男性も全身脱毛をする時代に。美容の世界にも広がるジェンダーレス
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時代の変化や価値観が多様化するなかで、今、メンズ美容市場が伸びていることはご存知でしょうか。調査会社によると、2022年のメンズコスメの市場規模は1583億円の見込みで、10年前と比較すると40%あまりも増加しているそうです。
これまで男性の美容というと、洗顔料や臭いケア、育毛、整髪、シェービングといったような、他人に不快感を与えないために身だしなみを整えるという意味合いが強いものでした。
しかし現在においては、ファッションの延長としてメイクを楽しむZ世代から、身だしなみとしてスキンケアに気を使うミドル世代まで、幅広い年代の男性に美容は浸透しつつあります。
そして、美容の中でもとくに男性のニーズが高まっているのが脱毛になります。ただし、男性が脱毛する理由は肌をツルツルに綺麗にしたいという美容だけが目的ではなく、生活のQOLを向上させたいなど、どうやら理由は多岐にわたるようです。
男性の約6割がムダ毛を気にしている?男性の脱毛事情
男性専門の総合美容クリニック「ゴリラクリニック」が実施した男性のムダ毛に関するアンケート調査によると、男性の約6割がムダ毛(体毛)を気にしているという実態が判明しました。
さらに、「アンダーヘア(Vライン・男性器・肛門など)のムダ毛を処理したことがあるか」という質問に対しては、約4割の男性が経験したことがあるということがわかりました。女性の脱毛で人気の高い部位は、脇やアンダーヘアになりますが、男性でも半数近くがアンダーヘアの脱毛経験があることに驚いた方もいるのではないでしょうか。
ゴリラクリニックによると、男性の脱毛で人気の高い脱毛部位の1位はヒゲ脱毛。次いで、全身脱毛、アンダーヘアの脱毛が男性からの人気が高いそうです。
1位のヒゲ脱毛は、「毎朝のヒゲ剃りが面倒」「カミソリで肌が荒れる」などの理由が想像できますが、全身脱毛やアンダーヘアの脱毛は、なぜ男性にも人気があるのでしょうか。どうやらその理由は、男性の美容に対する意識の変化だけではなさそうです。
美容のためだけじゃない!男性が脱毛をする8つの理由
スポーツ選手がパフォーマンス向上のために取り入れているのが、全身やアンダーヘアを脱毛する「アスリート脱毛」です。たとえば自転車選手の場合、脚の毛の有無によって空気抵抗が7%も変わるというデータもあるそうです。
最近ではプロのスポーツ選手だけに限らず、一般的にもアスリート脱毛は広がり、運動時のパフォーマンス向上のために、アスリート脱毛を受ける男性が増えているそうです。アスリート脱毛のほかにも、男性が脱毛をする理由には、以下のようなものがあるそうです。
1)日々の利便性向上:排便時のふき取りが楽、用を足すとき紙が少なくて済む
2)衛生的:蒸れ・痒み・臭いの軽減
3)パートナーからの勧め:夜の営み時も快適
4)視覚ストレスの軽減:床落ちている毛を見ると不快でしょうがないという方が増加
5)海外出張のため:海外のトイレは温水洗浄便座の併設が少ないため渡航前に済ませる
6)運動時のパフォーマンス向上:運動時における摩擦抵抗の減少、テーピングの邪魔にならないようにする目的(アスリート脱毛、スポーツ脱毛)
7)将来の「介護」を見据えて:介護を想定し介護者に迷惑をかけないため白髪になる前に脱毛する(介護脱毛)
8)コロナ禍における在宅時間の増加:治療後に人目を気にせず経過観察ができる
※男性専門の総合美容医療『ゴリラクリニック』調べ
女性の場合は、「毛が生えているのが恥ずかしい」といった美容のエチケットとして脱毛をしていることが多いですが、男性の場合は、日々の生活を快適に過ごすためといった生活のQOLを向上させるためなど、さまざまな理由から脱毛をしていることがわかるのではないでしょうか。
ジェンダーレスの時代には想像力が大切?
「男性が脱毛をする時代なの…?」と違和感を抱いた方もいるかもしれません。この違和感の正体は「思い込み」や「決めつけ」、「押しつけ」などのアンコンシャス・バイアスが原因かもしれません。このアンコンシャス・バイアスをなくすためには、男性が脱毛をする背景にどんな理由があるかを想像する力が大切なのかもしれません。
世界ではいま、「ジェンダーレス」という考え方が浸透しています。たとえば、日本でも人気が高い俳優のブラッド・ピットは、性別にとらわれないスキンケアブランド「Le Domaine」の立ち上げを発表しました。多種多様な価値観が存在するなか、美容は女性だけのものという考え方は過去のものになりつつあります。
2022年度のSDGs達成度ランキングでは、17ある目標のうち、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」が最低評価を受け、『深刻な問題がある』と指摘されています。性別による偏見をなくすための社会を実現するための一歩として、「ジェンダーレス」の動きは、美容の世界にも広まっていることを、わたしたちは改めて認識する必要があるのかもしれません。
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