すべての女性が納得して充実したライフスタイルを過ごせる社会を目指す新プロジェクト「W society」がスタート
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日本国内における女性を取り巻く2つの課題
男女格差の大きさを国別に比較した「ジェンダーギャップ指数(世界経済フォーラム2021年発表)」における日本の順位は、156カ国中120位。後ろから数えたほうが早いということをみなさんは知っていましたか。
このような現状を打破すべく、「女性活躍推進」という言葉と共に様々な企業や自治体が施策に取り組んでいるものの、女性のライフプランにフォーカスした具体的かつ効果的な施策の実行・生活への反映にはまだまだ時間を要しているのが現状です。
また、ライフイベントのひとつ「妊娠・出産」にフォーカスしてみると、国内での不妊治療件数は年々増加しています。晩婚化などの要因から不妊治療を開始する年齢自体も高齢化し、体外受精件数が年間約45万件(2018年、日本産科婦人科学会発表)を超える“世界一の不妊治療大国”でもあります。欧米と比較すると自分自身のカラダ”に向き合い始めるタイミングが遅いため、日本の治療技術は世界一と言われる一方で、“ライフプランの選択の幅”が知らず知らずのうちに狭まっている一面があります。
SDGs目標と、女性を取り巻く「社会的課題」「生物学的課題」の関係
SDGsには、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」において「ジェンダー平等を達成し、すべての女性・少女のエンパワーメントを行う」ため様々なターゲットが設定されています。例えば、ターゲット5.4「家事や育児を労働とみなし、家族で、社会全体で分担しよう」5.5「あらゆる意思決定に、男女が平等に参加できる社会へ」5.a「女性にも、経済上の平等な権利を」などのように社会課題が具体的に示されています。
また、目標3「すべての人に健康と福祉を」においてはターゲット3.1「妊産婦の死亡率を下げよう」3.7「すべての国と地域で、性や出産に関わる教育とサービスの充実を」という生物学的課題も掲げられています。
「知る」「学ぶ」「変える」の3つのテーマで社会実装・変革を目指すW society
日本において、女性が抱える『心身的課題』と『女性を取り巻く社会的課題』の双方を、社会全体で認識することがまず大切です。女性の活躍を推進するためにも、この二つの面から女性活躍をデザインする「W society」というプロジェクトが9月21日に発表されました。全ての女性が、納得して充実したライフスタイルを過ごせる社会を目指すことを目標に、さまざまな企業・団体、自治体、学術・研究機関等に参画を募り、企業横断・産官学連携の社会参画型プロジェクトとして推進。「知る」「学ぶ」「変える」の3つのテーマを軸に各施策を展開し、課題解決に寄与する施策の社会実装および社会変革を目指しています。
プロジェクトに賛同を表明した委員は、世界有数のバイオテックカンパニーのロシュ・ダイアグノスティックス株式会社をはじめ、パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社など大手企業のメンバーにより構成されています。
W societyは今後も様々なイベント・セミナ―などのプロジェクト予定しています。ジェンダー平等の実現へ向けて、女性だけなく男性も一緒に考えるきっかけになる今後の施策にも注目です。
W society公式サイト
egg week公式サイト