2歳の子どもからお年寄りまでアーティストに!ダイバーシティアートって何?
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皆さんは「アート」と聞くとまず何を思い浮かべますか?
ゴッホ?バンクシー?自分とはかけ離れた、才能のある素晴らしい芸術家たちが作り上げる作品を想像する人が多いはず。ましてや自分でアート作品を生み出すなんて、できるはずがないと思っている方が多いのではないでしょうか。
今回はそんな常識を覆す、2歳の子どもからアートに触れたことのない高齢者、ハンディキャップを持った人、誰でもアーティストになれる画期的なプロジェクトを行うアートチーム「LITTLE ARTISTS LEAGUE」の展覧会・ワークショップについてご紹介したいと思います。
誰一人取り残さない「ダイバーシティアート」って何?
従来のアートは、鍛錬を積んだ人こそが素晴らしい作品を作れるものと多くの人たちが思っていたのではないでしょうか。少なからず筆者はそう思っていました。しかし、今回ご紹介する「やさしさの花-FLOWERS OF KINDNESS-」展覧会では、「誰でもアーティスト」という想いの元、世界各国、人種も年齢ももちろん個性も違う様々な人が生み出した、まさに「ダイバーシティアート」な世界が広がっています。どんな人でも素敵な作品を生み出し、アーティストになることができるのは、これまでのアートの世界で実現が難しかった画期的なことではないでしょうか!
2月11日~13日の期間に横浜・象の鼻テラスで開催されていた「やさしいことを一つすると、一つ咲くやさしさの花」をコンセプトとした展覧会では、世界各国の様々な人から寄せられたやさしさのエピソードから咲いたやさしさの花のアートが出展。ワークショップでは、実際に展示されているやさしさの花を誰でも制作でき、最終的には額に入れて持ち帰ることができます。
実際に展示されている今回の作品は、紙に絵の具を置いて、半分に折って開くシンプルな技法で作成されたもの。この技法は、病気と闘う子どもたちやハンディキャップでなかなか指先が思うように動かせない子どもでも作れることから採用されています。
また、やさしさの花の香りはどんなだろう?という問いかけに対して、ワークショップでは、自身のお子さんの弱視をきっかけに活動されている香りのアーティスト・近田梨絵子さんとコラボして、やさしさの香りを作品につけることもできました。
実際に作ってみると、つい綺麗に仕上げようと色の配置や絵具の絞り方を考えてしまいますが、画用紙をパタンと閉じて開くと想像もしていなかった形でお花が咲きます。
開いた時の感動は、本当に自分がアーティストになった気分に。ワークショップでは、他の人の画用紙を開く瞬間をみんなで見守り、開いた瞬間に「わー!」と歓声が上がる様子が印象的でした。体験した参加者からは「本当に自分が作ったとは思えないくらい素敵な作品になってびっくりした!」「アートに対して苦手意識があったけど自分にもできるかもと自信になった!」「みんな同じ絵具を使っているけど全然違う作品になる。これがダイバーシティなのか!」という感動の声が続々と。
作り方はとてもシンプルなのに、誰一人として同じ作品にならない今回の不思議ではっとする体験を通じて、正解も不正解もないアートの魅力を垣間見れた気がします。
誰でも等しく表現の場に立てる“みんなちがってみんないい”世の中に
今回のイベントを主催したLITTLE ARTISTS LEAGUE共同代表のルミコハーモニーさんは、「誰でも等しく表現の場に立てるこのような取り組みを通じて、誰もが暮らしやすく”みんなちがってみんないい”と思い合えるような世の中になっていくことを願っています。LITTLE ARTISTS LEAGUEでは、今後もアートを通して様々な社会課題に向き合うきっかけ作りを行うことのできる取り組みを行っていく予定です。」と話されていました。
LITTLE ARTISTS LEAGUEのオンラインショップではアートキットも販売しているので、誰もがアーティストになれる「やさしさの花」を皆さんもぜひ周りの人と作ってみてはいかがでしょうか。アートの魅力に取りつかれること間違いなし!
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