」に触れながら、飛躍的に変わっていくスマホ時代に知る必要のある新たなルールについて考えていきましょう。

7月13日(木)~「撮影罪」が施行。「撮影罪」ってどんな法律?

スマホひとつあればどこでも写真が撮れるようになり、私たちの生活はとても豊かになりました。しかしその反面、誰にも気づかれずに撮影ができるため、盗撮がしやすくなったのも事実。そんな状況を全国一律で取り締まるための「撮影罪」が今月13日(木)から施行され話題になっています。
「撮影罪」とは、性的搾取を目的とした写真やビデオを撮影する行為に対して、最大3年の拘禁または最高300万円の罰金、不特定多数への提供行為に対してはさらに重い最大5年の拘禁または最高500万円の罰金が科されるものです。これまで盗撮を直接、規制できなかった日本にとっては大きな変化となります。

この撮影罪の施行とともに注目されたのが客室乗務員。これまで盗撮は、各都道府県の条例を適用するというルールになっていました。その為飛行機の客室乗務員は業務中盗撮されたと感じてもどこで撮影されたか特定しにくく、泣き寝入りをすることが多くあったのが事実。例えば、荷物を棚にしまう際に、下からスカートの中を撮影されてしまった、制服姿を撮影されてしまった、などといった問題が上がることがありましたが、今回の全国一律で罰することのできる「撮影罪」が、こうした問題を抑止してくれると航空業界からは喜びの声が上がっています。
一方で撮影罪によって救われる人もいれば、まだまだ解決しない問題も。スポーツ選手を性的な目的を持って撮影する「アスリート盗撮」を知っていますか?以前から、特に競技中のユニフォーム姿の撮影が大きな問題となっているアスリート盗撮。今回新設された法律では、性的な部位や身につけている下着に対する処罰のため、着衣の上から撮影されるアスリート盗撮は「撮影罪」の対象にはなりません。しかし男女問わず、多くのアスリートが悩まされている問題のため、「撮影罪」の認識が広まることでこうした課題も解決に向かうような動きがでてくるかもしれません。

インフルエンサーにも遂に法律が誕生!「インフルエンサー法」

今年6月にフランスで可決された「インフルエンサー法」は、特に若い世代の消費者を保護することを目的とし、インフルエンサーの勧める詐欺的な商品やサービスの被害問題を規制するために可決された法律です。SNSの拡大に併せて増えているインフルエンサーですが、彼らの活動を明確に定義・規制する法律は欧州では初であり、世界でも珍しい動きとして注目されています。内容としては、インフルエンサーが勧める商品として若者への影響を考慮し、美容整形、ニコチンを含む商品、治療の必要がある病気や怪我に対しての代替治療やそれに代わるサービスなどを禁止。さらに、18歳未満のアクセスが可能なギャンブル関連のサイトやプラットフォームの紹介はできません。違反すると、最高で禁固2年と罰金30万ユーロで、インフルエンサーとしての活動を一時停止または永久に禁止される場合も。海外で活動していても、フランス国内の人々を対象にするインフルエンサーはこの法律が適用されます。SNSでの厳しいルールを設けるインフルエンサー法。日本国内でも新たな動きがあるようです。

規制の動きは日本でも!10月から施行される「ステマ法」とは

企業など業者の広告であることを隠して宣伝するステルスマーケティング。今まで炎上する企業などが話題になり、なんとなくステマは良くない、というイメージがありながらも、国としての具体的なルールや罰則がなくグレーゾーンだったステマ問題。これに対し、遂に今年の10月1日から景品表示法で定める「不当表示」に追加されることになりました。これがいわゆる「ステマ法」です。違反した業者は、行政処分である措置命令の対象となり、従わない場合は2年以下の懲役や300万円以下の罰金などが科されるとのこと。業者が消費者になりすました口コミ、インフルエンサーによる本当の口コミなのか広告なのか分からない投稿、広告の内容にウソや誇張がある、といった消費者にとって公正な情報が受取れないものについて、明確な罰則が科せられることで、より安全安心に買い物やサービスが受けられるようになります。
現在、このようにスマホやSNSの使い方を見直す動きが世界で広まっています。スマホやSNSは私たちの生活の一部として溶け込んでいますが、誰でも簡単に写真が撮れたり、情報を発信できるようになったことで、その裏で悲しい思いをしたり、苦しめられている人たちが多くいます。法律で守られる人もいれば、未だ守られずに取り残されている人たちもいるのが現状です。もちろん法律で規制していくことも大切ですが、法律ができるまで待つのではなく、改めて自分たちの出来るところから、使い方を考えてみましょう。