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4人出産すると所得税がゼロに!ハンガリーの「異次元な」少子化対策から学べること


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5 ジェンダー平等を実現しよう
4人出産すると所得税がゼロに!ハンガリーの「異次元な」少子化対策から学べること

岸田首相が表明した「異次元の少子化対策」が大きな反響を呼んでいますが、それに伴って、ハンガリーの少子化対策が太っ腹すぎると話題に!SNS上では「日本にも導入してほしい」「すごすぎる、天国みたいだ」「所得税ゼロ、、、?」「ハンガリー太っ腹すぎる」などの声があがっています。

ハンガリーの具体的な施策とは

施策1:3人目出産でローン返済免除
施策2:4人目出産で生涯所得税0
施策3:体外受精全額補助
施策4:3年間の有給育児休暇
施策5:学生ローン減免
施策6:子供が3人以上の家族だと新車購入補助
施策7:3人目出産で不動産購入補助

日本とハンガリーの共通点

ハンガリーは中東欧のEU加盟国で、人口は約970万人。2019年のGDPは世界55位(日本は3位)。2010年に、オルバーン・ヴィクトル首相が政権を担うようになってから、西ヨーロッパとは一線を画した独自路線で、動向が注目されている国です。
1. 少子高齢化が急速に進んでいる
日本は「2024年問題」を抱ええています。なんと来年、2024年に50歳以上の割合が世界で初めて50%を超えます。ハンガリーもまた、少子高齢化が深刻な問題であるく二の一つである。1990年代以降、人口は減少していますが、上記の少子化対策を実施した結果、ハンガリーの出生率は2011年から2020年の間で1.23から1.56にまで改善しました。

(出典:世界経済のネタ帳)

2.移民受け入れに積極的でない
2015年に、ヨーロッパに中東や北アフリカから移民・難民が100万人以上押し寄せた際、オルバーン首相は真っ先に移民受け入れを拒否し、話題を呼びました。日本では、移民受け入れに関して、文化が多様化する、社会が活性化するなど、肯定的に考える人がいる一方で、犯罪発生率が高くなる、社会保障負担が増えるといったことから慎重な意見を持つ人も多いです。そのため、政府も移民受け入れに関して消極的な態度を取っています。

ハンガリーの施策から私たちは何を学ぶべきか

一見、ハンガリーの少子化政策はいいこと尽くしのように思えますが、背景にはオルバーン首相の人権を軽視した排外的な主張があります。オルバーン首相は政府に批判的なメディアの抑圧、移民・難民の受け入れ拒否、性的マイノリティーに対する厳しい規制など、排他的な姿勢を取り続けていて、欧州人は自由に混ざり合ってもいいが、欧州人と非欧州人が混ざり合うことで「混血の世界」が生まれると発言しています。「混血の人間が生まれることは望んでいない」と人種差別な発言を多々繰り返しています。差別のない世界を目指す潮流の中、独自路線を取るオルバーン首相の政策は果たして正しいのでしょうか。
また、人権や差別の問題と切り離しても、課題があります。結婚・出産に対する考え方が多様化してる今、移民に頼らずに人口問題解決を試みることには限界があるのではないでしょうか。もちろん出産を望む人々に対して、出産・育児支援を積極的に行うことは大切で、日本ももっと制度を整えるべきだと思います。しかし、一体化が進む世界で、日本もハンガリーも人口問題に対して排外的な政策ばかりでは限界があるのも確かです。移民に頼らずに人口問題解決を試みる日本とハンガリーは果たして正しいのか、もう一度ひとりひとりが考え直す必要があります。