止まらない価格高騰。小麦に代わるグルテンフリーな注目食材「米粉」で社会貢献
この記事に該当する目標
私たちが普段食べている様々な食品にはたくさんの小麦が使われています。小麦が使われている食品は何かと聞かれて思いつくのはパン、うどん、パスタやラーメン、クッキーなどを想像すると思いますが、実は味噌や醤油、カレールゥなどの調味料などにもたくさんの小麦が使用されています。
しかし小麦は、アレルギーや「グルテン不耐症」を持っている方もいることから、米粉を中心にグルテンフリー食品の市場も年々大きくなっています。
アレルギーだけでなく、健康やダイエットにも効果があるといって小麦粉を避ける人も増えており、世界で小麦の代替品として米粉が注目されています。
価格高騰に揺れる輸入小麦、求められる代替食材
現在、情勢が不安定であるロシアとウクライナは小麦生産量トップ10に入る世界有数の生産地ということもあり、小麦の価格が大きく高騰しています。
日本人一人当たりの小麦消費量は年間31.7kg(2020年度)です。日本の気候は小麦の生産に適さないということもあり、現在の自給率は15%(2020年度)と低く、多くを輸入に頼っています。輸入先はアメリカ(49.8%)、カナダ(33.4%)、オーストラリア(16.8%)の3か国でほとんどを占めているので今すぐに困ることはありませんが、世界的な食糧危機が起きたら日本はどうなってしまうでしょうか。
対応策として、小麦に代わる国内の自給率が高いお米の普及が求められています。お米の国内自給率はほぼ100%で、日本の食料自給率に占める割合もとても大きいです。
お米の国内需要が増えれば国内の農業が守られ、食料の安定供給に繋がる為、お米は食糧安全保障の要とも言えるのです。
小麦に代わる食材となれるか、高まる「米粉」への期待感
小麦粉の代替品として米粉、大豆粉、おからパウダーなどの普及が進んでいます。特にその中でも米粉は、細かく粉にする技術が進化し、パンやケーキ、麺類などの様々な加工品が米粉で作れるようになりました。その為、22年度の米粉用米需要量が4.3万トンと過去最多となる見通しであったり、今年4月には物価高騰への緊急対策として、政府が米粉を使った商品開発を支援する事業を設けたりと、米粉への期待感は高まっています。
米粉パンや米粉ドーナツなど米粉を使用した商品を目にすることも増えたのではないでしょうか。小麦粉を使った食品とは違ったもちもちの食感が特徴で人気があります。
「東京ばな奈」は東京土産からサステナブルな手土産へ
東京土産の定番である「東京ばな奈」からは『⽶粉だよ!東京ばな奈もちふわ バナナカスタード味、「⾒ぃつけたっ」』が2022年12月8日(木)にJR東京駅八重洲口直結の東京駅一番街にグランドオープンした旗艦店「東京ばな奈s」にて先行販売されました。
小麦は食物依存性運動誘発アナフィラキシーの原因として最も頻度が高い食物です。今回、なるべく多くの⽅に味わって欲しいという思いから、スポンジ⽣地を国産⽶粉で作ることにより、グルテンフリーになっています。⼩⻨アレルギーの⽅や⼩⻨が合わない⽅も安心して食べることができますね。
『⽶粉だよ!東京ばな奈もちふわ バナナカスタード味、「⾒ぃつけたっ」』はフードロスを防ぐ取り組みをしている他の企業と連携して商品を作っている点も注目のポイントです。
バナナは日本で最も食べられているフルーツですが、日本では様々な理由から仕方なく捨てられているバナナがたくさんあります。その中にはまだおいしく食べられるバナナ(もったいないバナナ)があります。株式会社Doleが行っている『もったいないバナナプロジェクト』はフルーツ廃棄物ゼロを目指して「もったいないバナナ」をなくすことを目標として活動しています。
『⽶粉だよ!東京ばな奈もちふわ バナナカスタード味、「⾒ぃつけたっ」』にはメインフレーバーであるバナナ原料のうち「もったいないバナナ」を17%使用して作られています。お菓子になるまでに全く形を変えてしまうので味がおいしく安全であれば問題ないですよね。
米粉への関心の高まりを一時的なブームにせず、国内外の需要を増やす為に何ができるのかが今後の課題となるでしょう。
現在、生産者に対する助成のほか、安定的な供給体制を構築するため整備費等の支援を行っています。また、政府主催で製粉業者が抱える製造・販売の課題やその解決方策についての意見交換を行ったり、米粉の基礎知識や新たな用途についての情報提供や意見交換を行ったりしています。
個人での活動として自分が社会貢献をするとなるとなにから始めたらよいか難しいもの。
社会貢献の第一歩として「東京ばな奈」のような身近な企業がどのような取り組みを行っているか調べながら活動に参画している企業の商品を購入してみるのはいかがでしょうか。