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廃プラの輸出量世界2位の日本、素材のシフトチェンジが求められる理由とは?


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12 つくる責任つかう責任 14 海の豊かさを守ろう
廃プラの輸出量世界2位の日本、素材のシフトチェンジが求められる理由とは?

4月からプラスチック資源循環促進法によりフォークやスプーン歯ブラシ、ハンガーなどの有料化や「使い捨て」をなくすためのアイテム開発をする小売店やホテルなどが増えてきました。
レジ袋の有料化にはじまり、ここまでプラスチックが問題視され、対策が練られる理由はプラスチックそのものの問題と廃棄にあり、他国に自国のゴミを輸出している問題点があります。

プラスチックの使用を減少させるムーブメントが増えていく中、プラスチックを使わないためのプラスチックアイテムが多く存在している、そんな矛盾点も感じられます。
本記事では、改めてプラスチックが起こす影響と、直面している現状に触れていき、なぜプラスチックの使用を控えるべきなのか改めて考えます。

プラスチックはなぜ環境に悪い?

プラスチックは自然分解することができず、長い期間自然界に残り続け環境を汚染することが最大の課題です。
適切に廃プラの処理が行われなければ、環境のみならず人体に影響を及ぼしてしまう。そして自然に吸収されることが難しいプラスチックは地球にとって”ゴミ”になるしかありません。

日本の廃プラ輸出量はアメリカに次いで2位

2018年に排出された廃プラの891万トンのうち約100万トンは自国ではなく輸出物として国外で処理をされています。輸出先は中国がほとんどで、中国はその廃プラを燃やすことによってエネルギーとして転換していました。
しかし、中国が2017年より段階的に輸入を制限したことにより、2018年以降行き場を失った廃プラの保管量が国内で増えていると回答する処分業者が増加。また、2019年には中国・タイが廃プラの輸入を禁止したため、国内で処理を担えきれていないことが伺えます。

これまで他国に自分たちのゴミの処理を100万トン近く任せていた日本が突然全てを処理しきれるはずありません。プラスチックを処理するには、埋めるにも、燃やすにも、環境に悪影響を及ぼすため、使用自体を避けるか、リサイクルできる形へと転換が必要です。
結果、私たち一人一人が日常で使用するプラスチックの量を減らしていくことが必要となります。

プラスチックという選択肢から素材をシフトチェンジ

プラスチックの代わりとなる素材で様々なアイテムを世に送り出すブランドや企業は近年、増加傾向にあります。
世界のビートルズでおなじみのポールマッカートニーの娘、ステラマッカートニーが展開するブランド「Stella Mccartney」は環境に配慮した様々な素材をファッショナブルに発信しているブランドのひとつ。過去にはキノコ由来の人工レザーの使用など、率先しエルメスも使用し始めるなどハイブランド業界を牽引しています。

画像出典:株式会社ステラマッカートニージャパン

ブランドや企業が世に送り出すアイテムだけでは廃プラスチックの量は減少しにくく、私たちが日常に取り入れる素材に気を配ることが大きな変化をもたらします。プラスチックの変わりとなるおすすめな素材は、通気性などで人気の高い「リネン」。
リネンは“人類最古の繊維”とも言われており、麻やヘンプなどの亜麻科からできた天然の植物性繊維。環境を汚染することなく土に還っていくことができる“サステイナブルな素材”で注目を浴びています。
プラスチック新法により様々なシーンでプラスチックの変わりがスタンダードになりつつある今、”環境負担の軽い素材”を選び、ゴミとなるプラスチックの量を減らしてみてはいかがでしょうか?

プラスチック資源循環促進法により様々なシーンでプラスチックの変わりがスタンダードになりつつある今、“環境負担の軽い素材”を選び、ゴミとなるプラスチックの量を減らしてみてはいかがでしょうか?