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水出し加賀棒ほうじ茶とSDGsにも繋がりが。 大正7年からお茶の魅力を発信する油谷製茶に学ぶ伝統文化とSDGsのかかわりとは


この記事に該当する目標
8 働きがいも経済成長も 11 住み続けられるまちづくりを
水出し加賀棒ほうじ茶とSDGsにも繋がりが。 大正7年からお茶の魅力を発信する油谷製茶に学ぶ伝統文化とSDGsのかかわりとは

SDGsの169のターゲットの中には、伝統文化に関連する項目があることをご存知ですか?ターゲット11.4には「世界の文化遺産や自然遺産を保護し、保っていくための努力を強化する」という項目があり、ターゲット8.9には「地方の文化や産品を広め、働く場所をつくりだす持続可能な観光業を、政策をつくり、実施していく」というものがあります。世界遺産に登録されているものはもちろん、日本にはたくさんの豊かな自然と、風土に根ざした多彩な伝統文化が各地に息づいています。それらの伝統文化を世の中に広め、価値を高めていくことは、地方の魅力を高めることにつながり、魅力的な街づくりや地方の経済成長にもつながっていくといえるでしょう。

今回は、石川県宝達志水町で大正7年から伝統的な製法でお茶を作り続けている油谷製茶の取り組みに注目してみましょう。

油谷製茶のルーツは大正7年に始めたお茶の担ぎ売り。その後二代目を継いだ先代が製茶を始めて今に至ります。火入れによる乾燥から・焙煎・熟成に至るすべての工程を代表の油山祐仙さんが自らの目と舌で確かめ、その年に出来る最高の味にこだわっています。
そのこだわりに裏付けられた安定した品質と、伝統を守りながらより良い美味しさを追求して進化する姿勢は、日本各地の魅力を発掘している中田英寿さんとポッカサッポロフード&ビバレッジの目に留まりました。

2009年から日本全国約2,000箇所以上の生産者や、宿、レストラン、景勝地、神社仏閣などを訪ねている中田英寿さんは、各地で出会った日本の本物(者)を伝える「にほんもの」プロジェクトを通じて、多くの人に日本の良さを知ってもらい、世界に誇れる日本の伝統や文化などを継承するための「きっかけ」を発信しています。

また、ポッカサッポロフード&ビバレッジは「TOCHIとCRAFT」シリーズを通じて、日本各地の希少素材や、全国的に知られていない地域特産品を手軽に味わえる飲料にして全国に広めることで、日本の地域を応援しています。「素材」「製法」「生産者」「文化」の4つのポイントに着目し、行政や自治体などとも連携しながら、その土地で受け継がれている文化やものづくりのこだわりを伝えてきました。

そんな三者の「こだわり」と偶然の出会いが重なって、このたび新しい商品が誕生しました。ポッカサッポロ監修のもと、「にほんもの」プロジェクトと油谷製茶の三者によって初めて開発された、「水出し 一番焙煎 加賀棒ほうじ茶(にほんものエディション)」です。

この茶葉の特長は「水出し」にこだわって作られた加賀棒ほうじ茶であるということ。「食事のときは、季節問わず冷たい飲み物と一緒に楽しむことが多いというニーズと、お茶はお湯で淹れるもの、という生産者の常識に乖離がある」という中田さんの気づきをきっかけに、30回以上の試飲を重ねて、手軽かつ、低い温度でもしっかりと抽出できる”水出し“にこだわった茎茶が完成しました。

9月8日からの発売に伴い、東京と石川の2拠点をオンラインでつないで実施された発表会では、今回の茶葉の開発に携わった中田英寿さんと、ポッカサッポロフード&ビバレッジ取締役執行役員三枝裕昭さん、油谷祐仙さん、谷本正憲 石川県知事が出演しました。

中田さんは、食事に合うことを考えたところ、ほうじ茶に可能性を感じ、中でも特に香りの高い加賀棒ほうじ茶に注目したとのこと。「水出しだと出にくいカテキンのようなキレを出しつつ、旨味や甘みは重たくしすぎない程度に出していくといった細かな調整も、油谷さんの技術によって絶妙な塩梅で実現できました。これだ、と思う非常にいいものができたと思います」と自信をのぞかせました。
また、谷本知事は、「食事とともにお茶をいただくという文化が根付く石川県に中田さんが注目してくださったおかげで、石川県の食材に新たな付加価値をつけていただきました」と県を盛り上げるプロジェクトへの感謝と激励のエールを送っていました。

受け継がれるものをそのままに守り伝えるだけでなく、伝統を大切にしつつも、世の中の流れを汲み取りながら、飲み続けてもらうための創意工夫をする。そんな柔軟な油谷製茶の企業姿勢は、“持続可能な”伝統の継承を体現しているのではないでしょうか。人々の暮らしのなかに息づかせることで伝統文化が失われないようにするこの取り組みには、伝統文化とSDGsのつながりを感じることができました。
伝統文化の保護・保全というと、どこか格式高く、堅苦しいものをイメージしてしまいがちですが、伝統を守りながらトレンドを組み合わせることで豊かな発見が生まれるのかもしれません。まだ知らない土地の魅力的な特産物を身近な商品として多くの人の手に取ってもらえるようになれば、各地の伝統文化はさらに広まっていくのではないかと思います。
「にほんもの」プロジェクトや、ポッカサッポロの「TOCHIとCRAFT」、そして油谷製茶の今後の活動にも注目して、ぜひ応援していきたいです。

水出し加賀棒ほうじ茶にほんものエディションは、にほんものストア、都内アンテナショップ、全国百貨店、油谷製茶公式オンラインストアなどから購入できます。

■商品概要
商品名:水出し 一番焙煎 加賀棒ほうじ茶(にほんものエディション)
内容量:45g
希望小売価格:1,080円(税込)
製造・販売元:有限会社 油谷製茶