食べログ「環境や社会への取り組み」欄が新設!飲食店のサステナビリティ活動の調べ方
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お休みの日の外食や会社帰りの飲み会など、美味しい料理を楽しみに仕事や勉強を頑張る方も多いのではないでしょうか。新型コロナウイルスによる規制が緩和され、飲食店に人が戻り、連日お店は賑わっています。福利厚生としてサステナブル・エシカル手当を取り入れる企業も続々と現れ、日々の生活からコツコツと環境にいいアクションができるよう後押しする時代になってきました。会食でお店を選ぶときも、仕事柄「環境配慮」という視点でお店選びのハードルが高くなっている人も多いのではないでしょうか。お相手の宗教や食習慣によっても「ヴィーガンのメニューがあるか」「サステナブルな食材を活用しているか」気になりますよね。
サステナブルな食材を使用しているお店や、フードロスやプラスチックごみの削減を心がけているお店が増え、外食産業でも持続可能な社会への取り組みへの関心が高まっています。でも、どこのお店がSDGsを意識しているのか、どんな取り組みをしているのか知りたいのにけどどう調べたらいいのかわからない!そんな時に便利な検索サイトをご紹介します。まずは、みなさん利用したことがある方も多いはずの「食べログ」!実は店舗詳細ページ欄に「環境や社会への取り組み」という欄が新設されました。調べたお店がどのようなサステナブルな活動を行っているかが分かり、お店側も自分たちの活動をアピールする場になります。
食べログの「環境や社会への取り組み」欄はここから!
気になる「環境や社会への取り組み」の欄は、食べログの店舗ページから見ることができます。持続可能な社会の実現への取り組みが世界で注目されている今、飲食店自体が地域福祉に貢献したり、フードロスの課題に取り組んだりしていることを踏まえ、お店の情報発信の場として開設されました。店舗ページを開き、下へスクロールすると営業時間や席などの情報が記載された店舗詳細欄があり、その下に記載されています。
例えば、The Tabelog Award 2023を受賞した石川県にある寿司屋「すし処めくみ」のこの欄には、フードロスの削減として魚のアラや骨を出汁にして再利用していることや、クリスマスの時期に親がいない施設の子どもたちをお店へ招待し、テーブルマナーを教えたりやお刺身を食べてもらうといった地域活動に取り組んでいることが記載されています。このような欄があると、お店のサステナブルな活動を知ることができ、さらに働いている方の雰囲気やお店の背景を感じることができるので、安心してお店選びができますね。この欄は新設されたばかり。これからどんどん掲載店が増えていくのを期待します。
サステナブルなレストランに贈る!飲食店格付けプログラムFOOD MADE GOOD
また、持続可能なフードシステムを実現するための飲食店格付けプログラム「FOOD MADE GOOD」もおすすめです。2010年に、外食産業のサステナビリティを高めることをミッションとして、イギリスの非営利団体サステイナブル・レストラン協会(SRA)が飲食店の食材調達や運営のサステナビリティを格付けするプログラムとして立ち上げた指標です。(日本支部は一般社団法人 日本サステイナブル・レストラン協会が運営)
・地産地消と旬の食材の推進やアニマルウェルフェア(動物福祉)
・フェアトレードなどの「調達」、従業員の公平な評価や地域コミュニティへの支援などの「社会」
・リデュース・リユース・リサイクルの推進、食品ロス削減などの「環境」
の主に3つの観点をさらに10項目に分けて調査し、その総得点によって星の数が決まります。
この指標は食のアカデミー賞と称される「世界のベストレストラン50」でサステナブル・レストラン賞にも採用されています。
SDGsやエシカルを意識した食品を外食で取り入れたい人が過半数に
家庭内の料理でSDGsの考えを取り入れているという方もいるかと思いますが、外食でもSDGs・エシカル消費を意識したお店を選びたいと感じる方が増えいるという調査結果も。エシカル消費とは、消費者が自分自身で社会問題や環境問題の解決を考え、そういった課題に取り組む事業の商品などを消費して応援することです。
株式会社ぐるなびでは、ぐるなびのユーザーにSDGsやエシカルを意識した料理を飲食店で食べたいか調査したところ、「積極的に取り入れたい」、「ある程度取り入れたい」と答えた方は、全体で66.4%いました。また、エシカル消費を意識した食品では代替え肉や今まで市場に出回らなかった規格外の野菜などが挙がりますが、その中でも今後外食で食べたい食品として関心が高かったのは「地産地消食品」で、全体の43.5%が興味を示していました。
地産地消食品とは、地域でとれた農林水産物をその地域で消費すること。移住ブームが続く今、自分の好きな食品の名産地に移住して、地産地消費に取り組むこともサステナブルな活動ですね。他には「オーガニックや無農薬・減農薬の野菜・果物」を食べたいと感じた人は全体の36.7%、エシカルにとても関心がある層からは52.5%の人がそういった食品を食べたいと感じています。この結果から飲食店は、SDGsやエシカル消費に心がけた食品を扱い、アピールすることは、お店の印象アップにつながる可能性が見えてきます。
消費者もお料理や内装だけじゃなく、お店の良い所を多面的に知るヒントに
食のサステナブルな取り組みは、高価なオーガニック食品を取り入れるなど、ハードルが高く思われがちです。しかし地域の食材を使ったり、安く売られている魚のアラをお味噌汁にするなど、身近なところからでもSDGsに貢献できることもあります。。普段はメニューや口コミを読むことで事前にお店のことを知ることに活用していた検索サイトも、環境への取り組みに踏み込んで読むことでお料理や内装の良さはもちろん、社会貢献への想いや環境配慮への姿勢など多面的な良さを深掘りできるのではないでしょうか。