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データで見る女性のカラダと社会の課題。「知ること」から始めるウーマンエンパワーメント


この記事に該当する目標
3 すべての人に健康と福祉を 5 ジェンダー平等を実現しよう
データで見る女性のカラダと社会の課題。「知ること」から始めるウーマンエンパワーメント

最近「生理」について、今まで一般的とされてきた生理用ナプキンやタンポンのほか、月経カップ、ミレーナ、ピル、生理用吸水ショーツなど様々な選択肢の広がりが話題になりました。
みなさんは生理の先にある妊娠・出産についてどのくらい知っていますか。卵子は生まれた瞬間が人生で一番多く、成長するにつれて「新しく卵子はつくられない」という驚きの事実を知らない人も多いのではないでしょうか。男性女性関わらず、子どもを育てたい人も今は考えていない人にとっても、すべての人のライフプランの可能性を狭めることがないようにという想いで立ち上げられたのが、以前の記事でもご紹介した「W society」です。

前回の記事はこちら
すべての女性が納得して充実したライフスタイルを過ごせる社会を目指す新プロジェクト「W society」がスタート

今回は「W society」の中でも、特に女性のカラダに焦点を当てたトピックスをご紹介。SDGsと絡めて、日本の女性のカラダ・社会の課題をデータでひも解きながらわかりやすく紹介していきます。

ウーマンエンパワーメント・フェムテックのSDGsの関係

ジェンダー平等やウーマンエンパワーメント関連してよく耳にするようになった「フェムテック」。女性にまつわる健康の課題をテクノロジーで解決する分野として、国内業界でも盛り上がりを見せています。フェムテックが貢献する生物学的に抱える女性特有の課題としては、「乳がん」「子宮頸がん」「PMS(月経前症候群)」「生理痛」「更年期」などがあり、ライフステージに合わせたさまざまなサービスや医療が新しく整えられつつあります。
しかし、日本の性教育は根強いタブー視が改善されず、海外に比べて遅れていることから、未だ婦人科へ足を運ぶハードルは高いと感じている女性も多数。
SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」ターゲット5.3「女性に対する理不尽で有害なしきたりをなくそう」にも掲げているように、自分自身のカラダを知らないまま成人になるという文化がなかなか改善されていません。

世界一の不妊治療大国でも“初めの一歩”が遅い現実

ある調査によると、日本は世界一の不妊治療大国といえるほど体外受精件数が多いにも関わらず、治療開始の平均年齢が40歳と日本に続いて体外受精件数が多いアメリカに比べ大きく後れをとっています。
体外受精の件数と生まれる子どもの割合は、アメリカがおよそ4 回に1人であるのに対し、日本は 8~9回に1人の計算。米国が高い数値を出しているのは、「体外受精を行う年齢が低い」ことが大きな要因です。日本国内の出生数が80万人を割ることが予想される今、“ライフプランの選択肢の幅”を拡げるためには、“初めの一歩”をいつ踏み出すかが鍵となっています。

知らず知らずのうちに狭まるライフプランの選択の幅

ライフイベントのひとつ「妊娠・出産」にフォーカスしてみると、日本国内の不妊治療件数は年々増加傾向にあります。日本は晩婚化などの要因から、不妊治療を開始する年齢自体も高齢化しています。体外受精件数が年間約45 万件(2018年、日本産科婦人科学会発表) を超える世界一の不妊治療大国です。治療技術は世界一とも言われる一方で、“ライフプランの選択の幅”が知らず知らずのうちに狭まっているのが現実です。

『自分自身のカラダの現在地を知る』機会がなかなか無い日本社会

ライフプラン設計にも大きく関わる「妊娠・出産」。また、卵子は年齢とともに減少し、出生時に約200万個あった卵子は 35歳時点で約1~3 万個に。加齢と共にカラダの状態も変化していく中、大きなライフイベントの選択肢であるはずなのに、実際の時が来るまでは十分に向き合うことが少ないのが現状なのかもしれません。

今ある卵子の数を調べられる「AHM検査 ※」とは

これらのデータからも読み取れるように、女性において「出産」「結婚」という機会がライフステージにおいて“障壁”になってしまうこともあるのが悲しい日本の現実です。結婚前のブライダルチェックだけでなく、進路選択や就職活動など人生設計においても知っておきたい「残りの卵子の数」。実は「AHM検査」という血液検査で調べられるのを知らない方も多いのではないでしょうか。

※AMH検査とは、「アンチミューラリアン・ホルモン(抗ミュラー管ホルモン)検査」の略で、卵巣予備能検査とも呼ばれています。抗ミュラー管ホルモン検査とは、卵巣の予備能(卵巣の中に残っている卵胞の数の目安)を反映する血液検査。自身のカラダの現状を知ることで、ライフプランの設計に役立てられることが期待されています。

そんな中、9月21日に新しく発表されたプロジェクトW societyでは『社会と変える、女性の未来』をスローガンに、女性にまつわる心身学的課題と社会的課題の両面から女性活躍をデザインする様々なプロジェクトを実施。10月28日から11月4日までの1週間、AHM検査の啓発プロジェクトである「egg week」というキャンペーンを発表しています。
「egg week」初日となる10月28日(木)には、一般向けカンファレンス「egg week カンファレンス」を実施します。参加お申し込みはこちらからチェックしてみてください。

ジェンダー平等を達成し、すべての女性・少女のエンパワーメントを行うためにも「AHM検査」含め、自分自身のカラダを知ることでより自分自身の人生の選択肢が増えるきっかけになるといいですね。

egg week公式サイト

  • egg week カンファレンス
  • [日程] 2021/10/28 第1部 18:00~19:00,第2部 19:30~20:30
  • [会場] AOYAMA GRAND HALL(住所: 東京都港区北青山2-14-6)およびYouTubeライブ配信
  • [参加費] 無料
  • [定員] オフライン/各回50名様(予定)
  • ※オンラインは事前登録制でライブ・アーカイブ共にご視聴可能です。
  • [応募方法] 以下2つのカンファレンスプログラムから、ご希望の回と参加方式(オフライン/オンライン)を選択いただき、「Peatix」サイトからお申し込みください。
  • オフラインは定員となり次第締め切りとさせていただきます。
  • [配信URL] https://wsociety-official.peatix.com/